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  •     重々と名月の夜や茶臼山     名月や鶴脛高き遠干潟      義仲寺にて     三井寺の門たゝかばやけふの月     明月や湖水にうかぶ七小町     待宵や松に音して初嵐     初月や向ひに家のなきところ      武藏守泰時仁愛を先とし政以去欲先とすとあり     明月の出づるや五十一個條     米吳るゝ友を今宵の月の客…
    391バイト (18,319 語) - 2019年9月28日 (土) 21:54
  • 『ある崖上の感情』(あるがけうえのかんじょう) 作者:梶井基次郎 底本:1968(昭和43)年4月5日中央公論社発行『日本の文学36 滝井孝作 梶井基次郎 中島敦』 ある蒸し暑い夏の(よい)のことであった。山ノ手の町のとあるカフエで二人の青年が話をしていた。話の様子では彼らは別に友達というのではなさそうであった。銀座などとちがっ…
    36キロバイト (7,227 語) - 2021年12月13日 (月) 13:44
  •  明(あけ)ぬれば歌よむ友のもとに消息(せうそこ)して、このほこりいはゞやとしつるを、事にまぎれてさて暮しつ。夜(よ)に入れば又々鳴きわたるよ。こたびは(よひ)より打(うち)しきりぬ。人の聞かせしやうに細(こま)やかなる声はあらねど、唯(たゞ)ものゝ哀れにて、げに恋する人の我れに聞かすなと言ひけんも…
    5キロバイト (1,056 語) - 2019年9月29日 (日) 04:50
  • 幾匹も舞っていた。所在なくそんなものまで見ているのだった。 「何をしに自分は来たのだ」 街へ出ると吹き通る空(から)っ風がもう人足を疎らにしていた。(よい)のうち人びとが摑(つか)まされたビラの類(たぐい)が不思議に街の一と所に吹き溜(た)められていたり、吐いた痰がすぐに凍り、落ちた下駄の金具に…
    37キロバイト (7,629 語) - 2021年12月10日 (金) 09:31
  • あるらしかった。その故(ふる)い友達もだんだんほろびてゆくと、老人がある時さすがにさびしそうに話したこともあった。ところが、ある年の十二月二十九日のに、わたしは詰まらない菓子折を持って、無沙汰の詫びと歳暮の礼とをかねて赤坂の家をたずねると、老人は二人連れの客を門口(かどくち)へ送り出すところであ…
    52キロバイト (10,489 語) - 2021年12月13日 (月) 14:27
  • 小倉の袴(はかま)をはいて、長い刀を差していた。この頃はやる押借りと見たので、番頭の長左衛門(ちょうざえもん)は度胸を据えてそれへ出て、主人は病気でから臥(ふ)せって居りますから、御用がございますならば番頭の手前に仰せ聞けくださいと挨拶(あいさつ)すると、ふたりの侍は顔を見合せて、きっと貴様に返…
    51キロバイト (10,203 語) - 2019年2月27日 (水) 14:41
  • 半七老人は例の調子で笑いながら話し出した。それは明治三十一年の十月、秋の雨が昼間からさびしく降りつづいて、かつてこの老人から聴かされた『津の国屋』の怪談が思い出されるようなのことであった。今夜のような晩には又なにか怪談を聴かしてくれませんかと、私がいつもの通りに無遠慮に強請(ねだ)りはじめると、老人はすこし首をひねて考…
    52キロバイト (10,544 語) - 2020年7月17日 (金) 13:20
  • う通りゃあしねえぜ。それともお前、袂(たもと)に石でも入れているのか」 半七は初めから彼女を身投げと見ていたのであった。時候は節季師走という十二月の、場所は両国橋、相手は若い女、おあつらえの道具は揃っているので、彼はどうしてもこの女を見捨ててゆくわけには行かなかった。…
    55キロバイト (11,345 語) - 2019年9月3日 (火) 12:02
  • 「とうとう降って来た」と、中間は舌打ちした。 「あしたもどうでしょうかな」 こんな話をしながら、ふたりは足を早めてゆくと、やがて新屋敷にたどり着いた。小雨の降る秋ので、さびしい屋敷町は灯のひかりも見えない闇の底に沈んでいた。中間は或る屋敷のくぐり門から喜右衛門を案内してはいった。屋敷のなかも薄暗いのでよくは判ら…
    25キロバイト (5,026 語) - 2024年2月4日 (日) 09:53
  • には妹のお徳が何者かに傷つけられた。重ねがさねの禍(わざわ)いに彼はいよいよ焦燥(いらだ)って、もう一度その実否(じっぴ)をたしかめるために、今夜もこの寺内に忍び込んで、長次郎よりひと足さきに墓場にかくれて、自分の弟の墓のかげに夜のふけるのをってたのであった。…
