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  • イソップ童話集/犬と牛   あるとき一ぴきの犬が、たいへんつかれたので、枯草の一ぱいはいった「かいばおけ」の中へもぐりこんで、ぐうぐういい気持でねてしまいました。 するとそこへ、非常におなかのすいた牛がよろよろやって来て、これはありがたいと、その枯草をたべようとしますと、犬は怒ってワンワンほえたてて…
    838バイト (147 語) - 2023年5月13日 (土) 04:18
  • 」 「なにが流行る、麻疹(はしか)じゃあるめえ」 「そんなことじゃあので……」と、庄太はまじめにささやいた。「実はわっしの隣の家のお作(さく)という娘がゆうべ新でね」 「どんな娘、いくつになる」 「子供のような顔をしていたが、もう十九か二十歳(はたち)しょうよ。まあ、ちょいと渋川の剝(む)けたほうでね」…
    47キロバイト (9,713 語) - 2019年2月27日 (水) 14:44
  • 「どうだい、、研究所の方は?」 「まあぼちぼちだ」 「落ちついてゐる」 「例のところで未だ引つ掛つてるんだ。今度の学会先生が報告する筈だつたんだが、今のままぢや未だ貧弱でね」 四方山(よもやま)の話が出た。行一は今朝の夢の話をした。 「その章魚(たこ)の木だとか、××が南洋から移植したと云ふのは面白い」…
    18キロバイト (3,911 語) - 2021年9月8日 (水) 08:04
  • 針金にからみついた女の首! 日傘の下シツコイ眼を廻してゐる! 顔がピクピクする青葉! 軒灯がポカリ割れた! 腸を道にづつて歩く男! 真赤な太陽に触手がある! 無為の瞳は黄色く流れ出す! 蓄音機の円盤は黄色い声歌ふ! 頭の中には赤旗をたらした高塔がある! 今朝は腸の中までねぢり上げてゐる! キユリオシテイ!…
    928バイト (415 語) - 2023年4月17日 (月) 00:06
  • 「ううん、ただその活動は、お客へ向って戦争へ行け行けって、やたらに進軍ラッパを吹いたり太鼓鳴らしたりしているの。そして、戦場ってものは、みんなが考えてるような悲惨な苦しいものではなくて、案外平和しかも時々は小唄まじりのローマンスだってあると云うことを説明しているの」 「はて?」 「それでね
    10キロバイト (1,932 語) - 2019年9月29日 (日) 04:57
  • 」 「成功した訳だ」私はいった。「あの辺の土地はここ二三年来、素晴らしい値上りだというじゃないか」 「その点ではまア〔ママ〕成功さ」渡辺はうなずいたが、すぐに、「ところが亭主の方がいけないんだ。病気――といっても頭の病気でね
    908バイト (6,882 語) - 2020年3月17日 (火) 13:41
  • つめてゐる。 「何をつめてゐるのですか。」 「こくそといふものですよ。米の粉と、おがくづとを、漆(うるし)でねり合はせたもの、木地に、すき間や、きずをなくすために、かうしてつめてゐるのです。」 左手、盆をくるくるまはしながら、熟練した手早さ、職人は、一つ一つのすき間へ、こくそをつめて行く。…
    5キロバイト (962 語) - 2015年7月28日 (火) 03:02
  • や、この出来秋(できあき)の噂󠄀などが済んで、長次郎はやがてこんなことを云い出した。 「ねえ、おかみさん。御用おれは時どきこっちへも廻って来るが、もともとこの村の落穂を拾っている雀でねえから、土地の様子はあんまりよく知らねえ。なんでも先月の十五夜の晩に、おこよと云ういい娘(こ)が川へ陥(はま)って死んだと云うじゃあねえか」…
    53キロバイト (10,824 語) - 2019年2月27日 (水) 14:40
  • な嘘を吐かなければならない事になるのだから。……、これから話す話は、僕がひょっとしたはずみにくだらない嘘を云ってしまったお蔭、意外な莫迦を見た話なんだが。話の筋は極くたわいもないのだが、それでもよく考えてみると、何だかこうひどく妙な気がするんでね。尤も僕だから妙な気もするのかも知れない。だから…
    29キロバイト (5,691 語) - 2023年10月17日 (火) 13:40
  • 「お前等は馬鹿ぢや。民哉は海へも山へも行かせん。皈つてくる。野たれ死にしても何ぢや。あんな野良息子。あんな野良息子。今頃どこの女郎屋でねとるかもわからせん。それに馬鹿な、大體親が馬鹿なんぢや。甘いのぢや。」 平常の樣に酒に醉つてゐる節藏はたゞわけもなしにこの不愉快な空氣をかき亂す樣に…
    35キロバイト (7,864 語) - 2021年8月31日 (火) 22:27
