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  • これぞ製(せい)絲(し)の要󠄁(かなめ)なる。 やさしき姊(あね)はけなげにも かよわき腕(うで)によりをかけ おもきやくめの繅(くり)絲(いと)に 勤(いそ)しみ勵(はげ)みて居(を)るものを 年(とし)わかしとてわれひとり などか空(むな)しく遊(あそ)ばれん。 神(かみ)のめぐみかおのれにも 力(ちから)にかなひし業(わざ)のあり…
    17キロバイト (3,639 語) - 2023年8月26日 (土) 14:01
  • そりや何も因緣はないさ。」 佐伯は惶(あわ)てゝ取り消すやうに云つたが、何だか氣不味(まづ)い所があるので、照子の顏を見ないやうに話をつゞける。 「けれども彼奴は、因緣なんぞなくつたつて、恨む時には恨むんだから抗(かな)はない。―――唯譯もなく殺されるやうな氣がするんだ。」…
    59キロバイト (10,444 語) - 2019年2月16日 (土) 05:14
  • がりやりたる。をそく歸るほど。物いはぬ程のちごのにわかにおどろ〳〵しうなきて。これいだくにもかれいだくにもいだかれず。そり返てなきたるこそ。いかなる事のあるにかとわりなくおぼつかなけれ。くらき所にていちごくひたる。 たとしへなき物。夏と冬と。よるとひると。かきくらし雨ふる日といみじうてりたる日と。…
    431バイト (30,673 語) - 2022年6月8日 (水) 09:37
  • かな。まみひたひつきなと。まことにきよけなり。うちゑみたる。あいきやうもおほかり。わかうとの中に。かたちよしと思へるは。小たいふ。源式部。小たいふはさゝやかなる人の。やうたいいと今めかしきさまして。かみうるはしく。もとはいとこちたくて。たけに一尺よあまりたりけるを。おちほそり
    450バイト (24,717 語) - 2020年7月26日 (日) 02:44
  • だ。子供の時ではそれが風邪などで臥せつてゐる時の夢の中へ出て來た。私が覺えてゐるのは―― 涯しもない廣々とした海面だ、――海面だと云ふのは寧ろ要(かなめ)ではない、何しろ涯しもない涯しもない、涯しもなく續いてゐる廣い廣いそれこそ廣い――「ずーつと」といふ氣持、感じがそれなのだ、――それが刻々に動い…
    68キロバイト (15,044 語) - 2021年8月31日 (火) 22:31
  • といひつゞけて左近少將をせむ。あつまりてきこえこしらふるにいとわりなく、あざやかなる御ぞども人々の奉りかへさするもわれにもあらず、猶いとひたぶるにそぎ捨てまほしうおぼさるゝ御ぐしをかき出で見給へば六尺ばかりにて少しほそりたれど人はかたはにも見奉らず。みづからの御心には、いみじのおとろへや、人に見ゆ…
    318バイト (320,784 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • に、几帳の手のさし出でたるにさはりて、すだれの少しあきたるより黑みだるものゝ見ゆれば、のりたかゞ居たるなめりと思ひて、見も入れでなほ事どもをいふに、いとよく笑みたる顏のさし出でたるを「のりたかなめり、そは」とて見やりたればあらぬ顏なり。「あさまし」と笑ひさわぎて几帳ひき直し隱るれど、頭の辨にこそお…
    460バイト (88,604 語) - 2022年6月8日 (水) 05:21
  • そりや俺らだつて何も毘沙門さんを信じとるわけやないがな。これですすめられながらあれらの仲間に入らんと居つて見い。いつか、うちに何か不幸でもあつたとしたら、すぐさま、だから云はんこつちやないとか、やれ罰(ばち)があたつたんだとか、得たりか
    488キロバイト (100,873 語) - 2019年10月21日 (月) 00:51
  • そりて出で給ふ道にかゝるさゝめきごとをするに怪しうなり給ひて御耳とゞめ給へばわが御上をぞいふ。「かしこがり給へど人の親よ、おのづからをれたることこそ出でくべかめれ。子を知るはといふは空言なめり」などぞつきじろふ。あさましくもあるかな
    325バイト (281,775 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • 林房雄 武田麟太郎 島木健作』 「もう何時かしら」と眼ざめた瞬間におちかは思った。思わずはっとした気持で、頭を上げて雨戸の方を見た。戸の外はまだひっそりして、隙間(すきま)のどの一つからも白んだ向うはのぞかれはしない。安心して、寝返りを打ったが、まだどこか心の焦点のきまらぬ気持で眼をしばたたいている…
    116キロバイト (23,537 語) - 2021年8月31日 (火) 22:35
