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  • よませ給へき嘉喜門院御集に正平廿三年八月つねよりもあはれなりし夕暮に春宮の御かたより おもひやれおなし空にやなかむらむなみたせきあへぬ秋の夕く せきあへぬなみたのほともおもひしれおなしなかめの秋の夕く 此御集のうち後龜山帝をうへと芳稱しこゝに春宮と稱し給るハかならす寬成の御ことにてまさしき御同…
    805バイト (1,705 語) - 2022年5月19日 (木) 13:48
  • 主人の放蕩、女狂ひ、酒亂がそれまでに兎に角得て來た彼の地位を崩してしまつた。そして彼は東京の本店詰にさおまけにその振はない位地へ移さたのだつた。彼はそれが或る同僚の中傷に原因してゐるのだと云つて彼女の前では怒つてゐた。然し彼女はなにもかもみなあきらめてゐた。唯一つ…
    12キロバイト (2,849 語) - 2023年12月26日 (火) 23:47
  • 『ナポレオン』(なぽれおん) 作者:中島敦 底本:1994年7月18日岩波書店発行『山月記・李陵 他九篇  中島敦作』 「ナポレオンを召捕りに行くのですよ」と若い警官が私に言った。パラオ南方離島通いの小汽船、国光丸の甲板の上である。 「ナポレオン?」 「ええ、ナポレオンですよ」と若い警察官は私の驚き…
    24キロバイト (4,838 語) - 2021年8月31日 (火) 22:10
  • 事情を察して、とうとうお俊を赦してやることになった。 「親分さん。どうも有難うございました。いずれお礼にうかがいます」 「礼なんぞに来なくていいから、この後あんまり手数(てかず)を掛けねえようにしてく」 「はい、はい」 お俊は器量を悪くしてすごすご帰って行ったこれで偽物の正体はあらわれたが、ほん…
    51キロバイト (10,717 語) - 2019年2月27日 (水) 14:40
  • ば遅か速かれおまえは私の物になると……。それを思うと、嬉しいが半分、苦しいが半分で、きょうまで斯(こ)うして生きて来たが……。ああ、もういけない。あの岡っ引はさずがに商売で、とうとう私に眼をつけてしまったらしい」 彼が死んだような顔をして身をおののかしているのが、障子の外からも想像さ
    50キロバイト (10,115 語) - 2024年2月5日 (月) 11:32
  • い時代でも一カ月に一分や一分二朱じゃあやり切れません。おまけに五人も十人も手先を抱えていて、その手先の給料はどこからも一文だって出るんじゃありませんから、親分の岡っ引が何とか面倒を見てやらなけりゃあならない。つまり始めから十露盤(そろばん)が取ないような無理な仕組みに出来あがっているんですから、自…
    51キロバイト (10,308 語) - 2021年8月31日 (火) 23:11
  • て、思ひもかけぬ事なば阿關は胸をどつきりとさせて、あれお前そんな事を言つては困るではないか、少し急ぎの事でもあり増しは上げやうほどに骨を折つてお呉、こんな淋しい處では代りの車も有るまいではないか、それはお前人困らせといふ物、愚圖らずに行つてお呉
    41キロバイト (9,435 語) - 2023年10月17日 (火) 13:35
  • てまもなくとをりありき給へは。いとはしたなけなりや。さたすきぬるを。かうにてそかくろふる。五せちこひしなとも。ことにおもひたらす。やすらひ。こ兵衞なとや。その裳のすそかさみにまつはてそ。こ鳥のやうにさへつり。されおはさうすめる。臨時の祭の使は。とのゝ權中將(敦通)の君なり。その日は御物いみな
    450バイト (24,717 語) - 2020年7月26日 (日) 02:44
  • 糸の繰りよか緯仕のわざか、管はばらつく手はとまる。 織手しましょや機先やめて、織手じゃと云や名もよいし。 織手じゃといや名はよいけれど、ちゃつぎ織手でらちあかん。 織手おりてと名はよいけれど、機に居りてであきはせん。(後半「茨ボタンで気(木)がこわい」とも唄う。) 織手さん達ゃ神さんじゃから、いつも鳥居の中に住む。 へ入れお
    16キロバイト (3,130 語) - 2018年6月19日 (火) 13:22
  • 「そりゃほんとうに飛んだ御災難でしたね。いずれお見舞にうかがいますから、どうぞ宜しく」 お安の祟(たた)りがだんだん事実となって現われて来るらしいので、文字春は身もすくむようにおびやかさた。気のせいか、お雪の顔色も少し蒼ざめて、帰ってゆくうしろ姿も影が薄いように思…
    103キロバイト (20,786 語) - 2021年8月31日 (火) 23:11
