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禮記/曲禮下


凡奉者當心,提者當帶。執天子之器則上衡,國君則平衡,大夫則綏之,士則提之。凡執主器,執輕如不克。執主器,操幣、圭、璧,則尚左手,行不舉足,車輪曳踵。立則磬折垂佩。主佩倚,則臣佩垂;主佩垂,則臣佩委。執玉:其有藉者,則裼;無藉者,則襲。

〈訳:NDLJP:1047122/105 およさゝぐるものむねて、ひつさぐるものおびつ。 天子てんしうつはればすなはかうよりうへにし、國君こくくんにはすなはかうたひらかにし、大夫たいふにはすなはこれすゐし、にはすなはこれひつさぐ。 およしゆうつはれば、かろきをるもへざるがごとくす。しゆうつはり、へいけいへきれば、すなは左手さしゆうへに し、くにあしげず、車輪しやりんのごとくしようく。 NDLJP:1047122/106 てばすなは磬折けいせつしてはいる。しゆはいすればすなはしんはいれ、しゆはいるればすなはしんはいす。ぎよく るに、しやあるものすなはせきし、しやものすなはしふす。〉

國君不名卿老、世婦,大夫不名世臣、姪、娣,士不名家相、長妾。君、大夫之子,不敢自稱曰「余小子」;大夫、士之子,不敢自稱曰「嗣子某」,不敢與世子同名。

國君こくくん卿老けいらう世婦せいふいはず。大夫たいふ世臣せいしんてつていいはず。家相かしやう長妾ちやうせふいはず。 NDLJP:1047122/107 くん大夫たいふあへみづかしようしてわれ小子せうしはず。大夫たいふあへみづかしようして嗣子ししぼうはず。あへ世子せいしおなじくせず。〉

君使士射,不能,則辭以疾;言曰:「某有負薪之憂。」侍於君子,不顧望而對,非禮也。

くんをしてしやせしむるに、あたはざればすなはするにやまひもつてす。つていはく、ぼう負薪ふしんうれひありと。 NDLJP:1047122/108 君子くんしするとき、顧望こばうせずしてこたふるはれいあらざるなり。〉

君子行禮,不求變俗。祭祀之禮,居喪之服,哭泣之位,皆如其國之故,謹脩[1]其法而審行之。去國三世,爵祿有列於朝,出入有詔於國;若兄弟宗族猶存,則反告於宗後。去國三世,爵祿無列於朝,出入無詔於國。唯興之日,從新國之法。

君子くんしれいおこなふに、ぞくへんずることをもとめず。祭祀さいしれいるのふく哭泣こくきふくらゐみなくにごとくし、 つゝしみてはふをさめてつまびらかにこれおこなふ。くにる三せいまで、爵祿しやくろくてうれつするれば、出入しゆつにふくにぐる り。兄弟けいてい宗族そうぞくそんすれば、すなはかへりてそうのちぐ。くにる三せいにして爵祿しやくろくてうれつするけれ ば、出入しゆつにふくにぐるし。おこるの新國しんこくはふしたがふ。〉

君子已孤不更名。已孤暴貴,不為父作謚。居喪,未葬,讀喪禮;既葬,讀祭禮;喪復常,讀樂章。居喪不言樂,祭事不言凶,公庭不言婦女。

NDLJP:1047122/109 君子くんしすでなればあらためず。すでにしてにはかたつとければ、ちゝためおくりなつくらず。 るに、いまはうむらざれば喪禮さうれいみ、すではうむれば祭禮さいれいみ、をはりてつねかへれば樂章がくしやうむ。りてはがくはず。祭事さいじにはきようはず。公庭こうていには婦女ふぢよはず。〉

振書、端書於君前,有誅。倒筴、側龜於君前,有誅。龜筴、几杖、席蓋、重素、袗絺綌,不入公門。苞屨、扱衽、厭冠,不入公門。書方、衰、凶器,不以告,不入公門。公事不私議。

NDLJP:1047122/110 きみまへしよふるしよたゞせばせめあり。きみまへさくさかしまにしかへせばせめあり。 NDLJP:1047122/111 龜筴きさく几杖きぢやう席葢せきがい重素ちようそひとへげきしては公門こうもんらず。苞屨へうく扱衽そうじん厭冠えふくわんしては公門こうもんらず。書方しよはうさい凶器きようきは、もつげざれば公門こうもんらず。公事こうじ私議しぎせず。〉

