現代かなづかい (昭和21年内閣告示第33号)

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◎内閣告示第三十三号

 現代国語の口語文を書きあらわすかなづかいを、次のように定める。

昭和二十一年十一月十六日

内閣総理大臣  吉  田    茂


現代かなづかい[編集]

まえがき[編集]

1 このかなづかいは,大体,現代語音にもとづいて,現代語をかなで書きあらわす場合の準則を示したものである。

1 このかなづかいは,主として現代文のうち,口語体のものに適用する。

1 原文のかなづかいによる必要のあるもの,またはこれを変更しがたいものは除く。

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発音 新かなづかい 備考(旧かなづかいを示す)
くわ
ぐわ

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発音 新かなづかい 備考(旧かなづかいを示す)
ユウ ゆう いう,いふ,ゆふ
オオ おう あう,わう,あふ,はう
コオ こう かう,くわう,かふ,こふ
ゴオ ごう がう,ぐわう,がふ,ごふ
ソオ そう さう,さふ
ゾオ ぞう ざう,ざふ
トオ とう たう,たふ
ドオ どう だう
ノオ のう なう,なふ,のふ
ホオ ほう はう,はふ,ほふ
ポオ ぽう ぱう
ボオ ぼう ばう,ばふ,ぼふ
モオ もう まう
ヨオ よう やう,えう,えふ
ロオ ろう らう,らふ

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発音 新かなづかい 備考(旧かなづかいを示す)
キュウ きゅう きう,きふ
ギュウ ぎゅう ぎう
シュウ しゅう しう,しふ
ジュウ じゅう じう,じふ,ぢゆう
チュウ ちゅう ちう
ニュウ にゅう にう,にふ
ヒュウ ひゅう ひう
ビュウ びゅう びう
リュウ りゅう りう,りふ

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発音 新かなづかい 備考(旧かなづかいを示す)
キョオ きょう きやう,けう,けふ
ギョオ ぎょう ぎやう,げう,げふ
ショオ しょう しやう,せう,せふ
ジョオ じょう じやう,ぢやう,ぜう,でう,でふ
チョオ ちょう ちやう,てう,てふ
ニョオ にょう ねう
ヒョオ ひょう ひやう,へう
ビョオ びょう びやう,べう
ミョオ みょう みやう,めう
リョオ りょう りやう,れう,れふ

細 則[編集]

細則

第1 と書く。ただし助詞のを除く。[編集]

  例

1,と書くもの[編集]

ど(井戸ヰド) のしし(ヰノシシ×) くわ慈姑クワヰ ×) あアヰ×) まる(マヰる) る(る)』 びょう(胃病ヰビヤウ) けん権威ケンヰ) ち(位置ヰチ) さん(遺産ヰサン) にん(委任ヰニン) たい大尉タイヰ)』 くき(区域クヰキ)』 しょくん(職員シヨクヰン) びょうん(病院ビヤウヰン) よん(余韻ヨヰン)』 すどう(水道スヰダウ) すさつ(推察スヰサツ) すじ(炊事スヰジ) すじゃく(衰弱スヰジヤク) ずぶん(随分ズヰブン) いっつ一対イツツヰ)』 ゆごん(遺言ユヰゴン)』 しんる親類シンルヰ

2,と書くもの[編集]

コヱ) つツヱ×)』 すスヱ) うる(ゑる) する(×ゑる)』 とく(会得ヱトク) ち智慧チヱ××) こう(回向ヱカウ) この近衛コノヱ)』 ちょうつ(超越テウヱツ)』 んきん(遠近ヱンキン) こうん(公園コウヱン) けんん(犬猿ケンヱン ×) いちん(一円イチヱン) ぎょん(御苑ギヨヱン ×) んさ(怨嗟ヱンサ××) んじょ(援助ヱンジヨ) んざい(冤罪ヱンザイ× 

3,と書くもの[編集]

け(ヲケ×) か(ヲカ×) うウヲ) とトヲ)』 ど(ヲドる) しえる(ヲシへる) しれる(シヲ×れる)』 しい(しい) かしい(をかしい) あい(あヲい)』  めい(汚名ヲメイ) かん(悪寒ヲカン)』 ろうう(老翁ラウヲウ)』 かく(家屋カヲク)』 んど(温度ヲンド) へいん(平穏ヘイヲン) くん(久遠クヲン) んりょう(怨霊ヲンリヤウ× 

