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きい）なるアルセニイの事（こと）を記（き）するを視（み）よ、諸父（しょふ）兄弟（けいてい）ら彼（かれ）を見（み）んが為（ため）に来（きた）り訪（と）ひけるに、彼（かれ）は黙然（もくねん）として一言（いちげん）も発（はっ）せず、彼（かれ）らと共（とも）に座（ざ）し、沈黙（ちん…

ょう）せられん、されば心（こころ）を此（これ）に沈潜（ちんせん）して言（い）はん、『光栄（こうえい）は彼（かれ）の神性（しんせい）に帰（き）す』と。又（また）言（い）はん『光栄（こうえい）は彼（かれ）の奇（き）跡（せき）に帰（き）す、奇異（きい）なる哉（かな）、非常（ひじょう）なる哉（かな）、彼（…

<<黙想者（もくそうしゃ）の事（こと）。　黙想者（もくそうしゃ）が其（その）行（こう）為（い）を以（もつ）て無（む）辺（へん）の海（うみ）に至（いた）る、即（すなはち）沈黙（ちんもく）の生涯（しょうがい）に至（いた）るを理（り）会（かい）し始（はじ）むるは何（なん）の時（とき）なるか、其労（そのろう）の結果（けっか）を産（さ…

み）に過（あやま）りあればこそ疊（たゝみ）に額（ひたひ）ほり埋（うづ）めて歎願（たんぐわん）も吹出（ふきい）だす烟（けむり）の輪（わ）と消（け）して、言譯（いひわけ）きく耳（みゝ）はなし家賃（やちん）をさめるか店（たな）を明（あ）けるか道（みち）は二（ふた）つぞ何方（どちら）にでもなされとぽんとはた…

ちん）か訓（をしへ）に遵󠄁（したが）ひて此道󠄁（このみち）を守（まも）り行（おこな）ひ國（くに）に報（むく）ゆるの務（つとめ）を盡（つく）さは日本國（にほんこく）の蒼生（さうせい）擧（こぞ）りて之（これ）を悅（よろこ）ひなん朕󠄂（ちん）一人（いちにん）の懌（よろこび）のみならんや…

物（ばんもつ）に生命（いのち）を與（あた）へ殊（こと）に我等の霊（たましひ）に永生（かぎりなきいのち）を與（あた）ふればなり 問　此祈祷は何と名づけらるるや 答　聖三（せいさん）の祈祷と名づけらる又一名（いちめい）天（てん）使（し）の歌（うた）と名づけらる 問　何故に聖三（せいさん）の祈祷と名づけらるるや…

さんじょう（三条（サンデウ）） ろくじょう（六畳（ロクデフ））　いちじょう（一帖（イチデフ）（　×）） 　　例 ちょうかい（町会（チヤウクワイ））　ちょうたん（長短（チヤウタン））　ちょう（腸（チヤウ））　ちょうしゅ（聴取（チヤウシユ））　ちょうちん（提燈（チヤウチン））　いっちょう（一挺（イツチヤウ）（　×））…

尊（たっと）ばざりき。而（しか）して大（だい）主教（しゅきょう）が此（これ）を請（こ）ふや、善（ぜん）なる老人（ろうじん）は暫（ざん）時（じ）沈黙（ちんもく）して其後（そののち）言（い）ひけるは、『もし予（よ）は汝（なんぢ）等（ら）に言（い）ふあらば、予（よ）の言（ことば）を守（まも）るか』と。彼（…

いち）か二（に）か、肩幅（かたはゞ）せばく顏（かほ）少（ちひ）さく、目鼻（めはな）だちはきり／＼と利口（りこう）らしけれどいかにも脊（せい）の矮（ひく）ければ人（ひと）嘲（あざけ）りて仇名（あだな）はつけゝる、御免（ごめん）なさい、と火鉢（ひばち）の傍（そば）へづか／＼と行（ゆ）けば、お餅（かちん…

のまつのもとにむけあはせて、かせんす、一ばんにはたさし、むまをいられて、はねをとさる、すゑなかいげ、三きいたでをひ、むまいられてはねしところに、ひせんのくにの御けにん、しろいしの六郎みちやす、ごちんより大せいにてかけしに、もふこのいくさ、ひきしりそきて、すそは​しイ​​ら​​　​にあがる、馬もいられ…

