検索結果

くろ）をも携へ給はず◦すこし持給ひしをも捨て給ひしとなり。心にかゝる程の萬事を捨て喜び給ふ也。ぺにてんしやを達してさせられ◦憲法（けんばう）を保つやうにと各々に御談義し給ふ也。その御譽（おんほま）れと御（おん）企（くはだ）ていづくにも聞（きこ）うれば◦あまたのよき人々さん…

くに）と肩並（かたなら）べ　劣（をと）りなき迄進（まですゝ）みしが　あれは當時（そのかみ）如使（いか）なりし 浦賀（うらが）の沖（おき）に黒船（くろふね）の　入（い）りしと聞（きゝ）て今更（いまさら）に　上（うえ）を下（した）への物騒（ものさわ）ぎ　三百諸公色（さんびゃくしょこういろ）もなし…

まんねん）の情（じやう）をつくして、誰（た）れに操（みさを）の身（み）はひとり住（ずみ）、あたら美形（びけい）を月花（つきはな）にそむけて、世（よ）は何時（いつ）ぞとも知（し）らず顏（がほ）に、繰（く）るや珠數（じゆず）の緒（を）の引（ひ）かれては御佛（みほとけ）輪廻（りんゑ）にま…

うせんじ）へ往きなすったのでございます。息子さんが生きていなさると、今年三十九になりなさるのだから、立派な男盛と云うものでございますのに」と云ったと云うのである。松泉寺と云うのは、今の青山御所（あおやまごしょ）の向裏（むこううら）に当る、赤坂黒鍬谷（くろくわだに）の寺である。これを聞いて近所のものは…

くろ）をも携へ給はず◦すこし持給ひしをも捨て給ひしとなり。心にかゝる程の万事を捨て喜び給ふ也。ぺにてんしやを達してさせられ◦憲法（けんばう）を保つやうにと各々に御談義し給ふ也。その御誉（おんほま）れと御（おん）企（くはだ）ていづくにも聞（きこ）うれば◦あまたのよき人々さん…

んこんがうわうゐん）へ参詣（さんけい）せしに、聞きしにこえてたつとく有りがたき霊地（れいち）也。うしろには高山峨峨（がゞ）とつらなり、真如（しんによ）の月影（つきかげ）をやどす。前には生死（しやうじ）の海まんまんとして、波ぼんなうのあかをすゝぐかと覚えたり。本尊（ほんぞん…

まん◦まごといふ尊き人の御影也と額（がく）を打（うて）り。その時分*さん◦ぺいとろもろうまへ上り給ひ◦每日みいさを行はせられ◦さんた◦ちりんだあでの御談義を述給ふ也。その御談義を以てきりしたんになる人數多あり。この御談義◦御奇特を人々傳へ聞いて◦その所の人々過半きりしたん…

んさい）の発句（ほつく）に、咲かぬ間（ま）をなぐさめぐさの花もがなとせられしも殊勝（しゆしよう）也。昔人は色（いろ）ことなる品々（しな〴〵）の詠（えい）にも、似物を花と名付（なづ）けて詩人歌人（しじんかじん）の詠吟（えいぎん）せり。雲を見て円徳法印（ゑんとくほういん…

岸風（がんふう）に力（ちから）を論（ろん）ずれば柳（やなぎ）はなほ強（つよ）し、 林霧校声鴬不老。岸風論力柳猶強。 同　同 ゑひてらくくわにむかへばこゝろおのづからしづかなり、 ねむりてよさんをおもへばなみだまづくれなゐなり、 酔（ゑ）ひて落花（らくくわ）に対（むか）へば心（こゝろ）自（おのづか）ら静（しづ）かなり、 眠（ね…

ね。呉田（くれた）さん、私（わたくし）も一パイ頂戴（ちょうだい）しても宜（よろ）しいでしょう。まったく祝杯（しゅくはい）を挙（あ）げても好（よ）いですぞ。ただ黒奴（くろんぼ）を生擒（いけど）りにせなんだだけが残念（ざんねん）だが、あの場合（ばあい）仕方（しかた）もない。呉田（くれた）さん…