第2 くわぐわと書く。[編集]

  例

1,くわと書くもの[編集]

がく(化学クワガク) へい(貨幣クワヘイ) ふん(花粉クワフン) けっ結果ケツクワ) し(菓子クワシ) こ(過去クワコ) がく(科学クワガク) じ(火事クワジ) もく(課目クワモク)』 いぎ(会議クワイギ) いが(絵画クワイガ) こうい(後悔コウクワイ) はい(破壊ハクワイ) いすう(回数クワイスウ) きい(奇怪キクワイ) ゆい(愉快ユクワイ)』 くとく(獲得クワクトク) くだい(拡大クワクダイ)』 つどう(活動クワツダウ) こうつ(狡猾カウクワツ××) んげい(歓迎クワンゲイ) んり(官吏クワンリ) きん(帰還キクワン) いっん(一貫イツクワン

2,ぐわと書くもの[編集]

れき(瓦礫グワレキ××) しょう(臥床グワシヤウ×) いこく(外国グワイコク)』 いちつ(一月イチグワツ)』 んり(元利グワンリ) んやく(丸薬グワンヤク) こんん(懇願コングワン

第3 と書く。[編集]

  例

1,と書くもの[編集]

アヂ) ふフヂ×) わら草鞋ワラヂ ×) ねる(×ぢる) はる(ぢる) よる(×ぢる)』 ぞく(持続ヂゾク) ×)』 く(ヂク) んち(陣地ヂンチ)』 ょせい(女性ヂヨセイ) さくょ(削除サクヂヨ

2,と書くもの[編集]

ら(ウヅラ×) うウヅ×) みミヅ) ゆる(ユヅる) うめる(ウヅめる) さける(サヅける)』 めらしい(メヅらしい) はかしい(ハヅかしい)』 しかに(シヅかに) まづ)』 だい大豆ダイヅ) じょう(頭上ヅジヤウ) さんのかわ(三途サンヅカハ) が(図画ヅグワ

たゞし[編集]

(1)2語の連合によって生じたと書く。[編集]

  例
はな(鼻血) もらいち(もらひ乳)』 ひりめん(××) ちかか(近々)』 みそけ(味××) みかき(三日月)』 ひきな(引綱) つねね(常々)』 いれえ(入××) ちゃのみゃわん(茶飲茶×

(2)同音の連呼によって生じたは,と書く。[編集]

  例
み(縮み) ちぢ(縮む)』 つみ(鼓) つら(××) つく(続く) つる(×る)

第4 に発音されるは,と書く。たゞし助詞のは,と書くことを本則とする。[編集]

  例
ら(カハラ×) かカハ) にニハ)』 あらす(アラハす) まる(マハ×る) これる(コハ×れる)』 あらない(アラはない) あつかない(アツカはない) うたない(ウタはない)』 かいらしい(かはいらしい) くしい(クハしい) けしい(ケハしい)』 にかに(ニハ×かに) すなち(スナハち)』 び琵琶ビハ××) び枇杷ビハ××

第5 に発音されるは,と書く。[編集]

  例
うぐす(ウグヒス×) たタヒ×) はハヒ) いわけ(言訳イヒワケ)』 つやす(ツヒヤす) たらげる(タヒラげる)』 ならます(ナラひます) おもます(オモひます) したがます(シタガひます)』 ちさい(チヒさい) こしい(コヒしい) つに(ツヒに)

第6 に発音されるは,と書く。[編集]

  例
あらアラふ) まふ) あふ) かふ) うたウタふ) しなシナ×ふ) いふ) くふ) すふ) ぬふ) ゆふ) くるクルふ) あらそアラソふ) うけお請負ウケオふ) おもオモふ)』 あやい(アヤフい)

第7 に発音されるは,と書く。[編集]

  例
い(アフヒ×)』 あぐ(アフぐ) ある(アフ×る) たす(タフす)

第8 に発音されるは,と書く。たゞし助詞のは,と書くことを本則とする。[編集]

