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玉（たま）の宮居（みやい）は丸（まる）の内（うち）　近（ちか）き日比谷（ひびや）に集（あつ）まれる　電車（でんしゃ）の道（みち）は十文字（じゅうもんじ）　まづ上野（うえの）へと遊（あそ）ばんか 左（ひだり）に宮城（きゅうじょう） をがみつつ　東京府廳（とうきょうふちょう）を…

異（こと）なりてイエスの有（もてる）と称（いひ）たまふ所（ところ）のものはすべて神（かみ）の道（みち）を聞（きき）て心（こころ）に甘（あまん）じて之（これ）を受（う）け力（ちから）を盡（つくし）て守（まも）るものをいへるなり　かくの如（ごと）き者（もの）にはかならず多（おほ）きを加（くわ）へて有餘…

と、いう言葉のおわらぬうちに、どこからか、五六ぴきの猟犬が、おそいかけて来ました。 猫はただ一つのにげみちとして、たちまち、そばの高い木の上へかけあがり、こわごわ下を見おろしますと、さっきあんなにじまんした狐は、そのたくさんあるはずのにげ方が、ひとつもうまくいかなかったのか、たちまち、犬にかみころされてしまいました。…

こゝぞ御（ご）殿（てん）場（ば）夏（なつ）ならば われも登（と）山（ざん）をこゝろみん 高（たか）さは一萬（いちまん）數（す）千（せん）尺（じやく） 十三州（じふさんしう）もたゞ一（ひと）目（め） 三（み）島（しま）は近年（きんねん）ひらけたる 豆（づ）相線（さうせん）路（ろ）のわかれみち 驛（えき）には此（この）地（ち）の名（な）をえたる…

まん。幸福（さいはひ）なるかな、汝（なんぢ）のすべての鞭撻（こらしめ）のために悲（かな）しむ人々（ひと〴〵）。汝（なんぢ）のすべての光榮（くわうえい）を見（み）ん時（とき）、彼等（かれら）汝（なんぢ）のために喜（よろこ）び、永遠（とこしへ）に樂（たのし）まん。 15…

まら）るる事（こと）の起（おこ）る時（とき）は忽（たちま）ち路（みち）に礙（つまづ）く者（もの）なり　また棘（いばら）の中（なか）に播（まかれ）たる種（たね）は是（この）教（おしへ）を聴（きけ）ども此（この）世（よ）の思（し）慮（りょ）と貨財（たから）の惑（ま…

左（ひだり）に白雪突亢（はくせつとつこう）と 雲（くも）間（ま）に高（たか）く聳（そび）ゆるは これぞ名（な）高（だか）き御（み）嶽山（たけざん） 海拔（かいばつ）一万（まん）二百尺（ひやくしやく） 富士（ふじ）にも劣（おと）らぬ名山（めいざん）ぞ されば白（びやく）衣（い）に菅（すげ）小（お）笠（がさ）…

まちひろ）く　天下（てんか）に知（し）らるゝ湯（ゆ）の驗（しるし） 浴後（よくご）の散歩試（さんぽこころ）むる　道後公園（とうごこうえん）あたゝかに　春風木々（はるかぜきぎ）を吹（ふ）く時（とき）は　滿山（まんざん）さくら滿地雪（まんちゆき） 花（はな）の木（こ）の間（ま…

空（そら）に立（た）てるは津（つ）輕（がる）富士（ふじ） 歸（かへ）りは線（せん）路（ろ）の道（みち）かへて 海際（うみぎは）づたひ進（すゝ）まんと 仙臺（せんだい）すぎて馬市（うまいち）の 岩沼（いはぬま）よりぞ分（わか）れゆく 道（みち）は磐（いは）城（き）をつらぬきて 常（ひた）陸（ち）にかゝる磐（いは）城（き）線（せん）…

ともめづらかにやおぼえけむ。さて月の山のはを澄のぼりてさやかなるに。故鄕人もかくやながむらんとおもひいでて歸にけり。玉ぼこのみちもはるかならねば。いくばくもあらぬに來つきぬれど。內に入るベくもおぼえで。爰のまへなりける辻堂のこぼれかゝりたるいたじきのうへに夜ふくるまでたちて。月やあらぬはるやむかし…

