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とめてやらうと思つて獨でに歩調を速めた時中學生がやつと彼等をひき離した。 小學生の方は直ぐに、顔を少し伏せる樣にして走り去つた。――それも片足だけでけんけんをしつゝ一種踊る樣な恰好を身體につけながら。 私はその瞬間そんな恰好をせずにゐられないその兒の氣持の樣に、ぐんと胸へ來た。…

て謬（あやま）らず、之（これ）を中外（ちゅうがい）に施（ほどこ）して悖（もと）らず、朕（ちん）爾（なんじ）臣民（しんみん）と倶（とも）に拳々服膺（けんけんふくよう）して、咸（みな）其（その）徳（とく）を一（いつ）にせんことを庶幾（こいねが）う。 明治（めいじ）二十三年（ねん）十月（がつ）三十日（にち）…

第29講話　霊魂（たましい）の為（ため）に益（えき）をうけんとの目的（もくてき）を以（もつ）て聖堂（せいどう）に詣（いた）るべし / 53p 第30講話　聖堂（せいどう）にて教訓（きょうくん）を聞（き）きし後（のち）、衆人（しゅうじん）互（たがひ）に関係（かんけい）し、特（こと）に父（ちち）の子（こ）に関係（かんけい）して如何（いか）なる本分（ほんぶん）あるか…

）るに今（いま）や我（われ）らは動揺（どうよう）せざるの海（うみ）と乏（とぼし）きを告（つ）げざる宝（たから）とを発見（はっけん）したるも、更（さら）に又（また）涓々（けんけん）たる泉（いづみ）に離（はな）れ去（さ）らんを願望（がんぼう）す。たとひ大（おほい）に富（と）むといへども乏（とぼし）きを告…

けんけん）措（お）カサル所󠄁（ところ）曩（さき）ニ米（べい）英（えい）二國（にこく）ニ宣戰（せんせん）セル所󠄁以（ゆえん）モ亦（また）實（じつ）ニ帝國（ていこく）ノ自存（じそん）ト東亞（とうあ）ノ安定（あんてい）トヲ庻幾󠄁（しょき）スルニ出（い）テ他國（たこく）ノ主權（しゅけん…

『阪神見聞録（はんしんけんぶんろく）』 作者：谷崎潤一郎 大正十四年 1925年 底本：「「文藝春秋」八十年傑作選」文藝春秋　2003（平成15）年3月10日第1刷 　大阪の人は電車の中で、平氣で子供に小便をさせる人種である、――と、かう云つたらば東京人は驚くだらうが、此れは嘘でも何でもない。事實…

。一は我（わ）が温柔（おんじゅう）を尊敬（そんけい）すべく、一は我（わ）が権柄（けんぺい）を恐（おそ）れよ。来（きた）れ、懺（ざん）悔（げ）を以（もつ）て我（わ）が顔（かんばせ）の現（あら）はるゝに先（さき）だつべし、何（なん）となれば我（わ）が謙遜（けんそん）は一定（いってい）の時（とき）を以（も…

けんりよく）にして外交の談判（だんぱん）に專對（せんたい）するを得ず理非（りひ）利害（りがい）の明白（めいはく）なる事柄（ことがら）にても必ず其筋（そのすぢ）の内意（ないゝ）を承（う）けて恰も取次（とりつぎ）同樣（どうやう）のことを勤（つとむ）る其内意の發（はつ）する所は一種の全權（ぜんけん…

ほう）を用（もち）ふるなり、されば恩寵（おんちょう）の賜（たまもの）を以（もつ）て行（こう）為（い）すべき権（けん）を委（ゆだ）ねられたる者（もの）を待（ま）つには全（まった）く尊敬（そんけい）を以（もつ）てせん。司（し）祭（さい）の職（しょく）位（い）は実（じつ）に大（おほい）なり……。言（い）ふ…

緒言（しょげん）………………一 第（だい）一部（ぶ）　序言（じょげん）－－緒言（しょげん）の続（つづ）きであるが、…………………五 第（だい）一課（くわ）　使徒信経（しとしんけう）……………………九 第（だい）二課（くわ）　天主（てんしゅ）……………一〇 第（だい）三課（くわ）　創造及（さうゞゝおよ）び主宰（しゅさい）……………二〇…