  例
る(カヘル×) いイヘ) まマヘ) かんがカンガヘ)』 かる(カヘる) さずる(サヘヅ×る) すくスクへ) ひろヒロへ)』 さ(助詞さへ)

第9 に発音されるは,と書く。[編集]

  例
いきい(イキホヒ) かカホ) しシホ) にい(ニホヒ×) おかみ(オホカミ×) おやけ(オホヤケ) こり(コホリ) ころぎ(蟋蟀コホロギ××) ほずき(酸漿ホホヅキ ×) ほホホ×) ほのき(朴木ホホノキ× ) もよし(モヨホし)』 なす(ナホす) しおせる(為遂シオホせる) とどこる(トドコホる) とる(トホる)』 おい(オホい) おきい(オホきい) とい(トホい)』 なナホ

第10 の長音は,うと書く。[編集]

  例

1,うをうと書くもの[編集]

ゆうじん(友人イウジン) ゆうげん(幽玄イウゲン) ゆうびん(郵便イウビン) ゆうわく(誘惑イウワク) りゆう理由リイウ) しょゆう所有シヨイウ) ゆうぎ(遊戯イウギ) ゆうぜん(悠然イウゼン× ) ゆうりょ(憂慮イウリヨ

2,いふゆうと書くもの[編集]

ゆう都邑トイフ ×

3,ゆふゆうと書くもの[編集]

ゆうがた(夕方ユフガタ

第11 列長音は,列のかなにをつけて書く。[編集]

  例
ねえさん(姉さん) ええ(応答の語)

第12 の長音は,おうと書く。[編集]

  例

1,あうおうと書くもの[編集]

おうか(桜花アウクワ) ちゅうおう中央チユウアウ) おうむ(鸚鵡アウム××) おうう(奥羽アウウ

2,わうおうと書くもの[編集]

おうヨワう)』 おうらい(往来ワウライ) こくおう国王コクワウ) おうせい(旺盛ワウセイ× ) おうじ(皇子ワウジ) おうごん(黄金ワウゴン) おうし(横死ワウシ

3,あふおうと書くもの[編集]

おうぎ(アフギ) おうみ(近江アフミ) おうとつ(凹凸アフトツ××) おうなつ(押捺アフナツ ×) おうりょくこう(鴨緑江アフリヨクカウ×  

4,はうおうと書くもの[編集]

おう×はう) かおうはう) まおうはう) こおうコハう)

第13 およびの長音はこうごうと書く。[編集]

  例

1,かうこうと書くもの[編集]

こうじ(カウヂ×) こうがい(カウガイ×) こうべ(神戸カウベ)』 さこうかう) きこうかう)』 こうばしい(かうばしい)』 あこうアカう) ちこうチカう) こう×う)』 こううん(好運カウウン) こうりょ(考慮カウリヨ) ほうこう方向ハウカウ) しゅこう酒肴シユカウ ×) こうすい(香水カウスヰ) こうぎ(講義カウギ) こうざん(高山カウザン) こうかい(航海カウカイ) こうふく(幸福カウフク) こうか(効果カウクワ) こうつう(交通カウツウ) こうふく(降伏カウフク) こうふう(校風カウフウ) こうい(行為カウヰ) けんこう健康ケンカウ

2,くわうこうと書くもの[編集]

こうせん(光線クワウセン) こうだい(宏大クワウダイ× ) こうきょう(広狭クワウケフ) こうしょく(黄色クワウシヨク) こうぞく(皇族クワウゾク) こうてん(荒天クワウテン

3,かふこうと書くもの[編集]

こうおつ(甲乙カフオツ) たいこう太閤タイカフ ×) こうかく(岬角カフカク× 

4,こふこうと書くもの[編集]

こう(×

5,がうごうと書くもの[編集]

いそごう(イソがう)』 なごうナガう)』 ばんごう番号バンガウ) さいごう西郷サイガウ) ごういん(強引ガウイン) ぶんごう文豪ブンガウ) ごうぜん(傲然ガウゼン× 

6,ぐわうごうと書くもの[編集]

ごうごう(グワウ×々)

7,がふごうと書くもの[編集]

いちごう一合イチガフ

8,ごふごうと書くもの[編集]

