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べきところ遠し。伊豆の大島まで見渡さるゝうみづらを、「いづことかいふ」ととへど、知りたる人もなし。あまの家のみぞある。 　「あまの住むその里の名もしらなみのよするなぎさにやどやからまし」。 まりこ河といふ河を、いと暗くてたどり渡る。こよひはさかはといふ所にとゞまる。あすは鎌倉へ入るべしといふなり。…

「あめにはさかえ　み神にあれや、 つちにはやすき　人にあれや」と、 みつかいたちの　たたうる歌を ききてもろびと　共によろこび、 今ぞうまれし　君をたたえよ。 さだめたまいし　救いの時に、 かみのみくらを　はなれて降（くだ）り、 いやしき賎（しず）の　処女（おとめ）にやどり、 世びとのなかに　住むべき為（ため）に、…

松（まつ）葉（ば）音（おと）づる聲凉（こゑすゞ）し 神町通（じんまちどほ）り楯岡（たてをか）の 美々（びゞ）しく見（み）ゆる屋（や）棟（むね）をば 顧（かへり）みしつゝ大石（おほいし）田（だ） 村（むら）の驛（うまや）に着（つき）にけり 上（のぼ）れば下（くだ）る稻舟（いなぶね）と 詠（よ）みし昔（むかし）の忍（しの）ばるゝ…

しん）を身（み）に覚（おぼ）えるやうに努（つと）める事（こと）。 [下段] 例（たと）へば御降誕祭（ごこうたんさい）にはイエズスの生（うま）れ給（たま）ふた厩（うまや）に往（い）って見（み）るが如（ごと）く、御模範（おんもはん）に従（したが）って謙遜（けんそん）、清貧（せいひん）、堪忍（かんにん）の…

たのしみは　数（かず）ある書（ふみ）を　辛（から）くして　うつし竟（を）へつつ　とぢて見るとき たのしみは　野（の）寺（でら）山里（やまざと）　日をくらし　やどれといはれ　やどりけるとき たのしみは　野（の）山（やま）のさとに　人遇（あ）ひて　我（われ）を見しりて　あるじするとき たのしみは　ふと見てほしく　おもふ物　辛…

又（また）其（その）御（おん）独（ひとり）子（ご）我（われ）等（ら）の主（しゅ）イエズス、キリスト、 即（すなはち）ち聖霊（せいれい）によりて孕（やど）り童貞（どうてい）マリアより生（うま）れ、 ポンシヨ、ピラトの管（かん）下（か）にて苦（くるしみ）を受（う）け、十（じう）字（じ）架（か）に釘（つけ）られ、死（し）して葬（ほうむ）られ、…

我（われ）はその独（ひとり）子（ご）・われらの主（しゅ）イエス・キリストを信（しん）ず。 主（しゅ）は聖霊（せいれい）によりて胎（やど）り、処女（おとめ）マリアより生（うま）れ、 ポンテオ・ピラトのとき苦難（くるしみ）を受（う）け、十（じふ）字（じ）架（か）に釘（つけ）られ、死（しに）て葬（ほうむ）られ、…

）を追（お）ひ、その道（みち）にて待伏（まちぶ）せよ。 23 智慧（ちゑ）の窓（まど）を窺（うかが）ふ人（ひと）は、その戸（と）にて耳（みみ）を傾（かたむ）くべし。 24 智慧（ちゑ）の家（いへ）に近（ちか）く宿（やど）る人（ひと）はその壁（かべ）に栓（せん）を付（つ）くべし。 25…

天使（てんし）がたと御（ご）一しょにござります。手前（てまへ）は姫（ひい）さまが御親類（ごしんるゐ）がたのお廟所（たまや）へ入（い）らせらるゝを見（み）るや否（いな）や、驛馬（はやうま）に飛乘（とびの）ってお知（し）らせに參（まゐ）りました。此樣（このやう）な惡（あ）しいお使（つかひ）も命置（おほせ…

[訓読]大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 海原は 鴎立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は [仮名]やまとには むらやまあれど とりよろふ あめのかぐやま のぼりたち くにみをすれば くにはらは けぶりたちたつ うなはらは かまめたちたつ うましくにぞ あきづしま…

