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もよし　ここは築地（つきじ）よ名（な）も高（たか）き　西本願寺（にしほんがんじ）のあるところ 北島町（きたじまちょう）や坂本町（さかもとちょう）　茅場町（かやばちょう）より乗（の）りかへて　深川行（ふかがわゆき）は靈岸町（れいがんちょう）　すぐればやがて永代（えいたい）よ…

こは、くわしを入、さかな物をいれんたののうつわ物なり、もろ〳〵のしよだうぐに、のふどくなき物はなし、​鑵子​​くわんす​​はちやをのまんため、火ばしはおきをはさまんがため、それ〴〵ののうどくをもたせたり、人げんにもでうすのためにのふどくなき事はあるまじ、此返たうをきかんといへども、よも山の事にいひ…

かみ）に対（たい）する霊神的（れいしんてき）愛（あい）を以（もつ）て神聖（しんせい）なる心服（しんぷく）と火（か）焔（えん）の如（ごと）くなる願望（がんぼう）との為（ため）に燃（も）え人（ひと）を聖（せい）にする霊神的（れいしんてき）完全（かんぜん）の恩寵（おんちょう）をうけん。…

もみぢはよるのにしきなりけり 同 雁（かり）　付帰雁 ばんりひとみなみにさる、さんしゆんがんきたにとぶ、 しらずいづれのさいげつか、なんぢとおなじくかへることをえん、 万里（ばんり）人（ひと）南（みなみ）に去（さ）る、三春（さんしゆん）雁（がん）北（きた）に飛（と）ぶ、 知（し）らず何（いづ）れの歳月（さいげつ）…

まんが明ければいいが、他の三人が明けることになって、折角の結び文が他人の手に渡ってしまっては、御用心が御用心にならない。お鎌も内々それを心配していると、その日が暮れてから、おまんが深川から通（かよ）って来て、なにかの用でお鎌の店へも寄ったので、お鎌はこれを幸いと思って、十五夜御用心の一件をおまん…

又（また）彼（かれ）らを虜（とりこ）として地（ち）の極（はて）にまで移（うつ）さん。 10 されば汝（なんぢ）、先（ま）づ行（ゆ）きてわがためにそのすべての沿岸（えんがん）を征服（せいふく）せよ。彼（かれ）ら汝（なんぢ）に降（くだ）らば、わがために、處刑（しよけい）の日（ひ）までこれを守（まも）れ。 11…

かん）を中（なか）にして　こなたを關外（かんがい）かなたをば　關內線（かんないせん）と名（な）づけたり 又（また）立（た）ち戾（もど）る大石（たいせき）橋（きょー）　東（ひがし）に行（ゆ）けば柝木（たくぼく）城（じょー）　續（つづ）きて岫（しゅー）嚴（がん）大（たい）弧（こ）山（ざん）　下（げ）車…

がんちゅう）に小（しょう）なり。 徳行（とくこう）に於（おい）て汝（なんぢ）より優越（ゆうえつ）なる者（もの）を常（つね）に記憶（きおく）に存（そん）して忘（わす）れざるべし。彼（かれ）等（ら）の尺度（しゃくど）に対（たい）して己（おのれ）の足（た）らざるを不断（ふだん）に見（み）んが…

ん）の〕二法（ほふ）に於（おい）て、彼岸（ひがん）に達（たつ）する時（とき）は、此（こ）の智者（ちしや）の愛結（あいけつ）は總（すべ）て盡（つ）くるに至（いた）る。 385 人（ひと）に(3)彼岸（ひがん）なく此岸（しがん）なく、彼此兩岸（ひしりやうがん）共（とも）になし、怖畏（ふゐ）を離（はな）…

着ている物などは、猶（なお）の事わかりませぬ。ただ、ふり離そうとする拍子に、手が向うの口髭（くちひげ）にさわりました。いやはや、とんだ時が、満願（まんがん）の夜に当ったものでございます。 「その上、相手は、名を訊（き）かれても、名を申しませぬ。所を訊かれても、所を申しませぬ。ただ、云う事を聞けと云う…