えいごう永劫エイゴフ ×) ざいごう罪業ザイゴフ

第14 およびの長音はそうぞうと書く。[編集]

  例

1,さうそうと書くもの[編集]

はなそうハナさう) かえそうカヘさう) ちらそうらさう)』 あそうアサう)』 そうう)』 そうじ(掃除サウヂ) いっそう一双イツサウ) そうが(爪牙サウガ××) そうちょう(早朝サウテウ) そうい(相違サウヰ) そうこ(倉庫サウコ) じゅうそう重曹ヂユウサウ ×) そうねん(壮年サウネン) たいそう体操タイサウ) そうもく(草木サウモク) そうどう(騒動サウドウ) そうとう(争闘サウトウ) そうしつ(喪失サウシツ) そうしき(葬式サウシキ

2,さふそうと書くもの[編集]

そうろう(サフラふ)』 そうわ(挿話サウワ× 

3,ざうぞうと書くもの[編集]

せいぞう製造セイザウ) ぞうしょ(蔵書ザウシヨ) ぞうザウ) しょうぞう肖像セウザウ

4,ざふぞうと書くもの[編集]

ぞうきん(雑巾ザフキン ×

第15 およびの長音はとうどうと書く。[編集]

  例

1,たうとうと書くもの[編集]

とうげ(タウゲ) たとうがみ(畳紙タタウガミ)』 うとうたう) かとうたう) たとうたう)』 いとうイタう) かとうカタう)』 とうけん(刀剣タウケン) とうしょ(島嶼タウシヨ ×) とうばつ(討伐タウバツ) とうぞく(盗賊タウゾク) さとう砂糖サタウ) とうぜん(当然タウゼン) ねっとう熱湯ネツタウ) おうとう桜桃アウタウ) とうき(陶器タウキ) とう祈祷キタウ ×) ついとう追悼ツヰタウ

2,たふとうと書くもの[編集]

とうべん(答弁タフベン) とうタフ) とうは(踏破タフハ) すいとう出納スヰタフ

3,だうどうと書くもの[編集]

どうろ(道路ダウロ) こうどう講堂カウダウ) かいどう海棠カイダウ ×) ぶどう葡萄ブダウ××

第16 の長音はのうと書く。[編集]

  例

1,なうのうと書くもの[編集]

のうなう)』 あぶのう(あぶなう)』 だいのう大脳ダイナウ) くのう苦悩クナウ) のうちゅう(嚢中ナウチユウ× 

2,なふのうと書くもの[編集]

のうにゅう(納入ナフニフ

3,のふのうと書くもの[編集]

のう昨日キノフ

第17 およびの長音はほうぽうぼうと書く。[編集]

  例

1,はうほうと書くもの[編集]

ほうき(ハウキ×) ほうむる(ハウムる)』 ほうこく(報告ハウコク) ほうか(邦家ハウカ) こくほう国宝コクハウ) ほうさく(方策ハウサク) ほうかつ(包括ハウクワツ) ほうび(褒美ハウビ× 

2,はふ(またはほふ)をほうと書くもの[編集]

ほうる(ハフる) ほうりつ(法律ハフリツ) ほうし(法師ホフシ

3,ぱうぽうと書くもの[編集]

はっぽう八方ハツパウ

4,ぱふ(またはぽふ)をぽうと書くもの[編集]

りっぽう立法リツパフ) せっぽう説法セツポフ

5,ばうぼうと書くもの[編集]

あそぼうアソばう) とぼうばう) はこぼうハコばう)』 ぼうどう(暴動バウドウ) ぼうけん(冒険バウケン) ぼうず(坊主バウズ) しょぼう書房シヨバウ) めつぼう滅亡メツバウ) きぼう希望キバウ) ぼうちょう(膨張バウチヤウ

6,ばふ(またはぼふ)をぼうと書くもの[編集]

びんぼう貧乏ビンバフ  ボフ

第18 の長音はもうと書く。[編集]

  例

まうもうと書くもの[編集]

もうける(マウ×ける) もうす(マウす)』 やすもうヤスまう) たのもうタノまう)』 あもうアマう) せもうセマう)』 もうはつ(毛髪マウハツ) もうどう(妄動マウドウ× ) もうもく(盲目マウモク) ほんもう本望ホンマウ) もうまく(網膜マウマク

