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- 『氷の涯』(こおりのはて) 作者:夢野久作 1933年 底本:昭和四十九年三月二十日角川書店発行『押絵の奇蹟』 この遺書を発表するなら、なるべく大正二十年後にしてくれたまえ。今から満十か年以上後のことだ。それでも迷惑のかかる人がいそうだったら、お願いだから発表を見合わせてくれたまえ。…275キロバイト (52,068 語) - 2024年4月8日 (月) 03:42
- この家へ嫁(とつ)いで来てから、病気で寝たのはこれで二度目だと姉が云った。 「一度は北牟婁(きたむろ)で」 「あの時は弱ったな。近所に氷がありませいでなあ、夜中の二時ごろ、四里ほどの道を自転車で走って、叩(たた)き起して買うたのはまあよかったやさ。風呂敷(ふろしき)へ包んでサドルの後…58キロバイト (11,645 語) - 2021年8月31日 (火) 22:16
- 村、横須賀村、中里村、不入斗村、佐野村、深田村、公郷村 第三小区大津村、走水村鴨居村、浦賀村 第四小区内川新田、八幡久里浜村、久村、岩戸村、佐原村 第五小区森崎村、小矢部村、大矢部村、衣笠村、上平作村、下平作村、池上村、金谷村 第六小区木古庭村、上山口村、下山口村、一色村、堀内村、長柄村…39キロバイト (5,823 語) - 2024年2月12日 (月) 08:34
- 又此附近は海馬が澤山棲息して居ると云ふ。 二九、アイルフ(愛郞) アイルフの解(アイ)は(弓の矢)(ルフ)は(氷)即ち(矢の如き銳い氷の意味)にして冬期海上凍結の際は矢の樣な氷がはりつめると云ふ意義である。 此處は昔よりのアイヌ部落と、露領當時は只一棟有つた。其家主はアイリプンケと呼稱す。…449バイト (33,272 語) - 2023年12月15日 (金) 22:00
- 氷點以下六度に降りました、この邊から地勢漸く開いて高原の形となり、先日來の高山峻嶺は多くは眼下に見へますが、獨りブルガル岳は盆々高く、巍々堂々として群山の上に君臨して居ります、この奥にブルガルマデンと云ふ村があり、カイマカムが居て鑛山の監督をして居るそうです、 翌日又進んでウルーキシラと云ふ村…638バイト (5,095 語) - 2019年6月14日 (金) 22:17
- いかめしき音や霰の檜笠 再芭蕉庵を營みて 霰きくや此身はもとの古柏 初氷 芹燒や裾輪の田井の初氷 深川冬夜の感 氷 櫓聲波を打つて腸氷る夜や泪 九歲の春秋を都に住み詫びて居を深川のほとりに移す長安は古來名利の地空手にして金なきものは行路難しと言…391バイト (18,319 語) - 2019年9月28日 (土) 21:54
- 。私達はいつの間にか漢江の本流の岸まで來てゐた。岸に近い所は、もう一帶に薄い氷が張りつめ、中流の、汪洋(おうよう)と流れてゐる部分にも、かなりな大きさの氷の塊が漂つてゐた。水の現れてゐる所は美しく月に輝いてゐるけれども、氷の張つてゐる部分は、月の光が磨(すり)硝子のやうに消されて了つてゐる。もう、…75キロバイト (16,076 語) - 2021年8月31日 (火) 22:38
- 是れが雪子の手跡かと情なきやうなる中に、鮮かに讀まれたるは村といふ字、郎といふ字、あゝ植村録郎(うゑむらろくらう)、植村録郎、よむに得堪へずして無言にさし置きぬ。 (四) 今日は用なしの身なればとて兄は終日此處にありけり、氷を取寄せて雪子の頭を冷す看護(つきそひ)の女子(をんな)に…26キロバイト (6,010 語) - 2023年10月17日 (火) 13:37
- にして山の清水といふ義ならん〉) ウセ(熱湯(ゆ)) セヽワッカ(仝上(おなじ)) シュゲー(煎(にる)) セヽカ(可熱(あつくせよ)) トンドラ(氷(こほり)) シュム(油(あぶら)) オハウ(汁(しる)) ルリ(仝上) チヤン(甘味(あまい)) チャラカラ(辛(からい)) シウ(苦味(にがい)…708バイト (3,142 語) - 2023年8月17日 (木) 18:00
- いくそたび憎しと見しぞ 雪のあした月の夕ぐれ あたゝかき春に眠りて いつとなく覺えし節を 日每〳〵吹きすさびつゝ あはれわが母やいづこと 村々を尋ね迷ひて いくそたび飢に泣きしぞ 霧深き山田の池に 身を投げし狂女ありけり すみれ咲く野寺の路に 倒れ伏す乞食(かたゐ)ありしと…75キロバイト (14,227 語) - 2023年1月19日 (木) 15:02