君子將營宮室:宗廟為先,廄庫為次,居室為後。

NDLJP:1047122/112 君子くんしまさ宮室きうしついとなまんとすれば、宗廟そうべうさきし、廐庫きうこつぎし、居室きよしつのちす。〉

凡家造:祭器為先,犧賦為次,養器為後。無田祿者不設祭器;有田祿者先為祭服。君子雖貧,不粥祭器;雖寒,不衣祭服;為宮室,不斬於丘木。大夫、士去國,祭器不踰竟;大夫寓祭器於大夫,士寓祭器於士。大夫、士去國:踰竟,為壇位,鄉國而哭。素衣、素裳、素冠,徹緣,鞮屨、素簚,乘髦馬,不蚤鬋,不祭食,不說人以無罪;婦人不當御。三月而復服。大夫、士見於國君,君若勞之,則還辟,再拜稽首。君若迎拜,則還辟,不敢荅拜。大夫、士相見,雖貴賤不敵,主人敬客,則先拜客;客敬主人,則先拜主人。凡非弔喪,非見國君,無不荅拜者。大夫見於國君,國君拜其辱;士見於大夫,大夫拜其辱;同國始相見,主人拜其辱。君於士,不荅拜也;非其臣,則荅拜之。大夫於其臣,雖賤,必荅拜之。男女相荅拜也。

およいへつくるものは祭器さいきさきし、犧賦ぎふつぎし、養器やうきのちす。田祿でんろくもの祭器さいきまうけず、でん 祿ろくもの祭服さいふくつくる。君子くんしまづしといへど祭器さいきらず、さむしといへど祭服さいふくず。宮室きうしつつくるに丘木きうぼくらず。 NDLJP:1047122/113 大夫たいふくにるとき、祭器さいきさかひえず。大夫たいふ祭器さいき大夫たいふせ、祭器さいきす。 大夫たいふくにるとき、さかひゆれば壇位ぜんゐつくくにむかひてこくし、素衣そい素裳そしやう素冠そくわんし、えんてつし、鞮屨ていく べき髦馬まうばり、蚤鬘さうせんママせず、しよくまつらず。ひとくにつみきをもつてせず。婦人ふじんぎよあたらず。三げつにしてしかう してのちつねかへる。 NDLJP:1047122/114 大夫たいふ國君こくくんまみゆるとき、きみこれらうすれはすなは還辟せんひし、再拜さいはい稽首けいしゆす。きみむかはいすればすなは還辟せんひし、 あへ答拜たふはいせず。 大夫たいふ相見あひまみゆるとき、貴賤きせんてきせずといへども、主人しゆじんかくけいすればすなはかくはいし、かく主人しゆじんけいすればすなは主人しゆじんはいす。 およてうするにあらず、國君こくくんまみゆるにあらざれば、答拜たふはいせざるものし。 NDLJP:1047122/115 大夫たいふ國君こくくんまみゆれば國君こくくんかたじけなきをはいし、大夫たいふまみゆれば大夫たいふかたじけなきをはいす。同國どうこくはじめてあひれ ば主人しゆじんかたじけなきをはいす。きみおいては答拜たふはいせず、しんあらざればすなはこれ答拜たふはいす。大夫たいふしんおいてはいやしといへどかならこれ答拜たふはいす。男女だんぢよあひ答拜たふはいす。〉

國君春田不圍澤;大夫不掩群,士不取麛卵。

國君こくくんはるかりにはたくかこまず、大夫たいふぐんおほはず、べいらんらず。〉

歲凶,年穀不登,君膳不祭肺,馬不食穀,馳道不除,祭事不縣。大夫不食(梁)〔粱〕,士飲酒不樂。君無故,玉不去身;大夫無故,不徹縣;士無故,不徹琴瑟。士有獻於國君,他日,君問之曰:「安取彼?」再拜稽首而后對。大夫私行出疆,必請;反,必有獻。士私行出疆,必請;反,必告。君勞之,則拜;問其行,拜而后對。