おもふこが,[寛]おもふこの, やどにこよひは,[寛]やとにこよひは, あかしてゆかむ[寛], [歌番号]06/1041 [題詞]十六年甲申春正月五日諸卿大夫集安倍蟲麻呂朝臣家宴歌一首 [作者不審] [原文]吾屋戸乃 君松樹尓 零雪<乃> 行者不去 待西将待 [訓読]我がやどの君松の木に降る雪の行きには行かじ待にし待たむ…

おもひししげし そこゆゑに こころなぐやと あきづけば はぎさきにほふ いはせのに うまだきゆきて をちこちに とりふみたて しらぬりの をすずもゆらに あはせやり ふりさけみつつ いきどほる こころのうちを おもひのべ うれしびながら まくらづく つまやのうちに とぐらゆひ すゑてぞわがかふ ましらふのたか…

[仮名]しながどり ゐなのをくれば ありまやま ゆふぎりたちぬ やどりはなくて [ゐなのうらみを こぎくれば] [左注]なし [校異]為 -> 而 [元][類][紀] [事項]雑歌 兵庫 大阪 羈旅 動物 地名 [訓異]しながどり,[寛]しなかとり, ゐなのをくれば,[寛]ゐなのをくれは, ありまやま[寛]…

[訓読]我がやどに韓藍蒔き生ほし枯れぬれど懲りずてまたも蒔かむとぞ思ふ [仮名]わがやどに からあゐまきおほし かれぬれど こりずてまたも まかむとぞおもふ [左注]なし [校異]蘓 -> 種 [類][古] [事項]雑歌 作者：山部赤人 恋愛 比喩 植物 [訓異]わがやどに,[寛]わかやとに, からあゐまきおほし…

し）へた事（こと）を載（の）せたからであります。何（ど）うか使徒信経（しとしんきゃう）を度々（たびゝゝ）よく誦（とな）へ、切（き）るべき所（ところ）で切（き）って、講釈（かうしゃく）に照（てら）し、意味（いみ）が解（わか）って居（を）るか、遣（や）って見（み）るが宜（よ）い。…

近（ちか）くいろどる生（い）駒山（こまやま） 青垣（あをがき）なせるたゞ中（なか）を いざ面白（おもしろ）く尋（たづ）ね見（み）ん いつしか汽（き）車（しや）は走（はし）りきて はや郡（こほり）山（やま）に着（つき）にけり 大空凌（おほぞらしの）ぐ烟突（えんとつ）は 紡績（ばうせき）會（ぐわい）社（しや）と知（し）られたり…

出（い）づれば西（にし）條（でう）停車（ていしや）塲（じやう） 麻績（おみ）の驛（うまや）を過（す）ぎて又（また） トンネル潜（くゞ）る冠（かむり）着（き）山（ざん） 心（こゝろ）なぐさむ更級（さらしな）や 姨捨山（をばすてやま）にてる月（つき）は 秋（あき）は田（た）毎（ごと）にうつろひて 四（し）郡（ぐん）の平（へい）野（や）朧（おぼろ）なり…

やど）り同（おな）じ約束（やくそく）を相（あひ）嗣（つげ）るイサク、ヤコブと共（とも）に幕屋（まくや）に居（をれ）り 10 そは神（かみ）の造營（つくりいとな）める所（ところ）の基（もとゐ）ある京城（みやこ）を望（のぞ）めば也（なり） 11 信仰（しんかう）に由（より）てサラも孕（たね）を寓（やど…

まやなからむ 筏 ひとりして早瀬をくだす筏にはかへりて波もかゝらざりけり 漁火 こぎ歸る小舟もあまたみえしかど沖にみちたり漁火のかげ 海眺望 なぎさゆく船のありともしらざりきおきべ遙かにうちまもるまは 述懷 事しあらば火にも水にいりなむと思ふがやがてやまとだましひ うつせみの世はやすらかにおさまりぬ我をたすくる臣のちからに…

を延長（えんちょう）した為（ため）に今（いま）では市街（まち）に編入（へんにふ）されてあります。 （註（ちゅう））イエズスは生（うま）れるに片田舎（かたいなか）の厩（うまや）を選（えら）み給（たま）ふたに、侮辱（ぶじょく）の極（きょく）なる死刑（しけい）を受（う）けるに都（みやこ）を選（えら）み給（…