公敎要理敎案に余すところなく同じような説明が為されている。公教会の存立理由と、異端破門者についてである。
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第十八課 公教会
102●イエズス、キリストは何を以て教を万国万代まで伝へ給ふか
▲イエズス、キリストは公教会を以て御教を万国万代まで………
若し「プロテスタン」所謂「新教信者」に此問を掛けるなら、…聖書を以てと云ふに相違ない。この事は、何より大切な問題であるから、若し新教信者の答へる如く、聖書を以て伝へるといふならイエズスは明かに左様仰ゃ
[下段]
った筈で、聖書にも書いてなければなりません。………流石の聖書でも死物であって、人間は「十人十腹」で勝手気侭に之を解する、…………自ら生きた一の教会を設け、之を「我教会」と名け、…基礎に据え、「地獄の門」謂はゞ……勝つ事あるまいと(マ テ オ十六。十八)………且叉「聖書に従はぬ者」とは仰しゃらず「教会に聴かぬ者をば、異邦人且税吏同様に見做すべし」と(マ テ オ十八。十七)仰しゃったのであります。
…………………
103●公教会とは何でありますか
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▲公教会は真誠の教を保存ち、イエズス、キリストの定め給ふた頭に従ふ信者の団体であります。
団体とは、仲間、組合、群、同じ志の人々を云ふ。
然て
公教会
と云へば、或は公教信者の集る所を云ふ事もあって、看板にも然う書いてあり、叉一箇所の信者の集を斥す事もあるが、茲で云ふのは之と異ふ、
信者の団体
即ち世界に在る凡ての信者の仲間を斥すのであります。叉「基督教会」とか「日本基督教会」とか「日本聖公会」とか、種々掲げた看板を見る事往々あるが、之も亦公教会とは異ふ。公教会の固有の性質が取りも直さず二ある。
即ち信者が
(一)真誠の教を保存つ
事と
(二)イエズス、キリストの定め給ふた頭に従ふ
事とである。此二の要件が揃はぬならば公教会ではありませぬ。