- いづれをうめとわきてをらまし 紀友則 氷(こほり) 付春氷 こほりはすゐめんをふうじてきくになみなく、 ゆきはりんとうにてんじてみるにはなあり、 氷(こほり)は水面(すゐめん)を封(ふう)じて聞(き)くに浪(なみ)なく、 雪(ゆき)は林頭(りんとう)に点(てん)じて見(み)るに花(はな)あり、 氷封水面聞無浪。雪点林頭見有花。…324キロバイト (63,686 語) - 2019年11月19日 (火) 14:37
- 雨の宵にここへ来かかって、かれの足は俄かにすくんだ。しかし今更引っ返すわけにも行かないので、彼はこわごわにその樹の下を通り過ぎようとする途端である。氷のような風が梢からどっと吹きおろして来たかと思うと、かれのすくめた襟首を引っ摑んで、塀ぎわの小さい溝(どぶ)のふちへ手ひどく投げ付けた者があった。忠三郎はそれぎりで気を失ってしまった。…52キロバイト (10,489 語) - 2021年12月13日 (月) 14:27
- 棈木川 水源吉田鄉宮之浦村に發し、當鄉花棚村へ入り數村を經て、坂本村稲荷社の前に出つ、因て或は稲荷川と云、是より大乘院の前を西流し、南に折れ、又東に向ひ、多賀山麓の帶となり、祇園の濱に注ぐ、 夏箕瀑布府城の北 坂本村溪間にあり、稻荷神社上、北の方、山隔て十町餘に當る、棈木川の上流なり、此邊を瀑の上といふ、…957バイト (10,545 語) - 2018年4月17日 (火) 15:51
- 000フィートで、春の訪れとともに雪が溶けていきます。3番目は標高9,000~25,000フィートで、暖かい季節でも太陽の光を拒むような厚い氷で覆われている。- この地球の壮大な夢のような場所には、標高2万フィートの山を貫く11の峠があり、常に雪崩の脅威にさらされ、急流に飲み込まれ、氷河に…20キロバイト (3,697 語) - 2021年12月12日 (日) 16:58
- らくすると、私は道から外れてしまったのだろうと気づいた。すると、風はますます強くなり、その勢いは増すばかりで、私はその前に走り出したくなった。空気は氷のように冷たくなり、運動しているにもかかわらず、私は苦しくなってきた。雪は厚く降り積もり、渦を巻いて私の周りを回るので、目を開けていられないほどだっ…29キロバイト (5,776 語) - 2022年1月13日 (木) 14:32
- 指首(さす)の河(かは)邊(べ)は古(いにしへ)の 面影(おもかげ)とめて今(いま)も猶(なほ) 掬(むす)ばむ人(ひと)は鏡(かゞみ)なす 氷(こほり)の清(し)水口寒(みづくちさむ)し 金山驛(かねやまえき)を過(す)ぎ行(ゆ)けば 上(のぼ)れば下(くだ)る坂(さか)路(ぢ)にて…9キロバイト (1,775 語) - 2023年9月5日 (火) 14:57
- ルの高さの家、常に均一な温度、何千ものエアロバスやエアロオムニバスが交差する空を持つ現代の都市は、彼らにとってどれほど魅力的に映るだろうか。千年前の村や集落はどうだったのか、パリ、ロンドン、ベルリン、ニューヨーク、風通しの悪い泥だらけの町で、馬が引く崩れた箱が流通していたのか、そう、馬だ、信じられ…38キロバイト (6,759 語) - 2023年9月27日 (水) 02:47
- 三日。家書至る。賀古鶴所の病頗る重きを聞く。 五日。劇ギヨオテの「フアウスト」を演す。往いて觀る。 八日。夜ヰルケ等と水((氷))窖酒店 Eiskeller-Restaurant von Gebrueder Hollack (Koenigsbrueckerstrasse 94)…1キロバイト (53,077 語) - 2020年6月18日 (木) 15:55
- ここは東濃中(とうのうなか)津(つ)驛(えき) 惠那(ゑな)山麓(さんろく)の電燈村(でんとうそん) 中(ちゆう)央製(あうせい)紙(し)も程近(ほどちか)く 富(ふ)豪巨(がうきよ)商(しよう)も多(おお)しとや 右(みぎ)は落合(おちあい)、山口(やまぐち)の 摸(も)範村(はんそん)なり尋(たづ)ね見(み)ん 坂下驛(さかしたえき)を打(う)ち過(す)ぎて…16キロバイト (2,943 語) - 2023年9月5日 (火) 14:55
- 藤助は無言で寺の門内へはいった。提灯は彼と共に去ってしまったので、門前はもとの闇にあけった。その暗いなかで、長三郎は黒沼の小父さんの死骸をかかえながら、半分は夢のような心持で、氷った土の上に小膝(こひざ)をついていた。 その夢のような心持のなかでも、彼はかんがえた。小父さんが急病で仆(たお)れたので無いことは、刀の柄に手をか…238キロバイト (48,030 語) - 2019年2月27日 (水) 14:39