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『李陵』（りりょう） 作者：中島敦 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, データ項目 底本：1968（昭和43）年4月5日中央公論社発行『日本の文学36 滝井孝作 梶井基次郎 中島敦』 漢の武帝の天漢二年秋九月、騎都尉（きとい）・李陵（りりょう）は歩卒五千を率い、辺塞遮虜鄣（へんさいしゃり…

ぎよくえんをうかゞはざるは、 いまだりりようのわだかまるところをしらず、 そのへいいふにならひてじやうはうをみざるものは、 いまだえいゆうのふむところをしらず その磧礫（せきれき）を翫（もてあそ）び、 玉淵（ぎよくえん）を窺（うかゞ）はざるは、 いまだ驪龍（りりよう）の蟠（わだか）まる所（ところ）を知（し）らず、…

りんりとく）…………………一九四 第三部（だいさんぶ）　序文（じょぶん）（聖寵を受ける方法（ほうはふ））…………二〇一 第（だい）四十七課（くわ）　聖寵（せいてう）…………二〇一　 第（だい）四十八課（くわ）　祈禱（いのり）……………二〇七　…

本鄕（ほんがう）よりは一（いち）里（り）半（はん） 臨濟（りんざい）宗（しゆう）の佛通（ぶつつう）寺（じ） 境内（かえだい）しづかに奧深（おくぶか）く 安藝（あき）の高（かう）野（や）と人（ひと）は呼（よ）ぶ 河（こ）内（うち）の驛（えき）に見（み）るべきは 深（み）山公園竹林（やまこうゑんちくりん）寺（じ） 園（その）は水（みづ）あり遊（あそ）ぶべく…

「さらば」の聲の時折に さては安寧（たひら）と平和（やはらぎ）に 市の夢守護（も）る町々（まち〳〵）の 巡羅が警杖（つゑ）もねぶたげに ひゞく地心の骨凝（こほ）り かくていよ〳〵更けゆけば 遙か、水澄む大川の 魚、氷（ひ）に上るいきほひも 夜の大氣（たいき）の寒冷（かんれい）に 輪波（りんぱ）耳うちひゞくほか―――…

山からこんころりんと吹いて來い 世は末法だ、吹いて來い 已の背中へ吹いて來い 頭の中から猫が啼く 何處かで誰かがロダンを餌にする コカコオラ、THANK YOU VERY MUCH 銀座二丁目三丁目、それから尾張町 電車、電燈、電線、電話 ちりりん、ちりりん 柳の枝さへ夜霧の中で 白ぼつけな腕を組んで しんみに已に意見をする氣だ…

御臨末の御書 作者：（伝）親鸞 書誌情報：『聖典 : 浄土真宗』　島地大等 編　（明治書院　1928年） 底本：島地大等 編『聖典 : 浄土真宗』,明治書院,昭和3. 国立国会図書館デジタルコレクション:info:ndljp/pid/1130774/1/402 御臨末（ごりんまつ）の御書（ごしょ）…

の前（まへ）には待降節（たいこうせつ）とて、キリストの来臨（らいりん）を仰（あふ）ぐ四週間（しゅうかん）あり、御復活祭（ごふっかつさい）の前（まへ）には四旬節（じゅんせつ）叉御受難節（またごじゅなんせつ）あり、聖霊降臨祭（せいれいこうりんさい）の前（まへ）には九日間（かかん）の祈祷（いのり…

りり）しい物ごしに、どこか武士らしい容子（ようす）があった。二人は墓前に紅梅の枝を手向（たむ）けた。それから新しい四基の石塔に順々に水を注いで行った。…… 　後年黄檗慧林（おうばくえりん）の会下（えか）に、当時の病み耄けた僧形とよく似寄った老衲子（ろうの…

農林漁業有機物資源のバイオ燃料の原材料としての利用の促進に関する法律（のうりんぎょぎょうゆうきぶつしげんのバイオねんりょうのげんざいりょうとしてのりようのそくしんにかんするほうりつ） 平成二十年五月二十八日法律第四十五号 （目的） 第一条 この法律は、農林漁業有機物資源のバイオ燃料の原材料としての…

