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『李陵』（りりょう） 作者：中島敦 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, データ項目 底本：1968（昭和43）年4月5日中央公論社発行『日本の文学36 滝井孝作 梶井基次郎 中島敦』 漢の武帝の天漢二年秋九月、騎都尉（きとい）・李陵（りりょう）は歩卒五千を率い、辺塞遮虜鄣（へんさいしゃり…

）等（ら）と共（とも）に生活（せいかつ）するをたまはりしことと、イズライリ人（じん）が己（おのれ）の希（き）望（ぼう）を以（もつ）て埃及（エジプト）に帰（かへ）りりしことを記（き）憶（おく）すべし。異（い）族人（ぞくじん）と共（とも）に居（お）りしはラーフに少（すこ）しも害（がい）あらず、却（かへ…

側（かたはら）に屏（しりぞ）く。長者（ちやうしや）に郷（むか）ひて屨（くつ）はくには、跪（ひざまづ）きて屨（くつ）を遷（うつ）し、俯（ふ）して屨（くつ）を納（い）る。〉 離坐，離立，毋往參焉。離立者，不出中間。 〈離坐（りざ）離立（りりつ）するときは、往（ゆ）きて參（さん）すること毋（なか）れ。離立（りり…

ぎよくえんをうかゞはざるは、 いまだりりようのわだかまるところをしらず、 そのへいいふにならひてじやうはうをみざるものは、 いまだえいゆうのふむところをしらず その磧礫（せきれき）を翫（もてあそ）び、 玉淵（ぎよくえん）を窺（うかゞ）はざるは、 いまだ驪龍（りりよう）の蟠（わだか）まる所（ところ）を知（し）らず、…

工合が、百姓にしてはちっと出来過ぎるとおれも実は不思議に思っていたが、猟師とはちょいと気がつかなかった。あの野郎、熊や狼を突く料簡で人間をずぶずぶ遣りりゃがるんだから恐ろしい。さあ、こう種があがったら考えることはねえ。すぐに行って引き挙げてしまえ」 心無しを使うなと俚諺（ことわざ）にもいう十月の中十…

　その一人は城下に名高い、松木蘭袋（まつきらんたい）に紛（まぎ）れなかった。もう一人の僧形は、見る影もなく病み耄（ほう）けていたが、それでも凛々（りり）しい物ごしに、どこか武士らしい容子（ようす）があった。二人は墓前に紅梅の枝を手向（たむ）けた。それから新しい四基の石塔に順々に水を注いで行った。………

ております。表記中、誤植、一部の解からぬ字、と思われるものは一々指摘せず、思われる言葉のものとして修正、訂正してあります。 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 書名（しょめい）………………一 緒言（しょげん）………………一 第（だい）一部（ぶ）　序言（じょげん）－－緒言（しょげん）の続（つづ）きであるが、…………………五…

第（だい）三課（くゎ）　創造及（さうゞゝおよ）び主宰（しゅさい） → 公敎要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）二課（くゎ）　 天主（てんしゅ） －10－ ▲天主（てんしゅ）は、天地万物（てんちばんぶつ）を創造（つく）り、且主宰（かつつかさど）り給（たま）ふ者（もの）であります…

Wikisource:宗教 > カテキズム > 公教要理説明 ← 書名（しょめい） 序文（じょぶん） → 公敎要理説明（こうけうえうりせつめい） 緒言（しょげん） －1－ とは、前書（まへがき）と云（い）って、本文（ほんぶん）の前（まへ）に書添（かきそ）へたものである。…

ば大助切腹すれば介錯は其方（そち）に頼まうぞ」。 「いかにも介錯は清左が仕（つかまつ）る」と大助を見た、豊かな頰（ほほ）、紅（くれない）の唇、凛々（りり）しい目鼻立（めはなだ）ちに面（おもて）の薄紅（うすくれない）、生々（いきいき）とした若衆（わかしゅ）の姿の、血に塗（まみ）るゝ様がまざ〳〵と清左の目先（めさき）にちらついた。…

