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り）たまひてユダヤの民（たみ）を立（たて）て国（くに）となしたまへり　故（ゆへ）に栽（うゆ）るといへるなり　出埃及（いぢぷとをいづる）の記（き）に爾（なんぢ）まさに彼（かれ）を導（みちびか）んとす　爾（なんぢ）の山（やま）の業（なりはひ）に入（いり…

ぷと）い奴がありますからね。まあ、お聴きなさい、こんな奴もありますよ」 云いかけて老人は笑いながら私の顔を見た。 「あなたは甘酒はどうです」 「子供のときに飲んだきりですが……」と、わたしも笑った。 「あれは江戸の夏のものですよ。固練（かたね）り…

ぷぽゝたあぷぽゝちりから〳〵つつたつぽ。たぽ〳〵干だこ落（おち）たら煑（に）てくを。にても燒（やい）ても喰（くハ）れぬ物ハ五德（とく）鐵（てつ）きうかな熊（くま）どうじに石熊（いしくま）石持（もち）虎熊（とらくま）虎（とら…

の高（たか）きを顕（あらは）せり。神（しん）父（ぷ）金口（きんこう）イオアンや、猶（なほ）爾（なんぢ）の言（ことば）を以（もつ）て訓（おし）へて、言（ことば）なるハリストス神（かみ）に我（われ）等（ら）の霊（たましい）の救（すく）はれんことを祷（いの）り給（たま）へ。 聖金口イオアン教訓　下　　終…

の奥から現れたれば、もてなし心に落葉を焚（た）いて、徳利の酒を暖めてとらせた。その滴（しづく）ほどな徳利の酒さへ、「れぷろぼす」は大きに悦（よろこ）んだけしきで、頭の中に巣食うた四十雀にも、杣たちの食（は）み残いた飯をばらまいてとらせながら、大あぐらをかいて申したは、…

ここに於（おい）て王（わう）、甚（はなはだ）しく怒（いか）り、此（こ）の最（もつと）も惡（あ）しきものの讒誣（ざんぷ）によりて激（げき）せられ、ニカノルに書（ふみ）を送（おく）りて、彼（かれ）がその契約（けいやく）を喜（よろこ）ばざることを告（つ）げ、マカビオを囚（とら）へて、急（いそ）ぎアンテオケに送（おく）るべきことを命（めい）じたり。…

しやんぺんノウシロカラ こつぷハ來タ――師ノ影ヲ踏マズ 次ハ將軍ト輕業師ト 盲人達󠄁ト寓話作者ガ來タ 蝶ハ眞直ニ來コトガデキナカツタ ソレデ心ヲトキメカシタ 象ハ椅子ニ乘ツテキテ 喝采󠄁ヲハクシタ 惡魔󠄁ハシラフヂヤ來ナカツタ テレクサカツタノデアル 思想ハ新シイりぼんヲ 結ンデ來タ 燐寸ト虱トすぷうんハ 東ト南ト北カラ來タ…

り我（われ）等（ら）より罪（つみ）を除（のぞ）きて、我（われ）等（ら）を悪王（あくおう）の奴（ど）隷（れい）たるより救（すく）ひ得（う）る事（こと）。 >> 一、　悪王（あくおう）――暗国（あんこく）は最初（さいしょ）に人（ひと）を捕（とら…

うしよく）に效（なら）はん眞（まことの）道（みち）これに由（より）て謗讟（そしり）を受（うけ）ん 3 かれら貪婪（むさぼる）心（こころ）に由（より）て造言（つくりことば）を設（まう）け爾曹（なんぢら）より利（り）を取（とら）んとす彼等（かれら）の審判（さばき）(※2)は昔（むかし）より定（さだめ）あ…

吾人（われら）も亦（また）之（これ）を知（し）りて亡（ほろ）びざる様（よう）力（つと）めん、時（とき）として罪（つみ）に陥（おちい）りしことありとも、速（すみやか）に起（た）ちて以（い）前（ぜん）の罪（つみ）を犯（をか）さざる様（よう）力（つと）めん、是（こ）れ癱瘋者（なんぷ…