第九　七のもるたる科の事　四十 第十　さんたゑけれじやの七のさからめんとの事　四十二 第十一　此ほかきりしたんにあたるかんようの条々　五十三 ○じひのしよさ　五十三 ○てよろがれすのびるつうですといふ三の善あり　五十四 ○かるぢなれすのびるつうですといふ四の善あり　五十四 ○すぴりつさんとのだうねすとて御あたへは七あり　五十四…

んぐにんにたいし、ほしゐまゝに魔法をはき出すでう、はぢをあたえんと思ひて、​伏​​ふし​​見よりはやぶねをとはせて、大坂のやかたに付給ふ、こうしつなのめによろこび給て、すなわちきりしたんが寺へ​使者︀​​ししや​​をたてゝいわく、がくもん​広博​​くわうはく​​にしてべんぜつあきらかなるゐるまん…

まん◦まごといふ尊き人の御影也と額（がく）を打（うて）り。その時分*さん◦ぺいとろもろうまへ上り給ひ◦毎日みいさを行はせられ◦さんた◦ちりんだあでの御談義を述（のべ）給ふ也。その御談義を以てきりしたんになる人数多（あまた）あり。この御談義◦御奇特を人々伝へ聞いて◦その所の人々過半きりしたん…

まん）者（しゃ）の晩餐（ばんさん）に腹（はら）を充（みた）さんを願（ねが）ふか、彼処（かしこ）に汝（なんぢ）の霊（たましい）は種々（しゅじゅ）の慾（よく）に満（み）たされん。視（み）よ是（こ）れ腹（はら）を制（せい）するを能（よ）くする者（もの）等（ら）の為（ため）に豫（よ）戒（かい）なり。…

く日本記に見えたり。忝も我朝は和光の神明先跡をたれて、人のあしきこゝろをやはらげ、仏法を信ずる便りとなし給ふ。本地の深き利益を仰ぎ、和光のちかき方便（はうべん）を信ぜば、今生にて福財安穏（ふくざいあんをん）の望をとげ、来生には無為常住のさとりをひらき給ひぬべし。神は非礼を請給はね…

ろ）が白（しろ）くなると云（い）ひます　熊「妙（めう）なもんだねエ、赤（あか）いのが白（しろ）くなるのが面白（おもしれ）エ、矢張（やつぱり）鹽酸（えんさん）か何（なに）かで赤（あか）を拔（ぬく）んだと見（み）へますネ　婆「浸拔（しみぬき）と一緖（しよ）にしては叶（いけ）ない」熊（くま）さん…

ま）くり上ぐるや空臑（からすね）あらはに、何（なん）の見得もなく、身は小男（こをとこ）の面（おも）ざし醜くからねど、色黒（くろ）々（〴〵）と骨だちて、高き鼻しまりし口、眼（まな）ざしぎろりと青く凄く、沈鬱（ちんうつ）の症（しよう）何処（どこ）か淋（さび）しく、紺薩（こんさ…

出（で）船入船（ぶねいりぶね）たえまなき 商（しやう）業繁華（げふはんくわ）の三田（みた）尻（じり）は 山陽線（さんやうせん）路（ろ）のをはりにて 馬（ば）關（くわん）に延（の）ばす汽（き）車（しや）のみち 少（すこ）しくあとに立（た）ちかへり 徳山港（とくやまかう）を船（ふな）出（で）して…

　お京（きやう）さん居（ゐ）ますかと窓（まど）の戸（と）の外（そと）に來（き）て、こと／＼と羽目（はめ）を敲（たゝ）く音（おと）のするに、誰（だ）れだえ、もう寢（ね）て仕舞（しま）つたから明日（あした）來（き）てお呉（く）れと嘘（うそ）を言（い）へば、寢（ね）たつて宜（い）いやね、起（お）きて明（あ）けてお呉（く…

んぬ。其矢の穴（あな）はよろひの射向（いむげ）の袖（そで）。三枚（まい）の程に。定てこれあらんか。鎧（よろひ）の毛（け）はくれなゐ也。馬は黒毛（くろげ）なりと云々。是によつて。件（くだん）の甲（よろひ）をめしいださるゝの所に。先（まづ）く…