のせつればしづむ事（こと）なく、萬（まん）里（り）のうみをわたるがごとし。罪業（ざいごふ）のおもき事（こと）は石（いし）のごとくなれども、本（ほん）願（ぐわん）のふねにのりぬれば生（しやう）死（じ）のうみにしづむ事（こと）なく、かならず往（わう）生（じやう）する也（なり）。ゆめ〳〵わが身（み）の…

北（きた）に北代梅林（きたしろばいりん）や､ 南（みなみ）に吳（ご）福（ふく）の桃園（もゝぞの）を､ 探（さぐ）りて倦（あ）かず吳（くれ）羽（は）への､ そゞろあるきの面白（おもしろ）や。 天（あま）そゝり立（た）つ立山（たてやま）に､ 續󠄁（つゞ）く乘鞍（のりくら）､蓮（れん）華（げ）山（さん）｡ 右（みぎ）に望󠄆（のぞ）みて心（こゝ）地（ち）よく､…

一　つうへち くるみせ島の方 一　いるゝ 一　つもしり 一　きいたつふ 一　もしりか 一　くなしり 一　もうしや 一　はるたまこたん 一　まかんるゝ 一　おやこば 一　しやむらてふ 一　らせうわ 一　しりんき 一　あとゑふ 一　くるみせ 一　ゑかりま 一　うるふ 一　ゑとろほ 一　ほんしりおゝい 一　しいあしこたん…

底本：1968（昭和43）年4月5日中央公論社発行『日本の文学36 滝井孝作 梶井基次郎 中島敦』 ネウリ部落のシャクに憑（つ）きものがしたという評判である。いろいろなものがこの男にのり移るそうだ。鷹（たか）だの狼（おおかみ）だの獺（かわうそ）だのの霊が哀れなシャクにのり移って、不思議な言葉を吐かせるということである。…

男度胸（おとこどきょ）なら　五尺（ごしゃく）のからだ どんと乗り出せ　波の上　チョイ ヤサエ　エンヤンサーノ　ドッコイショ ア　ドッコイショ　ドッコイショ ヤーレン　ソーラン　ソーラン　ソーラン ソーラン　ソーラン 躍る（おどる）銀鱗（ぎんりん）　鴎の唄（うた）に お浜（おはま）大漁（たいりょ）の　陽（ひ）がのぼる　チョイ…

りん）と云人は耳とき人にて、一里の外に蚊のをどる脚音（あしおと）を聞く。黄帝みことのりして音律を作らしむ。こんろんざんの北に行て、かひこくに生たる竹をとり、ひちりきをつくり、鳳凰（ほうわう）の声を聞きて六律をなし六呂（りよ）をなす。十二律をもつて十二の楽を作りたり。此呂律に能く通ずれば、鳥獣の…

側（かたはら）に屏（しりぞ）く。長者（ちやうしや）に郷（むか）ひて屨（くつ）はくには、跪（ひざまづ）きて屨（くつ）を遷（うつ）し、俯（ふ）して屨（くつ）を納（い）る。〉 離坐，離立，毋往參焉。離立者，不出中間。 〈離坐（りざ）離立（りりつ）するときは、往（ゆ）きて參（さん）すること毋（なか）れ。離立（りり…

の第（だい）一の日曜（にちえう）の次（つぎ）、夏（なつ）は聖霊降臨祭（せいれいかうりんさい）の次（つぎ）、秋（あき）は九月（ぐわつ）十四日（か）の次（つぎ）の水曜日（すゐえうび）から、冬（ふゆ）は [下段] 待降節（たいこうせつ）の第（だい）三の日曜日（にちえうび）の…

墜道（トンネル）〔ママ〕くゝり〔ママ〕橋渡（はしわた）り 一（いちの）戶（へ）福岡（ふくをか）三（さんの）戶を 行（ゆ）けば劍吉尻内（けんよししりうち）の 支（し）線（せん）に停（とま）り乘替（のりかへ）ば 八（はちの）戶（へ）湊（みなと）鮫（さめ）港（みなと） それより元（もと）に乘（の）り戾　（　もと〔ママ〕）り…

り、戶棚（とだな）の兄（あに）を小聲（こごえ）で宥（なだ）めすかすのであつた。 　母（はゝ）が一番（ばん）氣（き）をつかふのは兄（あに）の便（べん）の事（こと）であつた。便所󠄁（べんじよ）が隣家（りんか）と共同（きようどう）なので、母（はゝ）がまづ先（さき）に行（い）つて、人（ひと）の…