教育令 (明治18年太政官布告第23号)

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○第弐拾三号

明治十三年十二月第五拾九号布告教育令左ノ通改正ス

明治十四年七月第三拾八号布告中教育令第九条トアルヲ教育令第八条ト改メ同十五年十二月第五拾六号布告ヲ廃止ス

右奉 勅旨布告候事

明治十八年八月十二日

太政大臣公爵三条実
文部卿伯爵大木喬

教育令

第一条 全国ノ教育事務ハ文部卿之ヲ統摂ス故ニ学校教場幼穉園書籍館等ハ公立私立ノ別ナク皆文部卿ノ監督内ニアルヘシ

第二条 学校ハ小学校中学校大学校師範学校専門学校其他各種ノ学校トス

第三条 小学校及小学教場ハ児童ニ普通ノ教育ヲ施ス所トス

第四条 中学校ハ高等ナル普通学科ヲ授クル所トス

第五条 大学校ハ法学理学医学文学等ノ専門諸科ヲ授クル所トス

第六条 師範学校ハ教員ヲ養成スル所トス

第七条 専門学校ハ法科理科医科文科農業商業職工等各科ノ学業ヲ授クル所トス

第八条 各町村ハ府知事県令ノ指示ニ従ヒ独立或ハ聯合シテ其学齢児童ヲ教育スルニ足ルヘキ一箇若クハ数箇ノ小学校又ハ小学教場ヲ設置スヘシ

但本文小学校又ハ小学教場ニ代ルヘキ私立小学校又ハ小学教場アリテ府知事県令ノ認可ヲ経タルトキハ別ニ設置セサルモ妨ケナシ

第九条 凡児童六年ヨリ十四年ニ至ル八箇年ヲ以テ学齢トス

第十条 学齢児童ヲ就学セシムルハ父母後見人等ノ責任タルヘシ

第十一条 父母後見人等ハ其学齢児童ノ普通科ヲ卒ラサル間已ムヲ得サル事故アルニアラサレハ毎年就学セシメサルヘカラス

但就学督責ノ規則ハ府知事県令之ヲ起草シテ文部卿ノ認可ヲ経ヘシ

第十ニ条 小学校及小学教場ノ学期ハ三箇年以上八箇年以下タルヘク授業日数ハ毎年三十二週日以上タルヘシ其授業時間ハ一日三時ヨリ少カラス六時ヨリ多カラサルモノトス

但土地ノ情況ニ依リ午前若クハ午後ノ半日又ハ夜間ニ授業スルコトヲ得ヘシ其授業時間ハ二時ヨリ少カラサルモノトス

第十三条 小学校若クハ小学教場ヲ設置スルノ資力ニ乏シクシテ巡回授業ノ方法ヲ設ケ普通教育ヲ児童ニ施サントスル町村ハ府知事県令ノ認可ヲ経ヘシ

第十四条 学齢児童ヲ小学校若クハ小学教場ニ入レス又巡回授業ニ依ラスシテ別ニ普通教育ヲ施サントスルモノハ戸長ノ認可ヲ経ヘシ

但戸長ハ児童ノ学業ヲ其町村ノ小学校若クハ小学教場ニ於テ試験セシムヘシ

第十五条 学校教場幼穉園書籍館等ニ公立私立ノ別アリ地方税若クハ町村ノ公費ヲ以テ設置セルモノヲ公立トシ一人若クハ数人ノ私費ヲ以テ設置セルモノヲ私立トス

第十六条 公立学校教場幼穉園書籍館等ノ設置変更廃止其府県立ニ係ルモノハ文部卿ノ認可ヲ経ヘク其町村立ニ係ルモノハ府知事県令ノ認可ヲ経ヘシ

第十七条 私立学校教場幼穉園書籍館等ノ設置変更ハ府知事県令ノ認可ヲ経ヘク其廃止ハ府知事県令ニ開申スヘシ

但公立小学校又ハ小学教場ニ代用スル私立小学校又ハ小学教場ノ廃止ハ府知事県令ノ認可ヲ経ヘシ

第十八条 町村立私立学校教場幼穉園書籍館等設置変更廃止ノ規則ハ府知事県令之ヲ起草シテ文部卿ノ認可ヲ経ヘシ

第十九条 小学校及小学教場ノ教則ハ文部卿頒布スル所ノ綱領ニ基キ府知事県令土地ノ情況ヲ量リテ之ヲ編制シ文部卿ノ認可ヲ経テ管内ニ施行スヘシ

中学校其他ノ学校ノ教則ハ文部卿其綱領ヲ頒布スルコトアルヘシ

第二十条 公立学校教場ノ費用府県会ノ議定ニ係ルモノハ地方税ヨリ支弁シ町村ノ協議ニ係ルモノハ町村費ヨリ支弁スヘシ

第二十一条 町村費ヲ以テ設置保護スル学校教場ニ於テ補助ヲ地方税ニ要スルトキハ府県会ノ議定ヲ経テ之ヲ施行スルコトヲ得ヘシ

第二十二条 公立学校教場ノ敷地ハ免税タルヘシ

第二十三条 凡学事ニ供スル寄附金等ハ其寄附人ヨリ指定セシ目途ノ外ニ支消スルコトヲ得ス

第二十四条 各府県ハ小学教員ヲ養成センカ為ニ師範学校ヲ設置スヘシ

第二十五条 教員ハ男女ノ別ナク年齢十八年以上ニシテ品行端正相当ノ学力アリ文部卿若クハ府知事県令ノ免許状ヲ得タルモノタルヘシ

第二十六条 文部卿ハ吏員ヲ府県ニ発遣シ学事ノ実況ヲ巡視セシムルコトアルヘシ

第二十七条 凡学校ニ於テハ男女教室ヲ同クスルコトヲ得ス

但小学校及小学教場ニ於テハ男女教室ヲ同クスルモ妨ケナシ

第二十八条 生徒試験ノトキハ父母或ハ後見人等来観スルコトヲ得ヘシ

第二十九条 町村立学校教場ノ教員ハ戸長ノ申請ニ因リ府知事県令之ヲ任免スヘシ

第三十条 町村立学校教場ノ教員ノ俸額旅費ハ府知事県令之ヲ規定シテ文部卿ノ認可ヲ経ヘシ

第三十一条 各府県ハ土地ノ情況ニ随ヒ中学校ヲ設置シ又農学校商業学校職工学校其他ノ専門学校ヲ設置スヘシ


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