第19 の長音はようと書く。[編集]

  例

1,やうようと書くもの[編集]

ようか(八日ヤウカ』 はようハヤう)』 ようやく(ヤウヤく)』 ようもう(羊毛ヤウマウ) かいよう海洋カイヤウ) ようしき(様式ヤウシキ) たいよう太陽タイヤウ) ようりゅう(楊柳ヤウリウ× 

2,えうようと書くもの[編集]

ようりょう(要領エウリヤウ) にちよう日曜ニチエウ) ようはい(遥拝エウハイ× ) ようきょく(謡曲エウキヨク) ようねん(幼年エウネン) ようせつ(夭折エウセツ× 

3,えふようと書くもの[編集]

こうよう紅葉コウエフ

第20 の長音はろうと書く。[編集]

  例

1,らうろうと書くもの[編集]

いのろうイノらう) かえろうカヘらう)』 くろうクラう) かろうカラう) あろうアラう)』 ろうじん(老人ラウジン) ろうどう(労働ラウドウ) めいろう明朗メイラウ) ろうか(廊下ラウカ) たろう太郎タラウ

2,らふろうと書くもの[編集]

ろうそく(蝋燭××) きゅうろう旧臘 ×

第21 キュおよびギュの長音はきゅうぎゅうと書く。[編集]

  例

1,きうきゅうと書くもの[編集]

おおきゅうオホきう)』 きゅうよう(休養キウヤウ) きゅうりょう(丘陵キウリヨウ) えいきゅう永久エイキウ) ようきゅう要求エウキウ) きゅうてき(仇敵キウテキ× ) きゅうキウ×

2,きふきゅうと書くもの[編集]

きゅうむ(急務キフム) きゅうだい(及第キフダイ) こきゅう呼吸コキフ) かいきゅう階級カイキフ) かんきゅう感泣カンキフ) きゅうよ(給与キフヨ

3,ぎうぎゅうと書くもの[編集]

ぎゅうにゅう(牛乳ギウニユウ

第22 シュおよびジュの長音はしゅうじゅうと書く。[編集]

  例

1,しうしゅうと書くもの[編集]

しゅうと(シウト×) しゅうとめ(シウトメ×) あたらしゅうアタラしう) すずしゅうスズしう)』 しゅうよう(修養シウヤウ) しゅううん(舟運シウウン) しゅうじん(囚人シウジン) ゆうしゅう優秀イウシウ) しゅうぎょう(就業シウゲフ) しゅうにゅう(収入シウニフ) しゅうき(臭気シウキ) ばんしゅう晩秋バンシウ) きゅうしゅう九州キウシウ) しゅうちょう(酋長シウチヤウ× ) しゅうい(周囲シウヰ) こんしゅう今週コンシウ

2,しふしゅうと書くもの[編集]

しゅうとく(拾得シフトク) しゅうちゃく(執着シフチヤク) しゅうちゅう(集中シフチユウ) しゅうめい(襲名シフメイ) れんしゅう練習レンシフ) へんしゅう編輯ヘンシフ ×

3,じうじゅうと書くもの[編集]

じゅうなん(柔軟ジウナン) じゅうるい(獣類ジウルヰ

4,じふじゅうと書くもの[編集]

じゅうジフ) ぼくじゅう墨汁ボクジフ× ) じゅうき(什器ジフキ ×

5,ぢゆうじゅうと書くもの[編集]

じゅうやく(重役ヂユウヤク) じゅうきょ(住居ヂユウキヨ) まんじゅう饅頭マンヂユウ× 

第23 チュの長音はちゅうと書く。[編集]

  例

ちうちゅうと書くもの[編集]

はくちゅう白昼ハクチウ) ちゅうぞう(鋳造チウザウ) ちゅうたい(紐帯チウタイ× ) うちゅう宇宙ウチウ) ちゅうしゅつ(抽出チウシユツ) せいちゅう掣肘セイチウ××

第24 ニュの長音はにゅうと書く。[編集]

  例

1,にうにゅうと書くもの[編集]

にゅうわ(柔和ニウワ

2,にふにゅうと書くもの[編集]

