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　　　　鹽鯛の齒ぐきも寒し魚の棚 　　　　夜着に寢て雁が音寒し旅の宿 　　　　藍壺に裁を失ふ寒さかな 　　　　　杜國亭にて中惡き人のことなどとりつくろひて 師走 　　　　雪と雪今宵師走の明月か 　　　　かくれけり師走の海の鳰 　　　　　十二月九日一井亭 　　　　旅寐よし宿は師走の夕月夜 　　　　月白き師走は子路が寐覺哉…

偉 椅 彙 意 違 維 慰 遺 緯 域 育 一 壱 逸 茨 芋 引 印 因 咽 姻 員 院 淫 陰 飲 隠 韻 右 宇 羽 雨 唄 鬱 畝 浦 運 雲 永 泳 英 映 栄 営 詠 影 鋭 衛 易 疫 益 液 駅 悦 越 謁 閲 円 延 沿 炎 怨 宴 媛 援 園 煙 猿 遠 鉛 塩 演 縁 艶 汚…

雁 作者：森鴎外 1911年 書誌情報 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, データ項目 書誌情報の詳細は議論ページをご覧ください。 　古い話である。僕は偶然それが明治十三年の出来事だと云うことを記憶している。どうして年をはっきり覚えているかと云うと、その頃僕は東京大学の鉄門の真向いにあっ…

雲楼上。酒間贈別云。水拍欄干明鏡光。荷亭月浄浴清涼。離歌一曲人千里。間却鴛鴦夢裏香。今春劉寄書至。書中云。前年見贈高作。伝示之芸閣。芸閣云。董堂先生。書法遒美。神逼玄宰。余亦学董者。雖阻万里。猶是同社。我当和韵以贈。乃援筆書絹上。今此奉呈。其詩云。亭々波影悦容光…

、浮萍の跡を為事給しかば、傍水依山十境の景趣を被作たり。所謂大士応化の普明閣、塵々和光の霊庇廟、天心浸秋曹源池、金鱗焦尾三級岩、真珠琢頷龍門亭、捧三壷亀頂塔、雲半間の万松洞、不言開笑拈花嶺、無声聞音絶唱渓、上銀漢渡月橋。此十景の其上に、石を集ては烟嶂の色を仮り、樹を栽ては風涛の声移す。慧崇が烟雨の図…

*早月葉子 - 佐々城信子 *木部孤笻 - 国木田独歩 *倉地三吉 - 武井勘三郎 *古藤義一 - 有島武郎 *木村貞一 - 森広 *早月親佐 - 佐々城豊寿 *五十川女史 - 矢嶋楫子 *田川夫妻 - 鳩山和夫・鳩山春子 *内田 - 内村鑑三 *底本：1971年7月20日新潮社発行『日本文学全集9　有島武郎』…

年の地震の日に観劇したのは、足掛七年ぶりであったということである。 　抽斎は森枳園と同じく、七代目市川団十郎を贔屓（ひいき）にしていた。家に伝わった俳名三升（さんしょう）、白猿（はくえん）の外に、夜雨庵（やうあん）、二九亭、寿海老人と号した人で、葺屋町（ふきやちょう）の芝居茶屋丸屋（まるや）三右衛…

貴　美哉風度姸　玉堂仍故里　金鑑毎新研　御仗邀栄近　宣揚拝手専　高階億世並　明府百僚光　喜色盈㆓朝野㆒　歓声動㆓陌阡㆒　争歌阪魯聖　永戴越王賢　鬱々風雲会　飄々鳳翥翩　王朝崇㆓倚望㆒　仁徳慶㆓琱鐫㆒　　　　苕渓雲亭宋紫岩謹拝艸 一、此君、常に名誉の実に過ぎなん事を、厭ひ給へり、昔、ある人、国の中の…

亭マテ出シ奉リテ夫ヨリ江州中郡矢島ニ御逗留有リ爰ニテ御長髪アリ御敵退治有テ将軍家御相続可有ト諸国エ相催サルヽトイヘトモ西国方ハ三好ニ一味阿波ノ御所エ内通申シケレハ不相調東国方北国方モ処々御請申シケル 就京都不慮之儀為可散無念令退座相催諸国不日可出張候因茲対佐竹次郎遣内書差下森…

即興詩人 作者：ハンス・クリスチャン・アンデルセン 訳者：森鴎外 書誌情報 姉妹プロジェクト：Wikipediaの記事, Commonsギャラリ, データ項目 書誌情報の詳細は議論ページをご覧ください。 　　　　初版例言 一、即興詩人は璉馬（デンマルク）の HANS（ハンス） CHRISTIAN（クリスチアン）…

に到つた時、醍醐寺三寶院賢俊の斡旋によつて光嚴院より院旨を賜ひこれより持明院統を奉じて賊名を避けんとした。惡逆極まる足利氏が後に武家としての制覇に略、成功したのは專ら皇統を奉じたとなせるによるのである。i州州に於ける官軍の雄菊池武故は對重事の中落として両森權直上擊し、必死の抗戰を試みたが、同年三月…