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姑且水（こじょすい）を北に溯（さかのぼ）り郅居水（いきょすい）との合流点からさらに西北に森林地帯を突っ切る。まだところどころに雪の残っている川岸を進むこと数日、ようやく北海の碧（あお）い水が森と野との向うに見え出したころ、この地方の住民たる丁霊族の案内人は李陵の一行を一軒の哀れな丸木小舎（こや）へと導いた。小舎の住人が珍し…

務㆒豈生還、且餘㆓兒輩㆒繼㆓微志㆒、全家 血肉殲㆓王事㆒、非㆑有㆔南柯存㆓舊根㆒、偏㆓-安北闕㆒、向㆓何地㆒、攝山逶迱海︀水碧、吾 來下㆑馬兵庫驛、想見訣㆓兒呼㆑弟來戰㆑此、刀折矢盡臣事畢、北向再拜天 日陰、七生㆓人間㆒滅㆓此賊㆒、碧血痕化五百歳、茫茫春蕪長㆓大麥㆒、君不㆑見君…

今字。王紫詮曰。山上多泉。甘洌異常。香港之名或以是歟。紫詮不識葡語。故有此說。此日發鄕書。寒暑針八十五花度。 初二日。遊花苑。苑頗大。在上環。入門則碧翠透衣。紅紫眩目。霸王樹之類。有偉大可驚者。有檻畜孔雀鸚鵡猨鹿等。出步市街。見坊門招牌。皆筆法斌媚。晚餐於香港客舘。領事署二記室來會。曰町田實一。曰…

外物 作者：荘子 外物不可必，故龍逢誅，比干戮，箕子狂，惡來死，桀紂亡。人主莫不欲其臣之忠，而忠未必信，故伍員流于江，萇弘死于蜀，藏其血三年而化為碧。人親莫不欲其子之孝，而孝未必愛，故孝己憂而曾參悲。木與木相摩則然，金與火相守則流。陰陽錯行，則天地大絯，於是乎有雷有霆，水中有火，乃焚大槐。有甚憂…

曹咎守成皋，自東收彭越所下城邑，皆復為楚。越將其兵北走穀城。漢五年秋，項王之南走陽夏，彭越復下昌邑旁二十餘城，得穀十餘萬斛，以給漢王食。 漢王敗，使使召彭越并力擊楚。越曰：「魏地初定，尚畏楚，未可去。」漢王追楚，為項籍所敗碧陵。乃謂留侯曰：「諸侯兵不從，為之柰何？」留侯曰：「齊王信之立，非君王之意，…

ゑげん）の玄の字を付まいらせられ候是は都（みやこ）妙心寺（みやうしんじ）派（は）の岐秀（きしう）和尚（おしやう）つけ給ふ則此和尚（おしやう）の下にて碧岩（へきがん）七の巻（まき）迄参禅（さんぜん）なされ候岐秀（ぎしう）御異見（ゐけん）にはさんは必御無用たるべし悟道（ごだう）発明（はつめい）有て隠遁…

いうしれうらんたりへきらのてん、 野草（やさう）芳菲（はうひ）たり紅錦（こうきん）の地（ち）、 遊糸（いうし）繚乱（れうらん）たり碧羅（へきら）の天（てん）。 野草芳菲紅錦地。遊糸繚乱碧羅天。 劉禹錫 かしゆはいへ〳〵はなはところ〳〵にあり、 むなしくじやうやうのはるをくわんりやうすることなかれ。…

夫人は、一つ一つ珍奇な杯に酒を酌むで、一行にすゝめた。其の味はひの妙（たへ）なる働きは、人々に正しきものの値（あたひ）を卑しみ、美しき者の値を愛（め）づる心を與へた。碧光（へきくわう）を放つて好き徹る碧瑶（へきえう）の杯に盛られた酒は、人間の嘗て味はぬ天の歡樂を傳へた甘露の如くであつた。紙のやうに薄い靑玉色の自暖（じだん）の杯に、冷…

飯を食ってしまって、半七は楊枝（ようじ）をつかいながら縁先に出ると、狭い露地のかさなり合った庇（ひさし）のあいだから、海のような碧（あお）い大空が不規則に劃（しき）られて見えた。月はその空の上にかかっていなかったが、東の方の空の裾がうす黄色くかがやいているので、今夜の明月が思い…

差，日月蔽虧；交錯糾紛，上干青雲；罷池陂陁，下屬江河。其土則丹青赭堊，雌黃白坿，錫碧金銀，眾色炫燿，照爛龍鱗。其石則赤玉玫瑰，琳瑉琨珸，瑊玏玄厲，瑌石武夫。其東則有蕙圃衡蘭，芷若射干，穹窮昌蒲，江離麋蕪，諸蔗猼且。其南則有平原廣澤，登降陁靡，案衍壇曼，緣以大江，限以巫山。其高燥則生葴蓇苞荔，薛莎青薠…