  • 演説をするとか云うのでね。その稽古をやるから僕に聴いてくれと云うから、そりゃちょうどいい苦沙弥にも聞かしてやろうと云うのでね。そこで君の家(うち)へ呼ぶ事にしておいたのさ——なあに君はひま人だからちょうどいいや——差支(さしつか)えなんぞある男じゃない、聞くがいいさ」と迷亭は独(ひと)り
    1.06メガバイト (208,385 語) - 2022年11月4日 (金) 04:57
  • でね、グリウネワルドと云うのは緑の森と云う意味でね、森林地方なのだよ。そこでね、僕は飢えて、時候は今と正反対の冬の最中だった。向うの冬は寒いから、飢えの他にもう少し凍える所だった。時刻は矢張今日のように真夜中だったが、一人の奇妙な老人に呼び留められて、森の中の家に連れて行かれて――」…
    694バイト (13,546 語) - 2019年9月19日 (木) 13:09
  • )て仕舞(しま)つたから明日(あした)來(き)てお呉(く)れと嘘(うそ)を言(い)へば、寢()たつて宜(い)いや、起(お)きて明(あ)けてお呉(く)んなさい、傘屋(かさや)の吉(きち)だよ、己(お)れだよと少(すこ)し高(たか)く言(い)へば、いやな子(こ)だ
    48キロバイト (7,861 語) - 2023年10月17日 (火) 13:34
  • 「あの飴屋は芝居茶屋の若い衆(しゅ)でね」と、老人は話した。 「飴細工が器用に出来るので、芝居の休みのあいだは飴屋になって稼いいるんです」 成程その飴売りは三十前後の小粋(こいき)な男、役者の紋を染めた手拭を肩にかけていた。その頃の各劇場は毎月開場すること無く、一年に五、六回か四、五回の開場
    74キロバイト (14,859 語) - 2019年2月27日 (水) 14:45
  • んな理窟がねえじゃありませんか。おまけに、それが一人でねえ。大抵二人連れやって来て、時々どこかへ出たり這入(はい)ったりして、夕方になるときっと一緒に繋がって帰って行く。それが諄(くど)くもいう通り、暮も正月もお構いなしに、毎日続くんだから奇妙しょう。どう考えてもこりゃあ尋常の武士じゃありませんぜ」…
    49キロバイト (9,748 語) - 2021年8月31日 (火) 23:11
  • うつゝなきまひるのうみは砂のむた雲母(きらゝ)のごとくまばゆくもあるか 八百日ゆく遠の渚は銀泥(ぎんい)の水ぬるませて日にかゞやくも きらゝかにこゝだ身動(みぢろ)ぐいさゝ波砂に消(け)なむとするいさゝ波 いさゝ波生(あ)れも出でねと高天(たかあめ)ゆ光はちゞにふれり光は 光輪(くわうりん)は空にきはなしその空の下につどへる蜑(あま)少女はも…
    8キロバイト (1,749 語) - 2019年9月29日 (日) 05:25
  • 調べ物をする時に、他人(ひと)が傍にいちゃあ困ることがある」 友吉はおとなしく立去った。それを見送って、二人はもとの本堂へ引返すと、松吉はかの木魚を指さした。 「親分はさすがに眼が利いている」 「眼が利いているのじゃあねえ、耳が利いているのだ。あの木魚の音がどうも唯(ただ)でねえと思った。それで、どうした」…
    66キロバイト (13,394 語) - 2019年2月27日 (水) 14:49
  • 東山の桃李の花は しばしの間に過ぎゆく春を自慢しないでね。 二十四回目の花風に あなたたち[鳳仙花]が寂寞とするほど落ちた野、誰が嘆くだろうか? 内房(アンパン)に残った因縁が あなたの体一つだけなんだ。 鳳仙花 この名を誰が名にし負わせたのか? このようにして作られたのだよなあ!…
    11キロバイト (1,857 語) - 2019年4月6日 (土) 00:52
  • る体を持っていた。そいつは進むごとに体を丸めながら、無数の足這っているようだった。多角形型に配置された黒い眼点のある鈍い球形の頭には、柔軟でねじ曲がった、二本の角のような触角が付いていた。僕の目算では、そいつは時速八から十マイルの速度向かってきつつあり、そいつは僕に少しの猶予も与えてくれなかっ…
    11キロバイト (2,295 語) - 2021年4月4日 (日) 18:04
  • とわかって、お前さんたちの無事な顔を見るまでは、わたしも気が気なかったくらいですから……。それにしても今日(きょう)になってもまだ蒼い顔をしていて、けさの御膳(ごぜん)も碌(ろく)に喰べてなかったと云うから、わたしもなんだか不安心でね。だが、そばに付いていたお前がなんにも知らないと云うようじゃあ…
    55キロバイト (11,345 語) - 2019年9月3日 (火) 12:02
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