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- あるとき一ぴきの犬が、たいへんつかれたので、枯草の一ぱいはいった「かいばおけ」の中へもぐりこんで、ぐうぐういい気持でねてしまいました。
- するとそこへ、非常におなかのすいた牛がよろよろやって来て、これはありがたいと、その枯草をたべようとしますと、犬は怒ってワンワンほえたてて、どうしてもそばへよせつけません。牛はいろいろたのみましたが、どうしても犬がきいてくれないので、とうとうどなりました。
- 「きさまは何という性わるだろう。きさまは自分ではたべられもしない枯草を、ひとにもくわせまいとするのか。」