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検索結果

  • ませていた。O君はそこを通る時に「どっこいしょ」と云うように腰をかがめ、砂の上の何かを拾い上げた。それは瀝青(チャン)らしい黒枠の中に横文字を並べた木札だった。 「何だい、それは? Sr. H. Tsuji …… Unua …… Aprilo …… Jaro ……1906……」 「何かしら? dua…
    16キロバイト (3,191 語) - 2019年9月29日 (日) 05:27
  • とし、此の仮奉安所を巡査二名に警護させ、小使は御真影を背負ったまま電車内で眠ったのであった。その頃ようやくにして公園へは『市役所事務所』と書かれた、木札が立てられた。県庁が桜木町に焼残っている海外渡航検査所を事務所にしたということを聞いたのは、二日の夜で、それと同時に検査所に隣している市の中央職業紹…
    41キロバイト (7,225 語) - 2023年9月18日 (月) 12:31
  • 木札に書いて釘附(くぎづけ)にしてある。妙な姓名なので、新聞を読むうちに記憶していた、どこかの議員だったなと思って通る。そらから先きは余り綺麗でない別荘らしい家と植木屋のような家とが続いている。左側の丘陵のような処には、大分(だいぶ)大きい木が
    404キロバイト (79,999 語) - 2023年10月17日 (火) 13:52
  • NDLJP:173】場処へ、至て手広なる長家御取立て、食事並に暑中凌ぐ湯水の手当、並に更代道中筋旅籠屋・中食場並に行水等も一日に両度とも這入り候様御手当有㆑之、合印付の木札、又は木綿手拭に印を染め、宿々立場等へ差出し有㆑之、三度々々の食魚類付にて被㆑下候由、其外とも手厚き御賄に有㆑之趣、斯く迄御領主に帰降致し居り候事、…
    85バイト (11,232 語) - 2024年3月24日 (日) 11:53
  • ふると剥(は)がれてしまいましょう。すると御天気の日にまた貼り付けるのです。だから標札は当(あて)にゃなりませんよ。あんな面倒臭い事をするよりせめて木札(きふだ)でも懸けたらよさそうなもんですがねえ。ほんとうにどこまでも気の知れない人ですよ」 「どうも驚きますな。しかし崩れた黒塀のうちと聞いたら大概分るでしょう」…
    1.06メガバイト (208,385 語) - 2022年11月4日 (金) 04:57
  • 者は鉞(まさかり)・引網等差し、御警固にて附属す。於㆓油掛町㆒両御奉行被㆓立会㆒、見分相済み、平八郎面体焼爛致し候に付き御糺有㆑之。  駕籠の四方へ木札大きく打付け姓名認有㆑之  大塩平八郎死骸 大塩格之助死骸 此通り四方に打付く。      江戸より御逹の写            跡部山城守…
    85バイト (17,098 語) - 2024年3月24日 (日) 10:35
  • 家へ帰つた駿介は、煙草耕作者組合から買はされた木札に必要事項の書き入れにかかつた。書き入れ項目の欄は、木札の表面に、焼印で捺されてゐる。そこに今日検査員立会の上で調べた事項を書き込むのである。各筆毎に番号を入れ、畝歩を記入し、本数を書き込み、最後に耕作者の姓名を記す。全部の木札
    488キロバイト (100,873 語) - 2019年10月21日 (月) 00:51
  • の貰受けたる札をば引手操り、互に奪ひやひ、いやが上に行倒れ、喧嘩・怪我等多く出来ぬるにぞ、総年寄よりして、其混雑せざる様其員数を定め、順番にて町々へ木札を渡さるゝ様になりぬ。され共其の引替の金子、一向に公儀よりして下らざる故、何の両替も大に困窮し、始めは五両づつ百枚・五十枚なりしも、後には三両づつに…
    85バイト (18,540 語) - 2024年3月24日 (日) 11:37
  • 糧・矢・玉薬等も尽きたるは、我々が極運なり。古より歴々の名将達自害、城に火を懸け、其上面を焼損じ、誰が首と知らぬ事、計り給ふ。是は本意にあらずとて、木札に、各名字を書き、同時に腹を切り、残る郎党、敵に懸合ひ、残らず討死す。其後、柴田・佐々・前田、城に入り駈廻り、自害の体を見、景勝の自筆を見て、扨々上…
    3キロバイト (18,944 語) - 2024年3月24日 (日) 14:42