日清戰爭次第（しだい）に歩を進（すゝ）めて連戰連勝（れんせんれんしよう）、日本人最後（さいご）の目的（もくてき）は北京を屠（ほふ）るの一事にして意氣軒昂（いきけんかう）眼中（がんちう）既に四百餘州なし敵國（てきこく）をしていよ〳〵城下の盟（ちかひ）を成さしむるは機一髮（きいつぱつ）の其瞬間（しゆんかん）に至り漸（やうや）く和…

德者（とくしや）・智者（ちしや）・義者（ぎしや）なる。 85 人閒（にんげん）の中（なか）にて、(3)彼岸（ひがん）に到（いた）るものは少（すくな）く、其（そ）の他（た）のものは岸邊（がんぺん）にありて奔馳（ほんち）す。 86 善（よ）く說（と）かれたる法（ほふ）に隨順（ずいじゆん）する輩（ともが…

まんぜん）圓滿（ゑんまん）の佛（ほとけ）なり。往（わう）生（じやう）する機（き）も亦（また）萬善（まんぜん）なり。萬善（まんぜん）の外（ほか）に十方（じつぱう）衆生（しゆじやう）なし。一（いち）座（ざ）無移（むい）亦（やく）不（ふ）動（どう）とは、念佛三昧（ねんぶつざんま…

ん）の〕二法（ほふ）に於（おい）て、彼岸（ひがん）に達（たつ）する時（とき）は、此（こ）の智者（ちしや）の愛結（あいけつ）は總（すべ）て盡（つ）くるに至（いた）る。 385 人（ひと）に(3)彼岸（ひがん）なく此岸（しがん）なく、彼此兩岸（ひしりやうがん）共（とも）になし、怖畏（ふゐ）を離（はな）…

福島（ふくしま）町（ちやう）は御（ご）料局（れうきよく） 木曾（きそ）の支（し）廳（ちやう）のある處（ところ） 水（みづ）を隔（へだ）てゝ兩（りやう）岸（がん）に 連（つら）なる家（いへ）は一千（いつせん）戸（こ） 信（しん）飛二（ぴに）州（しゆう）に跨（またが）りて 天（てん）そゝり立（た）つ御嶽（おんたけ）や…

行き葬式の供にも立ったが――その夫人の御母（おっか）さんが泣いてね――」 「泣くだろう、誰だって泣かあ」 「ちょうど葬式の当日は雪がちらちら降って寒い日だったが、御経が済んでいよいよ棺を埋（う）める段になると、御母さんが穴の傍（そば）へしゃがんだぎり動かない。雪が飛んで頭の上が斑（まだら）になるか…

んまん）の内（うち）、元金（がんきん）千五百万（せんごひゃくまん）を引（ひ）き、残（のこり）二千五百万（にせんごひゃくまん）の利足（りそく）を二十（にじゅう）に分（わか）てば、一年（いちねん）に百二十五万円（ひゃくにじゅうごまん…

日に文久と改元のお触れが出たのですから、一月はまだ万延（まんえん）二年のわけですが……。その頃、京橋（きょうばし）の築地（つきじ）、かの本願寺（ほんがんじ）のそばに浅井因幡守（あさいいなばのかみ）という旗本屋敷がありました。三千石の寄合（よりあい）で、まず歴々の身分です。深川（ふかがわ）の砂村（す…

厂 かり。がん。（きし。いは。） 丁 ちやう。偶數（ぐうすう）。町（ちやう）。書物（しよもつ）の紙（かみ）を數（かぞ）へるに用（もち）ひる字（じ）。（壯丁（さうてい）。ひのと。） 丸 まる。圓形（ゑんけい）。全形（ぜんけい）。城（しろ）の郭內（くわくない）の稱（しよう）。本丸（ほんま…

大路（をほぢ）の彼方濠（あなたほり）のべに　建（た）てる櫻田御門（さくらだごもん）こそ　昔万延元年（むかしまんえいがんねん）に　井伊（いゐ）の斬（き）られし所（ところ）なれ 思（をも）へば今（いま）や我國（わがくに）も　世界（せかい）の國（くに）と肩並（かたなら…