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- 00445 [詞書]題しらす よみ人も 神な月ふりみふらすみ定なき時雨そ冬の始なりける かみなつき-ふりみふらすみ-さためなき-しくれそふゆの-はしめなりける 00446 [詞書]題しらす よみ人も 冬くれはさほの河せにゐるたつもひとりねかたきねをそなくなる ふゆくれは-さほのかはせに-ゐるたつも-ひとりねかたき-ねをそなくなる…18キロバイト (3,393 語) - 2023年9月2日 (土) 21:47
- 武蔵野 (カテゴリ 日本の近代文学)の)望を起したのも其時の事、又た秋から冬のみを今書くというのも其のわけである。 九月七日(〇〇〇〇)――「昨日も今日も南風強く吹き雲を送りつ雲を払いつ、雨降りみ降らずみ、日光雲間をもるるとき林影一時に煌(きら)めく、――」 これが今の武蔵野の秋の初である。林はまだ夏の緑の…50キロバイト (10,442 語) - 2021年8月31日 (火) 22:27
- 1749 白雲の 龍田の山を 夕暮に うち越えゆけば 滝(たぎ)の上(へ)の 桜の花は 咲きたるは 散り過ぎにけり 含(ふふ)めるは 咲き継ぎぬべし こちごちの 花の盛りに 見せずとも かにかくに 君のみ行きは 今にしあるべし 反し歌 1750 暇(いとま)あらばなづさひ渡り向つ峯(を)の桜の花も折らましものを…39キロバイト (7,315 語) - 2019年4月2日 (火) 14:37
- ひとしれす-おもふこころは-あしひきの-やましたみつの-わきやかへらむ 01016 [詞書]女をものこしにほのかに見てつかはしける 清原元輔 にほふらんかすみのうちの桜花おもひやりてもおしき春かな にほふらむ-かすみのうちの-さくらはな-おもひやりても-をしきはるかな 01017 [詞書]としをへていひわたり侍ける女の…25キロバイト (5,054 語) - 2023年9月3日 (日) 00:57
- 1438 霞立つ春日の里の梅の花花に問はむと吾(あ)が思(も)はなくに 中臣朝臣武良自(むらじ)が歌一首 1439 時は今は春になりぬとみ雪降る遠山の辺(へ)に霞たなびく 河邊朝臣東人(かはへのあそみあづまひと)が歌一首 1440 春雨のしくしく降るに高圓(たかまと)の山の桜はいかにかあるらむ 大伴宿禰家持が鴬の歌一首…49キロバイト (9,109 語) - 2019年4月2日 (火) 14:38
- 桜人 その舟とどめ 島つ田を 十町(とまち)つくれる 見て帰り来んや そよや 明日帰り来ん そよや 明日帰り来ん 言をこそ 明日とも言わめ 彼方(おちかた)に 妻去る夫(せな)は 明日も真(さね)来じや そよや さ明日も真来じや そよや 青柳を 片糸によりて や おけや 鶯の おけや 鶯の 縫うという笠は おけや 梅の花笠や…3キロバイト (543 語) - 2018年4月26日 (木) 21:54
- 1842 雪をおきて梅をな恋ひそあしひきの山片つきて家居らす君 右ノ二首ハ、問答。 霞を詠める 1843 昨日こそ年は果てしか春霞春日の山に早立ちにけり 1844 冬過ぎて春来たるらし朝日さす春日の山に霞たなびく 1845 鴬の春になるらし春日山霞たなびく夜目に見れども 柳を詠める 1846 霜枯れし冬の柳は宮人のかづらにすべく萌えにけるかも…69キロバイト (12,712 語) - 2024年4月9日 (火) 12:00
- 若菜集 (カテゴリ 日本の詩)あゝ孤独(ひとりみ)の悲痛(かなしさ)を 味ひ知れる人ならで 誰(たれ)にかたらん冬の日の かくもわびしき野のけしき 都のかたをながむれば 空冬雲に覆(おほ)はれて 身にふりかゝる玉霰(たまあられ) 袖(そで)の氷と閉ぢあへり みぞれまじりの風勁(つよ)く 小川の水の薄氷 氷のしたに音するは 流れて海に行く水か…77キロバイト (15,236 語) - 2019年9月29日 (日) 05:25
- 盛岡(もりをか)の中学校の 露台(バルコン)の 欄干(てすり)に最一度(もいちど)我を倚(よ)らしめ 神有りと言ひ張る友を 説(と)きふせし かの路傍(みちばた)の栗(くり)の樹(き)の下(もと) 西風に 内丸大路(うちまるおほぢ)の桜の葉 かさこそ散るを踏(ふ)みてあそびき そのかみの愛読の書(しよ)よ…67キロバイト (13,278 語) - 2022年4月5日 (火) 21:39
- の藤助で、女はむすめのお冬のように思われたのでございます。お冬はともあれ、このあいだから行くえ知れずになっている藤助がこの辺にうろ付いていて、往来なかで娘と立ち話をしているのは何だか変だと思いましたが、その時はそれぎりにして帰ってまいりました。そこで、念のために今朝ほどお冬の…238キロバイト (48,030 語) - 2019年2月27日 (水) 14:39