「それではお禱りをして、わたくしからその子細を伺ってみましょう」 香を焚いて禱ると、やがて神はくだった。 神は捧げられた紙の上に、左の文字を大きく書いた。 「あなたは碧瀾堂（へきらんどう）の昔を忘れましたか」 それを見ると、乞食はあっと気を失ってしまった。家内の人々もおどろいて介抱して、さてその子細を詮議するおｔ、かれは泣いて答えた。…

半七はそっと起って台所の口から覗（のぞ）くと、夫婦は裏の井戸端に立っていた。裏は案外ひろい空地になっていて、井戸のそばには夏の日よけに植えたらしく、葉のない一本の碧梧（あおぎり）が大きい枝をひろげていた。その梧の木を背中にして、お留がなにか小声で亭主と話していたが、その様子がどうも穏やかでないらしく、普通の相談…

朝鮮の要地 明は、大いに驚き、小西行長について講和の交涉を始める一方、卑怯にも、大軍をさし向けて、行長を平壤に破り、一氣に京城へせまらうとしました。これを碧蹄館に迎へ擊つたのが、小早川隆景・立花宗茂らでありました。日ごろの手なみを見せるのは今と、出陣のことばもををしく、六七倍の明軍をさんざんに擊ち破つて、勇名をとどろかしたのでありあります。…

項羽解而東歸。漢王欲引而西歸，用留侯、陳平計，乃進兵追項羽，至陽夏南止軍，與齊王信、建成侯彭越期會而擊楚軍。至固陵，不會。楚擊漢軍，大破之。漢王復入壁，深塹而守之。用張良計，於是韓信、彭越皆往。及劉賈入楚地，圍壽春，漢王敗碧陵，乃使使者召大司馬周殷舉九江兵而迎（之）武王，行屠城父，隨（何）劉賈…

堅守不下。已拔，皆阬之。還報項梁。項梁聞陳王定死，召諸別將會薛計事。此時沛公亦起沛，往焉。 居鄛人范增，年七十，素居家，好奇計，往說項梁曰：「陳勝敗碧當。夫秦滅六國，楚最無罪。自懷王入秦不反，楚人憐之至今，故楚南公曰『楚雖三戶，亡秦必楚』也。今陳勝首事，不立楚後而自立，其勢不長。今君起江東，楚蜂午…

碧羅天、野蕨人拳㆑手、江蘆錐脱㆑嚢、元和小臣白楽天、観㆑舞聞㆑歌〔音イ〕知㆓楽意㆒等句也。天下珍㆓重篁㆒者也。 五嶺蒼々雲往来　但憐大庾万株梅〈天暦十年内裏御屛風詩、菅三品〉 広州山中嶺有㆑五。其一在㆓大庾㆒、嶺上多㆓梅樹㆒、南…

こゝに聚り居るもの凡七十餘萬人、〈其地、八つの山ありといふ、ヲヽランド人の說には、ローマの周圍二十四里許、その地勢險にして、七山秀起り、樓閣殿堂、金碧相映じ、いふばかりなき壯觀也、其徒を除く他は、多くは工匠其巧妙天下双なし、諸國の工、また來り學ぶもの多しといふ、〉初め、シルウエステル此地を開きしよ…

　前嶋の市には波の跡もなしみな藤枝のはなにかへつゝ 岡部の里邑を過てはるかにゆけば。宇都の山にかゝる。此山は山中に山を愛するたくみのけずりなせる山也。碧岸の下に砂ながうして巖をたて。翠嶺の上に葉おちて壤をつく。肬を背におひ面を胸にいだきて漸にのぼれば。汗肩袒のはだへにながれて。單衣かさぬといへども。…

金刀版籍得雄蹲　銅雀楼台日月昏　七十二堆春草碧　更無寸土到児孫 金(きん)刀(とう)の版(はん)籍(せき)　雄蹲(ゆうそん)するを得(え)て 銅(どう)雀(じゃく)　楼(ろう)台(だい)　日月(じつげつ)　昏(くら)し 七十二堆(しちじゅうにたい)　春草(しゅんそう)　碧(あを)く…

　メツツは有名なる要塞地にして高き丘の上にあり、茫々たる平原を一眸の內に收め脚下にはモーゼル河洋々として流れたり、モーゼルに面せる傾斜地に樹を植ゑ芝を生やして公園となす、綠樹と芳草と碧流を蔽ひて一幅の水彩畵を展げたるが如し、公園の中を大道縱橫に通ず、ブルバード、ポアンカレーと云ひベニユー、ジヨツフルと云ふ何れも最近附せられし名稱な…