ちまた）に往（ゆき）て遇（あふ）ほどの者（もの）を婚筵（こんれい）に請（まね）け　其（その）僕（しもべ）途（みち）に出（いで）て善者（よきもの）をも悪者（あしきもの）をも遇（あふ）ほどの者（もの）を悉（ことごと）く集（あつめ）ければ婚筵（こんれい）の客（きゃく）充満（じうまん…

か）す者（もの）は願（ねが）はくは愧（はぢ）を得（え）ん。 四 主（しゅ）よ、我（われ）に爾（なんぢ）の道（みち）を示（しめ）し、我（われ）に爾（なんぢ）の路（みち）を訓（をし）へよ。 五 我（われ）を爾（なんぢ）の真（しん）理（り）に導（みちび）きて、我（われ）を訓（をし）へ給（たま）へ、蓋（け…

ま）なく 雲（くも）居（ゐ）に眺（なが）むる阿蘇（あそ）山（さん）は 熊本（くまもと）市（し）より道十（みちじふ）里（り） 遊心勃（ゆうしんぼつ）たり登（と）山（ざん）せん 宇土（うと）より三（み）角半島（すみはんとう）を 貫（つらぬ）く端（はし）は三（み）角港（すみこう） 天草島（あまくさじま）は目（め）の前（まえ）に…

國府津（こふづ）おるれば電車（でんしや）あり 小田（をだ）原（はら）熱（あた）海（み）行（ゆ）くもよし 箱（はこ）根（ね）八（はち）里（り）の山道󠄁（やまみち）も あれ見（み）よ雲（くも）の間（あひだ）より 出（い）でてはくゞる隧道󠄁（トンネル）の 前󠄁（ぜん）後（ご）は山北（やまきた）小（こ）山驛（やまえき） 今（いま）もわすれぬ鐵橋（てつけう）の…

まん） 北（きた）に進（すゝ）まば黑（こく）龍（りゅー）江（こー）　かなたの岸（きし）も近（ちか）けれど　まづ此（この）たびは見合（みあ）はせて　南（みなみ）に歸（かへ）りの道（みち）取（と）らん 東淸（とーしん）鐵道（てつどー）名（な）をかへて　今（いま）は南滿（なんまん…

市街（まち）は人口三萬（じんこうさんまん）餘（よ） 女鳥羽（めとば）の水（みづ）は變（かは）れども 五（ご）層（そう）の天主今（てんしゆいま）も猶（なほ） 三（さん）百（びやく）年（ねん）のいにしへの 名（な）殘（ごり）とゞむる深（ふか）志（し）城（じやう） 淺（あさ）間（ま）の温泉（いでゆ）賑（にぎは）ひて…

許（もと）へも立入（たちい）るやうになり、香茶（かうちや）活花（いけばな）まで器用で間（ま）に合（あは）せ、遂（つひ）に此人（このひと）たちの引立（ひきたて）にて茶道具屋（ちやだうぐや）とまでなり、口前（くちまへ）一（ひと）つで諸家（しよけ）に可愛（かあい）がられ、四十年来の閲歴（えつれき）に聞人…

親（おや）に対（たい）する道（みち）は孝行（かうゝゝ）と云（い）ひ、君（きみ）に対（たい）する道（みち）は忠義（ちうぎ）と云（い）ひ、天主（てんしゅ）に対（たい）する道（みち）は宗教（しうけう）と云（い）ふ。道（みち）を守（まも）らぬならば人間（にんげん）に似合（にあ）はぬものと成（な）るから、是非道（ぜひみち）を守（ま…

幾（いく）ら尽（つく）しても万（まん）の一にも成（な）るまいけれども、報酬（ほうしう）を顧（かへり）みず万事天父（ばんじてんぷ）に打任（うちまか）せて専（もっぱ）ら御心（みこゝろ）に叶（かな）ふ為（ため）に励（はげ）むならば、身（み）に余（あま）り、望（のぞみ）に余（あま）って、万層倍（まん…

んたい）彼（かれ）を見棄（みす）てたるを知（し）りたればなり。 13 アンテオコスは十（じふ）二（に）萬（まん）の軍人（ぐんじん）と八（はっ）千（せん）の馬（うま）とを率（ひき）ゐ、ドルに對（たい）して營（えい）を張（は）れり。 14 而（しか）してアンテオコス、町（まち）の周圍（ま…