にゅうがく(入学ニフガク

第25 ヒュおよびビュの長音はひゅうびゅうと書く。[編集]

  例

1,ひうひゅうと書くもの[編集]

ひゅうが(日向ヒウガ

2,びうびゅうと書くもの[編集]

びゅう誤謬ゴビウ ×

第26 リュの長音はりゅうと書く。[編集]

  例

1,りうりゅうと書くもの[編集]

りゅうい(留意リウイ) せんりゅう川柳センリウ) りゅうこう(流行リウカウ

2,りふりゅうと書くもの[編集]

こんりゅう建立コンリフ) いちりゅう一粒イチリフ

第27 キョおよびギョの長音はきょうぎょうと書く。[編集]

  例

1,きやうきょうと書くもの[編集]

きょうたん(驚嘆キヤウタン) ねっきょう熱狂ネツキヤウ) きょうだい(兄弟キヤウダイ) きょうそう(競争キヤウソウ) きょうだい(鏡台キヤウダイ) きょうりょく(強力キヤウリヨク) とうきょう東京トウキヤウ) きょうもん(経文キヤウモン) こきょう故郷コキヤウ) きょうおう(饗応キヤウオウ× 

2,けうきょうと書くもの[編集]

きょうごう(校合ケウガフ) きょういく(教育ケウイク) てっきょう鉄橋テツケウ) きょうぼく(喬木ケウボク× 

3,けふきょうと書くもの[編集]

きょう今日ケフ) きょうい(脅威ケフヰ) きょうりょく(協力ケフリヨク) きょうき(侠気ケフキ× 

4,ぎやうぎょうと書くもの[編集]

しゅぎょう修行シユギヤウ) にんぎょう人形ニンギヤウ

5,げうぎょうと書くもの[編集]

こんぎょう今暁コンゲウ) ぎょうしゅん(堯舜ゲウシユン××

6,げふぎょうと書くもの[編集]

ぎょうむ(業務ゲフム

第28 ショおよびジョの長音はしょうじょうと書く。[編集]

  例

1,しやうしょうと書くもの[編集]

しょうじき(正直シヤウヂキ) しょうばい(商売シヤウバイ) しょうさい(詳細シヤウサイ) ふしょう負傷フシヤウ) いっしょう一生イツシヤウ) しょうか(唱歌シヤウカ) しょうらい(将来シヤウライ) ぶんしょう文章ブンシヤウ

2,せうしょうと書くもの[編集]

まいりましょうマヰりませう) よいでしょう(よいでせう)』 しょうせつ(小説セウセツ) しょうねん(少年セウネン) しょうそく(消息セウソク) しょうしゅう(召集セウシフ) しょうだい(招待セウダイ) しょうめい(照明セウメイ) びしょう微笑ビセウ) しょうしつ(焼失セウシツ) あんしょう暗礁アンセウ

3,せふしょうと書くもの[編集]

こうしょう交渉カウセフ) さいしょう妻妾サイセフ ×) しょうけい(捷径セフケイ× 

4,じやうじょうと書くもの[編集]

じょうず(上手ジヤウズ) かんじょう感情カンジヤウ) じょうたい(状態ジヤウタイ) じょうほ(譲歩ジヤウホ) じょうじゅ(成就ジヤウジユ) じんじょう尋常ジンジヤウ) 

5,ぢやうじょうと書くもの[編集]

じょう市場シヂヤウ) れいじょう令嬢レイヂヤウ) じょうぶ(丈夫ヂヤウブ) じょうせき(定石ヂヤウセキ) じょうヂヤウ

6,ぜうじょうと書くもの[編集]

じょうぜつ(饒舌ゼウゼツ× ) そうじょう騒擾サウゼウ ×

7,でうじょうと書くもの[編集]

さんじょう三条サンデウ

8,でふじょうと書くもの[編集]

ろくじょう六畳ロクデフ) いちじょう一帖イチデフ ×

第29 チョの長音はちょうと書く。[編集]

  例

1,ちやうちょうと書くもの[編集]

ちょうかい(町会チヤウクワイ) ちょうたん(長短チヤウタン) ちょうチヤウ) ちょうしゅ(聴取チヤウシユ) ちょうちん(提燈チヤウチン) いっちょう一挺イツチヤウ ×