- 青草 (カテゴリ 日本の近代文学)の松の落葉の上に白く雪を敷いていた。 浅海は宿楼(やどや)の欄干(らんかん)に凭(もた)れながら風もないのに庭園の桜花の散って行くのを凝乎(じっ)と眺めていた。せめて今しばしの春を惜む者にはまだ八重のあるということが、どんなに遣(や)る瀬(せ)のない心に頼母(たの…45キロバイト (9,267 語) - 2021年8月31日 (火) 22:43
- の蠟色(ろういろ)で、それに桜と紅葉を金蒔絵にしてある。その蒔絵と木地へかけて小さい爪のあとが残っている。それが玉という猫の爪の痕(あと)だそうで……。爪のあとが無かったら猶(なお)よかろうと思うと、そうで無い。前にも申す通り、ここに一場の物語ありと云うわけです。 ある日の…61キロバイト (12,383 語) - 2019年2月27日 (水) 14:39
- の衣重ね給へり。時なりて、舞人共参る。実冬の中将、唐織物の桜の狩衣、紫の濃き薄きにて桜を織れり。赤地の錦の表着・紅の匂の三衣・同じ単・しじらの薄色の指貫、人よりは少しねびたりしも、あな清げと見えたり。大炊御門中将冬輔と言ひしにや、装束先のに変はらず。狩衣はから織物なりき。花山院の中将家長、右大将の…424キロバイト (97,325 語) - 2022年10月1日 (土) 01:23
- と眺めたまふ所は、春の夜もいと明かしがたきを、心やりたまへる旅寝の宿りは、酔の紛れにいと疾う明けぬる心地して、飽かず帰らむことを、宮は思す。 はるばると霞みわたれる空に、散る桜あれば今開けそむるなど、いろいろ見わたさるるに、川沿ひ柳の起きふしなびく水影など、おろかならずをかしきを、見ならひたまはぬ…53キロバイト (11,456 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
- の名は残っていて、神田川の岸に型ばかりの柳が植えてあるようですが、江戸時代には筋違橋(すじかいばし)から浅草橋(あさくさばし)までおよそ十町のあいだに高い堤が続いていて、それには大きい柳が植え付けてありましたから、春先の眺めはなかなかよかったものです。柳原の柳はなくなる、向島(むこうじま)の桜…93キロバイト (18,524 語) - 2019年2月27日 (水) 14:50
- 右の一首は、相馬郡、大伴部子羊(こひつじ)。 二月の十六日、下総の国の防人部領使、少目従七位下 縣犬養宿禰(あがたのいぬかひのすくね)浄人(きよひと)が進れる歌の数二十二首(はたちまりふたつ)。但し 拙劣(つたな)き歌十一首は、取載(あ)げず。 独り龍田山の桜の花を惜しめる歌一首…70キロバイト (12,797 語) - 2019年4月2日 (火) 14:38
- 旧主人 (カテゴリ 日本の小説)の旦那様よりか、他人の奥様に憎悪(にくしみ)が多く掛る。町々の女の目は褒(ほめ)るにつけ、譏(そし)るにつけ、奥様の身一つに向いていましたのです。 春も深くなっての夕方には、御二人で手を引いて、遅咲の桜の蔭から飛騨(ひだ)の遠山の…129キロバイト (24,703 語) - 2019年9月29日 (日) 05:15
- 花盛りのほど、二条の院の桜を見やりたまふに、主なき宿のまづ思ひやられたまへば、「心やすくや」など、独りごちあまりて、宮の御もとに参りたまへり。 ここがちにおはしましつきて、いとよう住み馴れたまひにたれば、「めやすのわざや」と見たてまつるものから、例の、いかにぞやおぼゆる心の…26キロバイト (5,570 語) - 2022年12月1日 (木) 08:10
- 貧しき信徒 (カテゴリ 日本の近代文学)綺麗な桜の花をみていると そのひとすじの気持ちにうたれる 自分が この着物さえも脱(ぬ)いで 乞食(こじき)のようになって 神の道にしたがわなくてもよいのか かんがえの末は必ずここへくる 悲しく投げやりな気持でいると ものに驚かない 冬をうつくしいとだけおもっている 冬の日はうすいけれど 明るく…18キロバイト (3,228 語) - 2023年10月22日 (日) 05:08
- 須磨には、年返りて、日長くつれづれなるに、植ゑし若木の桜ほのかに咲き初めて、空のけしきうららかなるに、よろづのこと思し出でられて、うち泣きたまふ折多かり。 二月二十日あまり、去にし年、京を別れし時、心苦しかりし人びとの御ありさまなど、いと恋しく、「南殿の桜、盛りになりぬらむ。一年の花の宴に、院の御けしき、内裏の…60キロバイト (12,881 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14