  • ――ほんに一たい、この御仁は、如何なるお人であるのだろう?如何にもあの時の、わたしの構は、あの刀が振り下されたら、躱(かわ)したと見せて、咽喉元を、銀扇の要(かなめ)で、突き破ってやるつもりだった。それを見抜いた眼力は、大きく見れば程知れず、低く見ても、免許取り。それ程の方が、このお姿、――ますますわたしには解らない、――…
    96キロバイト (18,832 語) - 2019年2月26日 (火) 14:51
  • かなか思ふやうにはならないらしいが。」――太田が不眠症に悩んで、度々医者に眠り薬を要求したりしてゐるのをいつの間にか知つてゐたのだらう、岡田はさういつて忠告した。「僕なんか、飯も食へる方だし、夜もよく眠りますよ。」 「少し考へすぎるんでせうね。」彼は続けて言つた。「そり
    113キロバイト (23,636 語) - 2023年9月10日 (日) 05:44
  • つの間(ま)に洋行なさったかと思って、つい真面目に拝聴していました。それに見て来たようになめくじのソップの御話や蛙(かえる)のシチュの形容をなさるものですから」「そりゃ誰かに聞いたんでしょう、うそをつく事はなかなか名人ですからね」「どうもそうのようで」と花瓶(かびん)の水仙を眺める。少しく残念の気色…
    1.06メガバイト (208,385 語) - 2022年11月4日 (金) 04:57
  • 「それじゃあおれは外へ出ている。おめえはいい頃に座敷へ踏ん込め」 打合せをして置いて、半七はそっと表へ出ると、眼のさきに支(つか)えている妙義の山は星あかりの下に真っ黒にそそり立って、寝鳥をおどろかす山風が時どきに杉の梢をゆすっていた。大きい小杉を小楯にして、半七は関戸屋の二階に眼を配っていると、やがて竹窓をめりめりと押破…
    48キロバイト (9,803 語) - 2019年2月27日 (水) 14:41
  • かなしい半生を送らねばならなかった美少婦の、真実の心の悩みを知っていたのであった。 彼は、安息しようとするものの眠りを、妨げるのを忘れるように、うつむいて、じっと膝の上をみつめてしまった。 雪之丞は、衰えゆく女の手を握り締めてやっていた――細ッそりした、やさしい手先が、だんだんに、冷えてゆくようであった。…
    106キロバイト (20,113 語) - 2019年2月27日 (水) 15:14
  • 前屋は店の大きい割合に奥が狭いので、もう一度、橋場の離れ座敷を借りて、そこでゆっくり養生させようかなどと云っていたそうですが、この頃は大分(だいぶ)いいとか云いますから、どうなりますか」 「なるほど、そりゃあ困ったね」と、半七は眉をよせた。「折角お前に助けて貰っても、あとがそれじゃあ何にもならねえ。…
    50キロバイト (10,175 語) - 2019年2月27日 (水) 14:50
  • 於等母佐夜氣久 与呂豆余尓 伊比都藝由可牟 加<波>之多要受波 [訓読]朝日さし そがひに見ゆる 神ながら 御名に帯ばせる 白雲の 千重を押し別け 天そそり 高き立山 冬夏と 別くこともなく 白栲に 雪は降り置きて 古ゆ あり来にければ こごしかも 岩の神さび たまきはる 幾代経にけむ 立ちて居て 見れども異し…
    179キロバイト (40,189 語) - 2023年9月5日 (火) 15:43
  • 茶色の嫩葉(わかば)さえ吹き出している。左に茂る三四本の扇骨木(かなめ)の丸く刈り込まれた間から、書斎の窓が少し見える。思うさま片寄って枝を伸(の)した桜の幹を、右へ離れると池になる。池が尽きれば張り出した自分の座敷である。  静かな庭を一目見廻わした藤尾は再び横顔を返して、母を真向(まむき)に見…
    711キロバイト (133,899 語) - 2023年10月17日 (火) 13:49
  • 本にぞひかれさせ給ふ。小野宮の南おもてには御もとゞりはなちて出でさせ給ふ事なかりき。そのゆゑは「稻荷の杉のあらはに見ゆれば明神御覽ずらむに、いかでかなめげにては出でむ」との給はせていみじく謹ませ給ふに、自らおぼし忘れぬる折は御袖をかづかせ給ひてぞ驚き騷がせ給へる。このおとゞの御女子、女御にてうせ給…
    520バイト (92,105 語) - 2023年8月18日 (金) 17:04
  • 二人は壺のクリームを、顔に塗って手に塗ってそれから靴下をぬいで足に塗りました。それでもまだ残っていましたから、それは二人ともめいめいこっそり顔へ塗るふりをしながら喰べました。 それから大急ぎで扉をあけますと、その裏側には、 「クリームをよく塗りましたか、耳にもよく塗りましたか、」…
    23キロバイト (3,272 語) - 2019年9月29日 (日) 05:18
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