2,てうちょうと書くもの[編集]

ちょうでん(弔電テウデン) ちょうるい(鳥類テウルヰ) ちょうしょく(朝食テウシヨク) ぜんちょう前兆ゼンテウ) ちょうし(調子テウシ) ちょうこく(彫刻テウコク

3,てふちょうと書くもの[編集]

ちょうテフ×) つうちょう通牒ツウテフ ×

第30 ニョの長音はにょうと書く。[編集]

  例

ねうにょうと書くもの[編集]

にょう尿ネウ

第31 ヒョおよびビョの長音はひょうびょうと書く。[編集]

  例

1,ひやうひょうと書くもの[編集]

ひょうばん(評判ヒヤウバン) ひょうそく(平仄ヒヤウソク) たいひょう大兵タイヒヤウ

2,へうひょうと書くもの[編集]

ひょうり(表裏ヘウリ) にひょう二俵ニヘウ) とうひょう投票トウヘウ) ひょうヘウ×

3,びやうびょうと書くもの[編集]

びょうぶ(屏風ビヤウブ× ) びょうき(病気ビヤウキ) びょうビヤウ×

4,べうびょうと書くもの[編集]

びょうしゃ(描写ベウシヤ) れいびょう霊廟レイベウ ×

第32 ミョの長音はみょうと書く。[編集]

  例

1,みやうみょうと書くもの[編集]

みょうにち(明日ミヤウニチ) じゅみょう寿命ジユミヤウ) みょうだい(名代ミヤウダイ) みょうが(冥加ミヤウガ) 

2,めうみょうと書くもの[編集]

みょうぎ(妙技メウギ) みょうじ(苗字メウジ

第33 リョの長音はりょうと書く。[編集]

  例

1,りやうりょうと書くもの[編集]

ぜんりょう善良ゼンリヤウ) りょうほう(両方リヤウハウ) りょうど(領土リヤウド) せいりょう清涼セイリヤウ) りょうさつ(諒察リヤウサツ× ) ぶんりょう分量ブンリヤウ

2,れうりょうと書くもの[編集]

りょうり(料理レウリ) しゅうりょう終了シユウレウ) かんりょう官僚クワンレウ) りょうレウ) せきりょう寂寥セキレウ ×) ぶりょう無聊ブレウ ×

3,れふりょうと書くもの[編集]

りょうレフ

注意 1[編集]

「クワ・カ」「グワ・ガ」および「ヂ・ジ」「ヅ・ズ」をいい分けている地方に限り,これを書き分けてもさしつかえない。

注意 2[編集]

語例の下に示した漢字中,当用漢字表外のものには×印をつけた。また漢字の右側につけた片かなは旧かなづかいを示す。

〔備考〕[編集]

第1 ア列長音は,ア列のかなにをつけて書く。

第2 イ列長音は,イ列のかなにをつけて書く。

第3 ウ列長音は,ウ列のかなにをつけて書く。

第4 エ列長音は,エ列のかなにをつけて書く。

第5 オ列長音は,オ列のかなにをつけて書くことを本則とする。

第6 ア列ヨウ音の長音は,ア列ヨウ音のかなにをつけて書く。

第7 ウ列ヨウ音の長音は,ウ列ヨウ音のかなにをつけて書く。

第8 オ列ヨウ音の長音は,オ列ヨウ音のかなにをつけて書くことを本則とする。

第9 ヨウ音をあらわすには,を用い,なるべく右下に小さく書く。

第10 促音をあらわすには,を用い,なるべく右下に小さく書く。

この著作物は、日本国の旧著作権法第11条により著作権の目的とならないため、パブリックドメインの状態にあります。同条は、次のいずれかに該当する著作物は著作権の目的とならない旨定めています。

  1. 法律命令及官公󠄁文󠄁書
  2. 新聞紙及定期刊行物ニ記載シタル雜報及政事上ノ論說若ハ時事ノ記事
  3. 公󠄁開セル裁判󠄁所󠄁、議會竝政談集會ニ於󠄁テ爲シタル演述󠄁

この著作物はアメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつ、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。