  • ○第三十一代、第二十二世、敏達(びだつ)天皇は欽明第二の子。御母石媛(いしひめ)の皇女、宣化(せんくわ)天皇の女也。壬辰(みづのえたつの)年即位。大倭磐余訳語田(やまとのいはれおさだ)の宮にまします。二年癸巳(みづのとみの)年、天皇の御弟豊日(とよひ)皇子の妃(ひ)、御子を誕生(たんじやう)す。厩戸(うまやど)の皇子にましま…
    373キロバイト (76,412 語) - 2023年8月17日 (木) 14:28
  • ないのだ。 私は彼が確かにこれおれのことはしてはならないのだと知つてゐることを――踏みしだいてやつてしまふその氣持を考へて見るのだ。 一體私たちが行爲する時は、それが反射的な行爲ではない限り――自分の心の中の許しを經なけば絕對にやないものではないだらうか。 私はまた彼にこんな話もきいた。…
    68キロバイト (15,044 語) - 2021年8月31日 (火) 22:31
  • ばこそ、さかしらに書き紛はしつゝ覺束なき事も多かりけり。立ちかへも今さらにわかわかしき御ふみがきなども似げなき事とおぼせど猶かく昔よりもてはなぬ御氣色ながら、口をしくて過ぎぬるを思ひつゝえやむまじく思さるばさらがへりてまめやかに聞え給ふ。ひんがしの對にはなれお
    325バイト (281,775 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • 、目白坂から関口駒井町(せきぐちこまいちょう)の方角へ足早にさしかかった。 駒井町をゆき抜けば、音羽(おとわ)の大通りへ出る。その七丁目と八丁目の裏手には江戸城の御賄組(おまかないぐみ)の組屋敷がある。からは身分こそ低いが、みな相当に内福であったらしい。今ここへ来かかった二人の娘は、その賄組の瓜…
    238キロバイト (48,030 語) - 2019年2月27日 (水) 14:39
  •  その夜は、風の強い、寒い、いかにもその季節らしい、三月の夜であった。蒼白い月が風に吹きかえさたかのように仰向きになって懸っていて、まるで透きとおった寒冷紗のような薄雲が一つ空を飛んでいた。風のために話をすることも出来ず、顔には赤い斑が出来た。おまけに、風に吹き払われてしまったように街路にはいつになく人通りがなかった。…
    217キロバイト (42,584 語) - 2018年11月14日 (水) 16:07
  • た御上金(おあげきん)のことを取り出すまでもなく、やれお勝手の不如意(ふにょい)だ、お家の大事だと言われるたびに、養父が尾州代官の山村氏に上納した金高だけでもよほどの額に上ろう。  伊之助はこの養父の妥協と屈伏とを見て来た。変革、変革の声で満たさている日が来たことは、町人としての彼を一層用心深くし…
    622キロバイト (119,815 語) - 2019年9月29日 (日) 05:04
  • と暮してまんが、わしがこない処に来てるさかい、嫁取りも出来しまへん。酒だつか、もう飯より好きだんが、ここぢや呑めまへんよつて、この頃慣ましたけんど、当座は辛うおました。今でも魚の新らしいの見ると、熱爛の味思ひ出しまんな。昨日売店へ烏賊(いか)が来たさうやが、作業から帰つて買ひに行つたら、もう売れ…
    1キロバイト (6,273 語) - 2020年1月10日 (金) 18:14
  • まるめて何かだいじなものを抱くような気持と姿勢でおちかはじっとたえているのであったが、それはなにも寒さからではなかった。間もなく時計が五時をうった。 おちかは掻巻(かいまき)のまま寝床の上に起き上った。肩をすぼめ、首を垂(た)
    116キロバイト (23,537 語) - 2021年8月31日 (火) 22:35
  • 「判った。わかった。路の悪いのによく知らせに来てくた。いずれお礼はするよ」 清次に別れて半七は往来に突っ立って少しかんがえた。清次が乗せた潮干狩の客は、かの怪しい男となにかの関係があるらしい。現にそのひとりの女は颶風の最中に彼と話していたらしいという。かたがたこの潮干狩の一と組を詮索す
    55キロバイト (11,235 語) - 2021年12月13日 (月) 14:27
  • 来(によらい)は大層(たいそう)御(ご)満足(まんぞく)あらせらて、その御(おん)身(み)から八萬四千の大(おほ)きな光明(くわうみやう)を放(はな)つて、その光明(くわうみやう)の中(なか)へその人(ひと)を摂(おさ)め入(い)れおきくださるのであります。…
    152キロバイト (27,444 語) - 2023年8月19日 (土) 04:50
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