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唐招提（とうせうだい）寺（じ）西大（さいだい）寺（じ） 砧（きぬた）うつてふ秋篠（あきしの）も 只片時（たゞかたとき）の道（みち）ぞかし 町（まち）の後（うしろ）に聳（そび）ゆるは 郡（こほり）山（やま）城（じやう）の天主閣（てんしゆかく） 榮華（えいくわ）のすがた今（いま）も尚（なほ）…

山梨縣（やまなしけん）廳（ちやう）舞鶴（まひづる）城（じやう） 炊煙（すいえん）のぼる一萬（いちまん）戸（こ） 杖（つゑ）曳（ひ）く園（その）に聳（そび）ゆるは 昔（むかし）ながらの天守閣（てんしゆかく） 世（よ）にひゞきたる戰國（せんごく）の 名（めい）將（しやう）武（たけ）田（だ）信玄（しんげん）が 英魂（えいこん）毅（き）魄（はく）とこしへに…

しとて、みな〳〵かくれしのひておちけるほとに、城には御勢のこりすくなくなりにけり、さるほとにあかまつとの、今はかなはしとおほしめして、御曹司彦二郎殿をちかつけて仰あるやうは、かく有へき事はおもひさためたる事なれとも、いまさらのやうにこそおほゆれ、此城たゝいまおつへきならは、大勢せめ入て、雑兵の手に…

左（ひだり）の森（もり）は濱（はま）離（り）宮（きゆう） 右（みぎ）なる塔（たふ）は愛（あた）宕（ご）山（やま） 汐（しほ）干（ひ）､沙魚（はぜ）つり春秋（はるあき）に 慰（なぐさ）み多（おほ）き品川（しながは）の 臺（だい）塲（ば）は海（うみ）に六（む）つ見（み）えて 海苔（のり）とる柴（しば）に風淸（かぜきよ）し…

じやうりうきゆうくわいみだりにえうらくすれども、 あきのかなしみはきじんのこゝろにいたらず 城柳（じやうりう）宮槐（きゆうくわい）漫（みだ）りに揺落（えうらく）すれども、 秋（あき）の悲（かな）しみは貴人（きじん）の心（こゝろ）に到（いた）らず 城柳宮槐漫揺落。愁悲不到貴人心。 早入皇城送王留守僕射　白居易…

たけるのみこと）の人（ひと）と爲（な）りを慕（した）ひ奉（たてまつ）り、神道（しんだう）を尊（たふと）び武備（ぶび）を繕（をさ）め、義公（ぎこう）繼述（けいじゆつ）し、嘗（かつ）て感（かん）を夷齊（いせい）に發（はつ）し、更（さら）に儒敎（じゆけう）を崇（たふと）び、倫（りん）を明（あき…

又（また）將（しやう）軍（ぐん）の菩（ぼ）提所（だいしよ）ぞ 御（み）洗（たら）手（し）淸（きよ）き南宮社（なんぐうしや） 旗揚八幡（はたあげはちまん）古（こ）城（じやう）跡（せき） 秋（あき）の紅葉（もみぢ）は山吹山（やまぶきやま） 横（よこ）手（て）の下（した）は巴（ともえ）淵（ふち） 伊那地（いなち）に通（かよ）ふ街道（かいどう）は…

上（うへ）田（だ）をあとに走（はし）りゆく 汽（き）車（しや）は坂（さか）城（き）に早（はや）つきぬ 川（かは）のあなたにながめやる 山（やま）は姥捨月（をばすてつき）見（み）堂（だう） 田（た）毎（ごと）の月（つき）の風景（ふうけい）も 見（み）てゆかましを秋（あき）ならば 雲（くも）をいたゞく冠（かむり）著（き）の…

たけのした）や箱根の戦に敗れて退いたので、尊氏は、直義と共に、京都へ攻上って来た。天皇は、これを避けて、しばし比叡山にお出ましになった。けれども、この頃、天皇の御子 義良（のりなが）親王をいただいて奥州を守っていた北畠顕家（きたばたけあき…

はなさかむ あきのゆふへは われをしのはせ [左注]右一首大原真人今城 [校異]敝 [元][細] 弊 [事項]天平勝宝７年５月９日 年紀 作者：大原今城 植物 大伴家持 惜別 恋情 [訓異]わがせこが,[寛]わかせこか, やどなるはぎの,[寛]やとなるはきの, はなさかむ[寛], あきのゆふへは[寛]…

