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← 鎌倉丸の艶聞 (五) 鎌倉丸の艶聞 (七) → 『鎌倉丸の艶聞 (六)（かまくらまるのえんぶん (ろく)）』 報知新聞 明治35年 1902年 底本：明治三十五年十一月十三日発行「報知新聞」 勘（かん）三郎（らう）は一日絕へて音信不通（いんしんふつう）となり居（を）りし我家（わがや）へ歸（かへ）…

寄ったことがある。うちは他の凡ての島民の家と同じく、丸竹を並べた床（ゆか）が大部分で、一部だけ板の間になっている。遠慮無しに上って行くと、その板の間に小さなテーブルがあって、本が載っていた。取上げて見ると、一冊は厨川白村（くりやがわはくそん）の『英詩選釈』で、もう一つは岩波文庫の『ロティの結婚』であ…

　面白（おもしろ）し面白し、蛟龍（かうりう）つひに池（ち）中（ちう）の物ならず、湧き来たる雲形のうちに立浪（たつなみ）の丸模様、登（のぼ）り龍（りう）下り龍龍（りう）の丸（まる）、蝶の丸花の丸鳳鳳（はうわう）の丸、をどり桐（ぎり）くるひ獅子（じし）二葉葵（ふたばあふひ）、源氏車槌車（つちぐるま）、ぼたん唐草（からく…

　私は、學校へ急ぎながらも、胸は大波のやうにゆれてゐた。勇ましいやうな、ほこらしいやうな、それでゐて、底の底には、何か不安な氣持があることを知つて、 「いつ、米英の飛行機が飛んで來るかも知れないのに、こんなことでどう 　するか。」 と、自分で自分を勵ました。 　朝禮の時間に、校長先生から、戰爭の始つたことについてお話があつた。…

代名詞・副詞・接続詞・感動詞・助動詞・助詞は、なるべくかな書きにする。 外國（中華民國を除く）の地名・人名は、かな書きにする。 ただし、「米國」「英米」等の用例は、從來の慣習に從つてもさしつかえない。 外來語は、かな書きにする。 動植物の名称は、かな書きにする。 あて字は、かな書きにする。 ふりがなは、原則として使わない。…

親子内親王使土御門婦ち上京の事　NDL 東征大総督熾仁親王進発の事　NDL 外国公使参朝の旨布告の事　NDL 具定八千丸大垣出発の事　NDL 具視諭書を具定八千丸に与ふる事　NDL 在京諸侯召見親諭の事　NDL 松平容保謝罪状の事　NDL 仏英蘭三国公使参朝の事　NDL 英国公使参朝途中騒擾の事　NDL　 英国公使参朝の事　NDL…

四日、此日一夷舶アリ、馬関ニ泊ス。 五日、長府時田重次郎馬上ゟ来ル。 六日 桂小五郎山口ゟ来ル。 七日 船腹ニ横一白色ノ蛇腹アリ、砲門ノ如ク 見ユル。十日英船大サ順動丸ノ如シ。 　スコールステヱン二ツ 　ラツト 　ラアトルカストの色黄色ニ見ユル。 　西大寺ノ前西南ノ地方ニヨリ泊ス、売 　買船也。然ニ上陸ノ者四人アリ、皆剣…

英ノ属国也。時ニ英吉利王利ヲ貪ル日々ニ多ク、米民益々苦ム。因テ華盛頓（わしんとん）ナル者、民の疾苦ヲ訴ヘ税利ヲ減ゼン等ノ数ケ条ヲ乞フ。英王不レ許、爰ニ於テ華盛頓米地十三邦ノ民ヲ帥（ひき）ヒ、英人ヲ拒絶シ、鎖国攘夷ヲ行フ。此ヨリ英米連戦七年、英遂ニ不レ勝ヲ知リテ和ヲ乞ヒ、米利堅爰ニ於テ英…

英祖ヲソ擧ニケル君大ニ悦サラハトテ英祖ラ被召試ニ國ノ政ヲ司ラシメ給ケルニ進賢事ハ如舜擧八禮使主后土擧八元使布教於四方退不肖事ハ如舜投四兇於四裔依テ景星出卿雲興疾疫止ニケリ英祖攝政給事七年ニシテ義本在位十一年御歳五十四ニシテ御位ヲノカレテ英祖ニソ讓リ給 竊ニ念ニ義本王之徳堯也英祖王之徳舜也雖有英…

東京市本鄉區本鄉三丁目十番地 特電話下谷八百二十番 東京市神田區一ツ橋道町文求堂支店 東京市神田區表神保町東京堂書店 東京市神田區表神保町中西屋書店 東京市日本橋區通三丁目丸善株式會社 大阪市南區心齋橋筋一丁目松村書店 大阪市東區博勞町四丁目丸善支社 京都市上京區寺町二條南松田書店 淸國上海英界棋盤街江左書林…