り）ばかりはなれて。村里（そんり）見えたり。扨又不思儀の事有。道寸（だうすん）父子の討死（うちじに）は。永（ゑい）正十五年戊寅（つちのへとら）の年。七月十一日の寅（とら）の刻（こく）也。然所に北条氏（うぢ）政の切腹（せつぷく）も。天正十八庚寅（かのへとら…

り、彼（かれ）等（ら）は日中（にっちゅう）に於（おい）て暗黒（くらやみ）を見（み）る、彼（かれ）等（ら）の霊（たましい）は恐懼（おそれ）を以（もっ）て抑（おさ）へらるればなり。此（この）暗黒（くらやみ）は如何（いか）なる状態（ありさま）に散（さん）布（ぷ…

りぞ）く時に至て。城（しろ）より出て。跡（あと）をしたひける所に。相模（さがみ）三増（みます）にて合戦（かつせん）し。信玄（しんげん）討（うち）かちおほくの敵（てき）を討取（うちとり）たり。氏康（うぢやす）武勇（ぶゆう）よはき故（ゆへ）。輝虎（てるとら…

りを滴（したた）らす。「あすこに画がある」と葉巻の煙をぷっとそなたへ吹きやる。 　床柱（とこばしら）に懸（か）けたる払子（ほっす）の先には焚（た）き残る香（こう）の煙りが染（し）み込んで、軸は若冲（じゃくちゅう）の蘆雁（ろがん）と見える。雁（かり…

を召して太子を討たせようとする。その自分には太子も刺客も疾（と）うに都を遠く逃げ出していた。 宋に奔（はし）り、続いて晋（しん）に逃（のが）れた太子蒯聵は、人ごとに語って言った。淫婦（いんぷ）刺殺というせっかくの義挙も臆病な莫迦者（ばかもの）の裏切りによって失敗したと。これもやはり衛から出奔した戯…

政（まつりごと）、節あらざるか、民、職を失えるか、宮室崇（たか）きか、女謁（じょえつ）盛んなるか、苞苴（ほうしょ）行わるるか、讒夫（ざんぷ）昌んなるか、と。言未だ已（や）まざるに、大いに雨ふること方数千里。 大旱七年、太史占之曰、當以人禱、湯曰、吾所爲請者民也、若必以人禱、吾請自當、遂…

ゆう）し、心（こころ）に於（おい）ても、地（ち）上（じょう）の械繋（かいけい）に縛（しば）らるれど、一（いつ）は天（てん）父（ぷ）の愛（あい）を希（こひねが）ひ、独（ひと）り彼（かれ）を以（もつ）て其（その）悉（ことごと）くの願望（がんぼう）の所（しょ）帰（き）と為（な）す。 >>…

に有て名をえたる侍（さふらひ）。いそぎはせ来て。早雲幕下（ばつか）に付。時日をうつさず御所を。ほろばさんと。大もり山へ。せめのぼり御所は。山を下り。会下寺（ゑけでら）に入て。切服（せつぷく）し給ひぬ。此威勢にをそれ。土（ど）肥の。富長（とみなが）三郎左衛門尉（のぜう）。田子（たご）の山本太郎左衛門…

／＼）と返事して、男の名をば太吉々々と呼びて使ひぬ。 　あくる朝風すゞしきほどに今一人車を乘りつけゝる人の有けり、紬（つむぎ）の單衣に白ちりめんの帶を卷きて、鼻の下に薄ら髯のある三十位のでつぷりと太（ふとり）て見だてよき人、小さき紙に川村太吉（かはむらたきち）と書て張りたるを讀みて此處だ／＼と車よ…

かれら目（め）に淫婦（いんぷ）を充（みた）し罪（つみ）を犯（をか）して止（やめ）ず心（こゝろ）の堅（かたか）らざる者（もの）を惑（まど）はし其心（そのこゝろ）貪婪（むさぼり）に慣（なる）これ詛（のろは）るべき子輩（こどもら）なり 十五 かれら正道（たゞしきみち）を離（はな）れて迷（まよひ）に入（いり…