あきらこう）高野台（かうのだい）にをいて。北条氏綱と合戦し。義明公（よしあきらこう）うちまけ。父子（ふし）こと〴〵く滅亡（めつばう）の事 一同十四乙巳（きのとのみ）の年。駿河（するが）長久保（ながくほ）の城（しろ）は。北条氏康（うぢやす）城…

師浮島（やくしうきしま）の　社（やしろ）も後（あと）になりにけり 津吉上村松茸（つよしうえむらまつたけ）の　産地（さんち）とかねて音（おと）に聞（き）く　處（ところ）はあれぞあの山（やま）ぞ　秋（あき）は來（き）て見（み）む打（う）ち連（つ）れて 終點驛（しゅうてんえき）の横河原（よこがわら）　お…

竹崎五郎絵詞 編者：近藤瓶城 明治35年 1902年 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, データ項目 『竹崎五郎絵詞』（たけざきごろうえことば）、別名『蒙古襲来絵詞』（もうこしゅうらいえことば）は、肥後国の御家人・竹崎季長が元寇での勲功を鎌倉に申し立てた始末を記した絵巻物である。 挿絵: 土佐長隆…

た）えず、酒（しゆ）々井（すゐ）を過（す）ぎて佐（さ）倉町（くらまち） 喇（らつ）叭（ぱ）の聲（こゑ）もいさぎよく 將門山（まさかどやま）の古（こ）城（じやう）址（し）に 照（て）る月（つき）すごく夏寒（なつさむ）し、銚（てう）子（し）に續（つゞ）く成（なる）東（と）まで 行（ゆ）くは八（や）街（ちまた）、日（ひ）向驛（むかえき）、…

世（よ）に響（ひゞ）く名（な）の高（たか）田（た）町（まち）、 西（にし）に見（み）ゆるは春（かす）日（が）山（やま） 上杉氏（うえすぎうぢ）の舊（きう）城（じやう）趾（し） 秋（あき）の霜（しも）夜（よ）に月影（つきかげ）を かすめてゆくや雁（かり）の聲（こゑ）、 窓（まど）より近（ちか）く直（なほ）江津（えつ）の…

あさつゆのごと ゆふぎりのごと [左注]なし [校異]なし [事項]挽歌 作者：柿本人麻呂 吉備津采女 枕詞 [訓異]あきやまの[寛], したへるいも[寛], なよたけの,[寛]なゆたけの, とをよるこらは[寛], いかさまに[寛], おもひをれか,[寛]おもひをりてか, たくなはの[寛], ながきいのちを…

東（ひがし）那須野（なすの）の青（あを）嵐（あらし） ふくや黒磯黒（くろいそくろ）田（た）原（はら） こゝは何（いづ）くと白河（しらかは）の 城（しろ）の夕（ゆふ）日（ひ）は影赤（かげあか）し 秋風（あきかぜ）吹（ふ）くと詠（えい）じたる 關所（せきしよ）の跡（あと）は此（この）ところ 會（あひ）津（づ）の兵（へい）を官（くわん）軍（ぐん）の…

あきこう）父子（ふし）を。ほろぼし。氏綱（うぢつな）子（し）息（そく）氏康（うぢやす）時代（じだい）に。上杉憲政（のりまさ）と。たゝかひ。やむ事なし。然所に古河（こが）の晴氏公（はるうぢこう）。憲政（のりまさ）と一味（み）有て。武州（ぶしう）河越（かはごえ）の城…

城を。明応（めいおう）の比ほひ。のつとり上杉朝良（ともよし）居城（ゐじやう）。同園大庭（ば）の城をも責（せめ）おとす。永正元年九月。早雲（さうゝん）と官領（くわんれい）上杉明定（あきさだ）と。大合戦（かつせん）あり。三浦（うら）介道寸（だうすん）は。さがみ岡崎（をかざき）の城…

しころわけ）と云（い）ふ。次（つぎに）、佐渡（さど）の州を生（うみ）ます。建日別（たけひわけ）と云（い）ふ。次（つぎに）、大日本豊秋津州（おほやまととよあきづしま）をうみます。天御虚空豊秋津根別（あめのみそらとよあきづねわけ）と云（い）ふ。すべて是を大八州（おほやしま）と云也。此外あまたの嶋を生（…