もの）を顧（かえり）みるなり』〔イサイヤ六十六の二〕。此（こ）の許約（きょやく）に驚（おどろ）かざらんこと豈（あに）得（う）べけんや、けだしかくの如（ごと）きの尊敬（そんけい）より栄（えい）誉（よ）なるものあらんや。故（ゆえ）に兄弟（けいてい）や、慎（つつし）めよ、此（こ）の幸福（こうふく）と此（…

じゃ）は勿論（もちろん）、司教司祭（しけうしさい）までも司（つかさど）って行（ゆ）くだけの權力（けんりょく）を授（さづか）った聖（せい）ペトロは何（ど）んなものでせうか。 △確（たしか）に全敎会（ぜんけうくわい）の頭（かしら）です。 〇實際（じっさい）、聖（せい）ペトロはイエズス・キリスト樣（さま…

（なんぢ）に光栄（こうえい）を賜（たま）はらん為（ため）なり。尊敬（そんけい）すべきものを嫉妬（しっと）なくして與（あた）ふる者（もの）に願（ねが）ふべし、その賢明（けんめい）なる願（ねがい）の為（ため）に尊敬（そんけい）をうけん為（ため）なり。ソロモンは自（みづ）から睿（えい）智（ち）を願（ねが）…

けん）を求（もと）めることも出來（でき）ますまい。其（そ）んなに悠長（いうちゃう）なことをして居（ゐ）ては、迚（とて）も急（きふ）な間（ま）に合（あ）ひやしません。何（ど）うしたら可（よ）いでせうか。 △全敎会（ぜんけ…

第五十三説教 << 謙遜（けんそん）は如何（いか）なる尊敬（そんけい）を受（うく）るか、その階級（かいきゅう）は如何（いか）に高尚（こうしょう）なるか >> 兄弟（けいてい）よ、予（よ）は口（くち）を開（ひら）きて高尚（こうしょう）なる目的（もくてき）、即（すなはち）謙遜（けん…

）とは殊（こと）に神（かみ）に醜（しゅう）とせらる。富（とみ）は人々（ひとびと）に貴（たっと）ばる、然（しか）れども謙遜（けんそん）なる霊魂（れいこん）は神（かみ）の尊敬（そんけい）する所（ところ）なり。 善（ぜん）なる活動（かつどう）に始（はじめ）を置（お）かんと欲（ほっ）する時（とき）は、先（ま…

〈子（し）曰（いは）く、回（くわい）の人（ひと）となりや中庸（ちうよう）を擇（えら）ぶ。一善（ぜん）を得（う）れば、則（すなは）ち拳拳（けんけん）服膺（ふくよう）して之（これ）を失（うしな）はず。〉 右第八章。 〈右（みぎ）第（だい）八章（しやう）。〉 子曰：「天下國家可均也，爵祿可辭也，白刃可蹈也，中庸不可能也。」…

子曰：「回之爲人也，擇乎中庸，得一善，則拳拳服膺而弗失之矣。」 〈子曰く、回（くわい）の人（ひと）たるや、中庸（ちうよう）を擇（えら）び、一善（ぜん）を得（う）れば則（すなは）ち拳拳（けんけん）服膺（ふくよう）して、而して之れを失（うしな）はず。〉 右第八章。 〈右第八章〉 子曰：「天下國家可均也，爵祿可辭也，白刃可蹈也，中庸不可能也。」…

自分（じぶん）の管轄地（くわんかつち）を有（も）って居（ゐ）まして、平生（へいぜい）は他（た）の司敎（しけう）の事（こと）に直接關係（ちょくせつくわんけい）しません。大司敎（だいしけう）や司敎（しけう）の管轄區域（くわんかつくゐき）は中敎區（ちうけうく）と云（い）ひ、大司敎（だいしけう）の下（した）…

7萬事（ばんじ）に就（つ）きて己（おのれ）を善業（ぜんげふ）の模範（もはん）に供（きよう）し、敎（をし）ふるに廉潔（れんけつ）と嚴格（げんかく）とを顯（あらは）し、 8言（ことば）健全（けんぜん）にして咎（とが）むべき所（ところ）なかるべし、是（これ）反對者（はんたいしや）が、我（われ）等（ら）の惡（あ…