うりょく）を充（み）てり』〔行傳六の八〕。もし此（こ）の聖人（せいじん）に先（ま）づ信仰（しんこう）の照（てら）さゞりしならば、随（したが）つて能力（のうりょく）も生（しょう）ぜざりしならん。信仰（しんこう）のある処（ところ）には能力（のうり…

第（だい）四十五課（くわ）　対神徳（たいしんとく）（一） → 公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）四十四課（くわ）　キリスト教的徳（けうてきとく） －187－ ▲罪（つみ）を犯（をか）さぬ計（ばか） [下段] りでは足（た）らず、尚徳（なほとく）を積（つ）み、天主（てんしゅ）の御意（みこゝろ…

こせかし、歌よみがましきは憎きものなれどかゝる夜（よ）の一言（ひとこと）には身にしみて思ふ友とも成（なり）ぬべし。大路（おほぢ）ゆく辻占（つぢうら）うりのこゑ、汽車の笛（ふえ）の遠くひゞきたるも、何（なに）とはなしに魂（たましひ）あくがるゝ心地（こゝち）す。 この作品は1929年1月1日より前に発行…

巻之十。 目次   巻之四 童子あまねく手習ふ事 神田明神山王氏子の事 蜘山だちに似たる事 山梨三郎とんせいの事 清林和尚災難をのがるゝ事 万病円ふりうりの事 高屋久喜欲にふける事 正慶斎他の筆跡をあざむく事 江戸町衆乗物にのる事 唐人と日本人問答の事 道見夢物語之事 当世男髭なき事 玄好法師能雨をしる事…

とは、前（まへ）から云（い）ふ通（とほ）り、三位即（さんゐすなは）ち三（みつ）の御方（おかた）あるに、唯御一体（たゞごいったい）で、一（ひとつ）の天主（てんしゅ）であると云（い）ふ不可思議（ふかしぎ）な道理（だうり）である。 玄義（げんぎ）は理（り）に合（あ）はぬ事（こと）ではないかと云（い）へば、決（けっ）して理（り…

restitit ei, & pacem habuit. Job. 9　でうす　に背き奉りて◦誰（たれ）か案（あん）堵（ど）の思（おもひ）には住すべきぞと。*さん◦げれごうりよ是を注し給ひて◦でうす　の大なる御奇（き）特（どく）を以て◦萬物を御（ご）作（さく）なされし如く◦面々其…

Wikisource:宗教 > カテキズム ← 第九節（六）聖書と聖伝 第九節（八）教皇が謬り得ないこと → 公教要理教案（こうけうえうりけうあん）.3 第九節（七）公教会が謬り得ないこと [75] 　　　　豫　備（よび） 〇公敎会（こうけうくわい）の敎（をし）へる所（ところ）は、何處（どこ）から汲（く）み取（と）ったものですか…

）も唯一（ゆいいつ）にして他（た）の彼（かれ）と同尊（どうそん）なる神（しん）はあらざるなり。故（ゆえ）に聖神（せいしん）は至（いた）りて大（おほい）なる能力（のうりょく）なり、彼（かれ）は神妙（しんみょう）にして究知（きわめし）る可（べ）からざる者（もの）なり、何（なん）となれば彼（かれ）は霊活（…

九節（七）公教会が謬り得ないこと 九節（九）公教信者（カトリック・こうけうしんじゃ） → 公教要理教案（こうけうえうりけうあん）.3 九節（八）教皇が謬り得ないこと [82] 　　　　　豫　備（よび） 〇公敎会（こうけうくわい）は天主樣（てんしゅさま）の敎（をしへ）を伝（つた）へる時（とき）、謬（あやま）り得（え）ますか…

公教要理説明（こうけうえうりせつめい） 第（だい）十七課（くわ）　聖霊降臨（せいれいこうりん） －80－ －81－ △イエズス、キリストは御約束（おんやくそく）の如（ごと）く使徒等（しとたち）に聖霊（せいれい）を遣（つかは）し給（たま）ふた、是（これ）を聖霊降臨（せいれいかうりん）と申（まう）します。…