  • あるが、窓に女のいる時は女に遠慮をする。そうでない時は近処の人や、往来の人の人目を憚(はばか)る。とうとう庇(ひさし)の蔭(かげ)になっている小さい木札に、どんな字が書いてあるか見ずにいたのである。  窓の女の種姓(すじょう)は、実は岡田を主人公にしなくてはならぬこの話の事件が過去に属してから聞いた…
    240キロバイト (49,639 語) - 2021年5月20日 (木) 17:25
  • やがて彼等は收納所に着いた。着いて暫くすると係員の手から、一人一人に、番號の附いた木札が渡つた。この木札は、各人が最初に鑑定に出す包に附けてやるものだつた。この木札は鑑定順を示してゐた。番號の早さ遲さにも何となく拘泥して彼等は互ひに仲間の番號を聞き合つたりした。…
    805キロバイト (171,063 語) - 2019年10月21日 (月) 00:52
  • 渡し返すべきなり使者︀は多分矢をとりて歸る事なしその時は矢をばその所へすて置くなり 【首札付】首に付くる札の事(木札本なり長さ一寸八分横は一寸なり上二分置きて切目付緖繩にて結ぶなり)木札にても紙札にても何がし是をうち取るとかくべし首見知りたらは何某(或は討取る人の名不㆑書と云ふ書きたるかたよろしか…
    263キロバイト (58,717 語) - 2024年5月11日 (土) 09:55
  • て渡し返すべきなり使者は多分矢をとりて帰る事なしその時は矢をばその所へすて置くなり 【首札付】首に付くる札の事(木札本なり長さ一寸八分横は一寸なり上二分置きて切目付緒縄にて結ぶなり)木札にても紙札にても何がし是をうち取るとかくべし首見知りたらは何某(或は討取る人の名不㆑書と云ふ書きたるかたよろしか…
    1キロバイト (58,092 語) - 2023年11月13日 (月) 11:31
  • けに来た。これから戦地の方へ赴(おもむ)く諏訪(すわ)分社の禰宜が通行を自由にするためには、宿役人の署名と馬籠宿の焼印(やきいん)の押してある一枚の木札が必要であった。半蔵はすでにその署名までして置いてあったので、それを千里に渡し、妻のお民を呼んで自分でも見送りのしたくした。庄屋らしい短い袴(はかま…
    622キロバイト (119,815 語) - 2019年9月29日 (日) 05:04
  • 向きの廊下になって、右側に「実験室」とか「図書室」とかいう木札をかけた、いくつもの室が並んでいる。その廊下の突当りに「出入厳禁……医学部長」と筆太に書いた白紙を貼り附けた茶褐色の扉が見えた。  先にった若林博士は、内ポケットから大きな木札の付いた鍵を出してその扉を開いた。背後(うしろ)を振り返っ…
    1.34メガバイト (257,350 語) - 2023年10月17日 (火) 13:34
  • 木札を樹てて、十一月一日を以て授業を開始すべき旨の宜伝を為し、ここに背水の陣を布くに至った。爾来努力奮闘の結果、計画は順調に進捗し、応用化学および電気化学両科の第三学年は神奈川なる横浜舎密研究所に於いて、他の各学年は、本校焼残りの校舎および急造掘
    156キロバイト (30,472 語) - 2023年9月18日 (月) 12:55
  • た。半蔵は裏の井戸ばたで水垢離(みずごり)を執り、からだを浄(きよ)め終わって、神前にその日のことを告げた後、家の周囲を見て回ると、高さ一丈ばかりの木札に行在所と記(しる)したのが門前に建ててあり、青竹の垣(かき)も清げにめぐらしてある。  家内一同朝の食事を済ますころには、もう御用掛りの人たちが家…
    731キロバイト (142,362 語) - 2019年9月29日 (日) 05:05
  • 「輦台(れんだい)二梃」  と、叫んで、木札で、台を叩いた。五六人の人足が 「おーい」  と、元気よく答えて、だらだらの砂道、草叢の中に置いてある平輦台の方へ走って行った。一人の人足が、群集の前に、編笠を冠ってっている二人の侍に 「あちらへ」  と、御辞儀した。 「急ぐぞ、人足」…
    1.47メガバイト (284,070 語) - 2023年11月2日 (木) 05:59
  • 々銅牓(どうばう)を嵌(かん)してこれを標する。我国の木屋(もくをく)は一炬(きよ)にして焚き尽され、唯空地を遺すのみである。頃日(このごろ)所々に木札を植(た)てて故跡を標示することが行はれてゐるが、松崎慊堂(かうだう)の宅址の如きは未だ其数に入らない。  青山六丁目より電車道を東に折れて、六本木…
    1.54メガバイト (342,889 語) - 2024年3月25日 (月) 01:52