    53キロバイト (10,824 語) - 2019年2月27日 (水) 14:40
  • 2347 海人小船(あまをぶね)泊瀬の山に降る雪の日(け)長く恋ひし君が音(おと)ぞする 2348 和射見(わざみ)の峰ゆき過ぎて降る雪の重(し)きて思ふと申せその子に 花に寄す 2349 我が屋戸に咲きたる梅を月夜よみ々見せむ君をこそて 夜に寄す 2350 あしひきの山下(あらし)の風は吹かねども君なきはかねて寒しも…
    69キロバイト (12,712 語) - 2024年4月9日 (火) 12:00
  • 「ほんとうですよ。なにしろわっしの隣りですからね。こればかりは間違い無しです」 庄太の報告はこうであった。 今から半月ほどまえのに、馬道の鼻緒屋の娘で、ことし十六になるお捨(すて)というのが近所まで買物に出ると、白地の手拭をかぶって、白地の浴衣を着た若い女が、往来で彼女とすれ…
    47キロバイト (9,713 語) - 2019年2月27日 (水) 14:44
  • と)わずに進んで来た。かれらは例の狐の噂󠄀などを知らないのと、男三人という強味があるのとで、平気でこの縄手へさしかかると、今夜は陰(くも)って暗いで、浪の音が常よりも物凄(ものすご)くきこえた。 伝兵衛は四十一歳で、これまで二度も京と江戸とのあいだを往復しているので、道中の勝手を知っていた。鈴…
    66キロバイト (13,280 語) - 2019年2月27日 (水) 14:45
  • って、世帯(しょたい)を畳んでひとまず浅草の叔母の家へ引取られると云うことになっていた。お国さんは容貌(きりょう)もよし、人間も馬鹿でないから、どこへでも立派に再婚が出来ると近所でも噂󠄀していた。 四月十日の小雨のふる
    40キロバイト (8,088 語) - 2019年2月27日 (水) 14:48
  • 葉がおどろいて逃げ廻るはずみに、自分で足をすべらして転(ころ)げ落ちたのかも知れない。しかし表の戸も明けてあり、寝床も敷いてないのであるから、それがのうちの出来事らしく思われるにも拘らず、近所隣りでこれほどの騒ぎを知らなかったというのは少し不思議であるが、大事件が人の知らない間に案外易々(やすや…
    55キロバイト (11,261 語) - 2022年1月2日 (日) 00:26
  • 「そうですよ。まあ、お礼の心で書いてくれたんです。それにはこういう因縁があるので……。又いつもの手柄話を聴かせますかね」 嘉永三年七月六日のは、二つの星のためにあしたを祝福するように、あざやかに晴れ渡っていた。七夕(たなばた)まつりはその前日から準備をしておくのが習いであるので、糸いろい…
    52キロバイト (10,660 語) - 2019年2月27日 (水) 14:40
  • た八卦炉をも打破つて飛出すや、天上界も狭しとばかり荒れ狂うた。群がる天兵を打倒し薙(な)ぎ倒し、三十六員の雷将を率ゐた討手の大将祐聖真君を相手に、霊殿の前に戦ふこと半日余り。其の時丁度、迦葉(かせふ)・阿難(あなん)の二尊者を連れた釈迦牟尼如来が其処を通りかかり、悟空の前に立ち塞がつて闘ひを停め…
    38キロバイト (8,228 語) - 2021年8月31日 (火) 22:22
  • 『半七捕物帳』(はんしちとりものちょう) 第一巻/ 津の国屋 作者:岡本綺堂 底本:1999年10月10日春陽堂書店発行『半七捕物帳第一巻』 秋のであった。どこかで題目太鼓の音(ね)がきこえる。この場合、月並の鳴物だとは思いながらも、じっと耳をすまして聴いていると、やはり一種のさびしさを誘い出された。…
    103キロバイト (20,786 語) - 2021年8月31日 (火) 23:11
  • をふきながらそっと眼をあいて窺うと、襖は元のように閉まっていて、蚊帳のそとには蚊の鳴き声さえも聞えなかった。 明け方になって陽気が少し涼しくなると、からの気疲れでお蝶はさすがにうとうとと眠った。眼がさめると枕もとにはゆうべの女たちが行儀よく控えていて、さらにお蝶に着物を着替えさせてくれた。蒔絵(…
    51キロバイト (10,717 語) - 2019年2月27日 (水) 14:40
  • で埋めてしまうのほかはないと、まずあらましの相談を決めて、講中の世話役の人たちは寺内に泊るもあり、近所の宿へ帰るもあり、昼間の混雑に引きかえて、春のは静かに更けて行きました。さあ、これからがお話で、夜が明けて見ると、その兜の前立てにならんでいる小判五枚と二朱銀五枚が紛失しているので、みんな胆(き…
    37キロバイト (7,612 語) - 2019年2月27日 (水) 14:38
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