の女人のモデルがあつたとは考へられよう。 彼女たちは簡素の中の美くしさをも知つてゐた。以下、埴輪によつて學者の考證したことを記す。 尙ほ、埴輪は遠く英京ロンドンの博物館に陳列されてゐるものをも材料として當時の助裝のさまを記す。 男子は冠や笠やうのものを被つてゐたが、ッ埴輪の女子は結髮してゐる。いつ…

るありて、其の樣式必ずしも一定せず、又󠄁必ずしも世の假名遣󠄁と同じからず。それらは槪ね其のまゝに先生の手振を留めたり。 七、鼇頭、目次、及び和、英、獨對譯表等は、共に校󠄁訂者󠄁の新に加へしもの、讀者󠄁の便󠄁宜を謀れるに外ならず。 八、本集全󠄁體の編󠄁輯に就きては『早稻田哲學會』員、…

　　　　蛛何と音を何となく秋の風 　　　　身にしみて大根からし秋の風 　　　　　題畫屛 　　　　君も臣もうきにはたへぬ秋の風 　　　　　鵜つかひの佐英衞一昨夜相果候と承る 　　　　鵜の嘴の肌を刺すらん秋の風 　　　　　嵐蘭悼 　　　　秋風に折れて悲き桑の杖 　　　　やゝ秋風吹きとばせ松の村紅葉 　　　　　贈桃夭號…

「あれはお捨（すて）の声（こえ）です。どうしたんでしょう。」 と周英（しゅうえい）君（くん）は扉（と）に駆（か）け寄（よ）って、例（ためし）の配達夫（はいたつふ）的（てき）の叩（たた）き方（かた）をすると、背（せ）の高（たか）い一人（ひとり）の婆様（ばあさん）が現（あら）れたが周英（しゅうえい）君（くん）の姿（すがた）を見…

　さすがに生徒は生徒である、倫理の先生に向っては一言（いちごん）もないと見えて何とも云うものはない。おとなしく庭の隅にかたまって羊の群（むれ）が雪に逢ったように控（ひか）えている。 「丸（たま）が這入（はい）るのも仕方がないでしょう。こうして学校の隣りに住んでいる以上は、時々はボールも飛んで来ましょう。しかし……あまり乱暴ですからな…

升階納陛　弁轉疑星　　　階段のぼり宮殿入る　弁（かんむり）の珠 綺羅（きら）星のよう 右通廣內　左達承明　　　右は通じる図書秘書御殿　左は達す承明殿に 既集墳典　亦聚羣英　　　すでに集めし三墳五典（書物）　さらに集める学者秀才 杜稾鍾隸　漆書壁經　　　杜操（とそう）の草書 鍾繇（しょうよう）隷書　漆で書いた壁中経書 四の二（123～142）　　　…

より浅手なれバ其者に銃をさし向しに、手早く又障子の蔭にかけ入りたり。扨前の敵猶迫り来るが故に、又一発致セしに中りし哉不分、右銃ハ元より六丸込ミな礼ども、其時ハ五丸のミ込てあれば、実ニ跡一発限りとなり、是大事と前を見るに今の一戦にて敵少ししらみたり。一人の敵黒き頭巾を着、たちつケをはき鎗を平省眼のよ…

孫孝霊皇帝、十三代阿智王㆒、率㆓一県同姓百人㆒、出㆓漢朝㆒入㆓本朝㆒、応神天皇二十六年也、有㆑勅、給㆓大和国檜前地㆒居㆑之、一名英智王、阿智王十一代孫贈大納言勲二等苅田丸之二男也、宝亀十一年将監、延暦十四年、征夷将軍正四位下近衛中将越後守、同年二月、兼㆓木工頭㆒、同二十年十一月、叙㆓従三位㆒、同二…

見れども飽(あ)かん首里親国(しよりおやぐに) 又　鳴響(とよ)む精高子(せだかこ)が　　　　 126 一　聞得(きこゑ)大君(ぎみ)ぎや 京(けお)のせぢ　遣(や)りよわば 嶋　丸(まる)く 御声(みこへ)し遣(や)り　添(おそ)わ 又　鳴響(とよ)む精高子(せだかこ)が　　　　 127 一　聞得(きこゑ)大君(ぎみ)ぎや 降(お)れて　　降(お)れ栄(ふさ)よわ…

銀行・独亜銀行・中法実業銀行・グランドホテル・オリエンタルパレスホテル・マイソネットホテル・イースタンホテル、米・支・英・露・仏・独の各総領事館、瑞西（スイス）・葡（ポルトガル）・英・蘭・伊・丁（デンマーク）・西（スペイン）・瑞典（スウェーデン）・チェコスロバキア・諾（ノルウェー）・秘（ペルー）・希…