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）を掲（かか）げたるが火（ひ）の無（な）き所（ところ）に烟（けむり）は立（たゝ）ぬ道理（どうり）、兩人（ふたり）の間（あひだ）には何（なに）かの情實（じやうじつ）ありしは明（あきら）かなり鎌倉丸（かまくらまる）がシヤートルを出帆（しゆつぱん）せしは九月下旬（げじゆん）にして軈（やが）て無事（ぶじ）…

← 鎌倉丸の艶聞 (二) 鎌倉丸の艶聞 (四) → 『鎌倉丸の艶聞 (三)（かまくらまるのえんぶん (さん)）』 報知新聞 明治35年 1902年 底本：明治三十五年十一月十日発行「報知新聞」 此（こゝ）に廣氏（ひろしゝ）は信子（のぶこ）は豐壽（とよじゆ）が今際（いまは）の枕許（まくらもと）に結（む…

← 鎌倉丸の艶聞 (一) 鎌倉丸の艶聞 (三) → 『鎌倉丸の艶聞 (二)（かまくらまるのえんぶん (に)）』 報知新聞 明治35年 1902年 底本：明治三十五年十一月九日発行「報知新聞」 下卑（はした）なき婦人（ふじん）の振舞（ふるまひ）を片腹（かたはら）痛（いた）く密（ひそ）かに眉（まゆ）を顰…

公敎要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）二課（くゎ）　 天主（てんしゅ） －10－ ▲天主（てんしゅ）は、天地万物（てんちばんぶつ）を創造（つく）り、且主宰（かつつかさど）り給（たま）ふ者（もの）であります とは、天（てん）の御主（みあるじ）と云（い）ふ意味（いみ）でありま…

外郎売（ういろううり） 作者：二代目市川團十郎 享保三年 1718年 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, Commonsギャラリ, データ項目 底本：烏亭焉馬著『花江都歌舞妓年代記』（天保12年）国立国会図書館デジタルコレクション:info:ndljp/pid/2554363/1/36 うゐらう賣（うり）のせりふ…

汝（なんぢ）は全世界（ぜんせかい）に於（おけ）る聖神（せいしん）の能力（のうりょく）を見（み）たり、さらば最早（もはや）地（ち）に止（とど）まるをやめて、上天（じょうてん）に登（のぼ）るべし。且（かつ）第一（だいいち）の天（てん）に上（のぼ）り、彼処（かしこ…

& pacem habuit. Job. 9　でうす　に背き奉りて◦誰（たれ）か案（あん）堵（ど）の思（おもひ）には住すべきぞと。*さん◦げれごうりよ是を注し給ひて◦でうす　の大なる御奇（き）特（どく）を以て◦萬物を御（ご）作（さく）なされし如く◦面々其身を巢立んが爲に次第たゞしく定め給へば◦御…

公教要理説明 ← 第（だい）四十課（くわ）　第（だい）三と第（だい）四との律令（おきて） 第（だい）四十二課（くわ）　罪（つみ） → 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）四十一課（くわ）　第（だい）五と第（だい）六との律令（おきて） －163－ △定（さだ）められたる期日（きじつ）には大斎（だいさい）を守（まも）るべし。…

とうれしがられ、娘（むすめ）もつ親（おや）幾人（いくたり）に仇敵（あだがたき）の思（おも）ひをさせて我（わ）が聟（むこ）がねにと夫（そ）れも道理（だうり）なり、故郷（くに）は靜岡（しづをか）の流石（さすが）に士族出（しぞくで）だけ人品（じんぴん）高尚（かうしよう）にて男振（をとこぶり）申分（ぶん）な…

こせかし。歌よみがましきは憎くき物なれど、かかる夜（よ）の一（ひ）ト言（こと）には身にしみて思ふ友ともなりぬべし。大路（おほぢ）ゆく辻占（つじうら）うりのこゑ、汽車の笛の遠くひゞきたるも、何（なに）とはなしに魂あくがるゝ心地す。 　　　　　　　　雁（かり）がね…