（やなぎしま）と小梅（こうめ）のあいだに広がって、なかなか大きい村でした。押上の大雲寺（たいうんじ）といえば、江戸でも有名な浄土宗の寺で、猿若（さるわか）の中村勘三郎（なかむらかんざぶろう）代々の墓があるせいか、ここには市村羽左衛門（いちむらうざえもん）とか瀬川菊之丞（せがわきくのじょう）とかいっ…

仰（あふ）ぎ見（み）せしむ建築（けんちく）は 日（ひ）暮（ぐらし）門（もん）となん呼（よ）びて 是（これ）ぞ日（につ）光（くわう）第一（だいいち）の 陽明門（やうめいもん）とぞ聞（きこ）えける 東照宮（とうせうぐう）の鎭（ちん）座（ざ）せる 社殿（しやでん）を仰（あふ）ぎ眺（なが）むれば 桐（きり）の葉（は）に栖（す）む鳳凰（はうわう）や…

ちんもく）すとも、之（これ）と同時（どうじ）に人（ひと）は神（かみ）の奉（ほう）事（じ）を窃（ひそか）に行（おこな）ふなり、けだしハリストスを懐抱（かいほう）する人（じん）士（し）の一人（いちにん）は清（きよ）き者（もの）の沈黙（ちん…

者（もの）の防禦（ぼうぎょ）なり、攻撃（こうげき）に遭（あ）う者（もの）の武器（ぶき）なり、情慾（じょうよく）の鎮圧（ちんあつ）なり、徳行（とくこう）の基礎（きそ）なり、奇異（きい）にして驚（おどろ）くべき休徴（しるし）なり。主（しゅ）は言（い）へり、曰（いは）く『悪（あし）く姦（かしま）しき此（…

たすけ）を試（こころ）みたる霊魂（れいこん）は最早（もはや）自己（じこ）のことに掛（け）念（ねん）せずして、却（かえっ）て驚愕（きょうがく）と沈黙（ちんもく）の為（ため）に縛（しば）らる、ゆえに知（ち）識（しき）の方法（ほうほう）に再（ふたた）び立（たち）戻（もど）りて之（これ）を行為（こうい）に使…

）を散（ち）らす斑点（はんてん）の如（ごと）く、粘泥（ねんでい）の舗石（しきいし）の上（うえ）に弱々（よわよわ）しき円形（えんけい）の微光（びこう）を投（な）ぐるのみ。商店（しょうてん）の陳列（ちんれつ）窓（まど）の黄色（きいろ）の閃光（せんこう）は、蒸気（じょうき）の如（ごと）く空気（くうき）を劈…

は、其（その）己（おのれ）が口（くち）の悪（あく）之（これ）を覆（おほ）はん。 一一 願（ねが）はくは爇炭（やけずみ）は彼（かれ）等（ら）に落（お）ちん、願（ねが）はくは彼（かれ）等（ら）は火（ひ）の中（うち）に、深（ふか）き坑（あな）に落（おと）されて、復（また）起（た）つを得（え）ざらん。 一二…

同李陵之入胡。但見異類。似屈原之在楚。衆人皆酔。 鶴覆群鶏賦　皇甫会 こゑはちんじやうきたるせんねんのつる、 かげははいちゆうにおつごらうのみね、 声（こゑ）は枕上（ちんじやう）来（きた）る千年（せんねん）の鶴（つる）、 影（かげ）は盃中（はいちゆう）に落（お）つ五老（ごらう）の峯（みね）、 声来枕上千年鶴。影落盃中五老峯。…

く）その調子を混乱させて仕舞ふのである。時計が鳴りひびいてゐる間はどんなに浮々（うきうき）した男でも顔色が蒼ざめ、年老いた沈着な人達も、幻想や沈思（ちんし）に心（こころ）擾（みだ）されたかのやうにぢつと額に手を当てゝゐるのである。 　この音（ね）の余韻（よいん）がすつかり消えてしまふと群衆の中に急に…

なれば誰（たれ）も学（まな）んで之（これ）を得（う）る能（あた）はざればなり。子（こ）よ、もし汝（なんぢ）は人々（ひとびと）より離（はな）れて沈黙（ちんもく）し、信仰（しんこう）によりて生（しょう）ぜらるる心（こころ）の浄潔（じょうけつ）に達（たっ）し、此世（このよ）の知識（ちしき）を忘（わす）れて…