の此（この）自由（じゆう）を汝（なんぢ）に於（おい）て見（み）るあらば、彼（か）の知（し）るべからざる能力（のうりょく）は汝（なんぢ）に寓（やど）るべく、汝（なんぢ）は彼（か）の能力（のうりょく）の疑（うたがい）なく汝（なんぢ）と共（とも）にするを明（あきらか）に感（かん）ぜん、是（これ）即（すなは…

公教要理説明 ← 第（だい）十五課（くわ）　救世主（すくいぬし）の復活（ふくくわつ） 第（だい）十七課（くわ）　聖霊降臨（せいれいこうりん） → 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）十六課（くわ）　救世主（すくいぬし）の昇天（しょうてん） －75－…

此（この）のち長（な［がく？］）汝（なんぢ）の果（み）をくらふ人（ひと）あるべからずといへり 門徒（でし）これをきゝし 15 かれらヱロソルマにいたり耶穌神殿（みや）にいりて賣買（うりかひ）するものを神殿（みや）よりおひいだしはじめて 兌錢者（りやうがへするもの）の案鴿（だひはと）をうるものゝ椅子（こしかけ）をたをし 16…

父・霊公の夫人（といっても太子の母ではない）南子（なんし）は宋の国から来ている。容色よりもむしろその才気でもってすっかり霊公をまるめ込んでいるのだが、この夫人が最近霊公に勧め、宋から公子朝というものを呼んで衛の大夫に任じさせた。宋朝は有名な美男である。衛に嫁（とつ）ぐ以前の南子…

第（だい）四十三課（くわ）　罪源（ざいげん） → 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）四十二課（くわ）　罪（） －169－ ▲何（なに）より嫌（きら）はねばならぬのは罪（つみ）であります。 悪魔（あくま）よりも罪（つみ）が憎（にく）むべきものである、何故（なぜ）なれば罪（…

まる所（ところ）。〉 《詩》云：「緡蠻黃鳥，止於丘隅。」子曰：「於止，知其所止，可以人而不如鳥乎？」 〈詩（し）に云（いは）く、緡蠻（めんばん）たる黃鳥（くわうてう）、丘隅（きうぐう）に止（とど）まると。子（し）曰（いは）く、止（とど）まるに於（おい）て其（そ）の止（とど）まる…

まる）い泥濘（どろ）の跡（あと）がある。この床（ゆか）の上（うえ）にもある。ソラ、其（その）卓子（テーブル）の傍（わき）にもある。見給（みたま）え！中沢（なかざわ）君（くん）！これは実（じつ）に有力（ゆうりょく）な実証（じっしょう）じゃないか！」 予（よ）は円（まる…

ります。 1 子（こ）なくとも徳（とく）あるは、いとよし。徳（とく）のおもひには不死（ふし）あり。神（かみ）にも、人（ひと）にも知（し）らるればなり。 2 そのあるところ人（ひと）これに倣（なら）ひ、その失（う）せ去（さ）りしをさへ慕（した）ひもとむ。その勝利（しやうり…

第（だい）五十二課（くゎ）　洗禮（礼）（せんれい）（二） → 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）五十一課（くゎ）　洗禮（礼）（せんれい）（一） －222－ △最（もっと）も必要（ひつえう）は洗禮（礼）（せんれい）であります。 譯（訳）（わけ）は、之（これ）を受（う）けずしては救靈（たすかり）を…

ツには科（とが）は悪名を遁（のが）れず◦生得◦人は他人に讃められん事を望み◦憎まるゝ事を嫌ふ者なれば◦科（とが）の悪名たゝずして叶はざる事を知るが故に◦身に悲しみをいだかずといふ事なし。或学者の云（いは）く◦万民に憎まるゝに勝りて余に苦しき事なしと。四ツには一命の不（ふ）定（ぢやう）◦最期の悲み◦…