NDLJP:1047122/116 としきようにして年穀ねんこくみのらざれば、きみぜんはいまつらず。うまこくくらはず。馳道ちだうぢよせず。祭事さいじけんせず。大夫たいふりやうくらはず。さけむにがくせず。 きみければたまらず。大夫たいふければけんてつせず。ければ琴瑟きんしつてつせず。 NDLJP:1047122/117 國君こくくんけんずることるに、他日たじつきみこれうて、いづくにかかれれるとへば、再拜さいはい稽首けいしゆしてのちこたふ。 大夫たいふわたくしくに、きやうづればかならふ。かへればかならけんずるり。わたくしくに、きやうづればかなら ふ。かへればかならぐ。きみこれらうせばすなははいす。かうへば、はいしてのちこたふ。〉

國君去其國,止之曰:「奈何去社稷也。」大夫,曰:「奈何去宗廟也!」士,曰:「奈何去墳墓也!」國君死社稷,大夫死眾,士死制。

NDLJP:1047122/118 國君こくくんくにるとき、これとゞむるにいはく、奈何いかん社稷しやしよくるやと。大夫たいふにはいはく、奈何いかん宗廟そうべうるや と。にはいはく、奈何いかん墳墓ふんぼるやと。國君こくくん社稷しやしよくし、大夫たいふしうし、せいす。〉

君天下曰「天子」。朝諸侯,分職授政任功,曰「予一人」。踐阼,臨祭祀:內事曰「孝王某」,外事曰「嗣王某」。臨諸侯,畛於鬼神,曰「有天王某甫」。崩,曰「天王崩」。復,曰「天子復」矣。告喪,曰「天王登假」。措之廟,立之主,曰「帝」。天子未除喪,曰「予小子」。生名之,死亦名之。

天下てんかきみたるに天子てんしひ、諸侯しよこうてうし、しよくまつりごとさづこうにんずるに、われにんふ。 NDLJP:1047122/119 祭祀さいしのぞむに、内事ないじには孝王かうわうぼうひ、外事ぐわいじには嗣王しわうぼうふ。 諸侯しよこうのぞみ、鬼神きしんしんするに、天王てんわうぼうありとふ。 ほうずるに天王てんわうほうずとひ、ふくするに天子てんしかへれとふ。 NDLJP:1047122/120 ぐるに天王てんわう登假とうかすとひ、これべうき、これしゆつればていふ。天子てんしいまのぞかざればわれ 小子せうしふ。けるときこれいへば、するにもまたこれいふ。〉

天子有后,有夫人,有世婦,有嬪,有妻,有妾。天子建天官,先六大,曰大宰、大宗、大史、大祝、大士、大卜,典司六典。天子之五官:曰司徒、司馬、司空、司士、司寇,典司五眾。天子之六府:曰司土、司木、司水、司草、司器、司貨,典司六職。天子之六工:曰土工、金工、石工、木工、獸工、草工,典制六材。五官致貢曰享。

天子てんしにはこうあり、夫人ふじんあり、世婦せいふあり、ひんあり、さいあり、せふあり。 NDLJP:1047122/121 天子てんし天官てんくわんつるに六大りくだいさきにす。大宰たいさい大宗たいそう大史たいし大祀たいし大士たいし大卜たいぼくひ、六典りくてん典司てんしす。天子てんしの 五くわん司徒しと司馬しば司空しくう司士しし司寇しこうひ、五しう典司てんしす。天子てんしの六司土しど司木しぼく司水しすゐ司草しさう 司貨しくわひ、六しよく典司てんしす。天子てんしの六こう土工どこう金工きんこう石工せきこう木工ぼくこう獸工じうこう艸工さうこうひ、六さい典制ていママせい す。五くわんこういたすをきやうふ。〉

五官之長曰伯:是職方。其擯於天子也,曰「天子之吏」。天子同姓謂之「伯父」;異姓謂之「伯舅」。自稱於諸侯曰「天子之老」;於外曰「公」;於其國曰「君」。九州之長,入天子之國曰「牧」。天子同姓,謂之「叔父」,異姓謂之「叔舅」,於外曰「侯」,於其國曰「君」。其在東夷、北狄、西戎、南蠻,雖大曰「子」。於內自稱曰「不穀」,於外自稱曰「王老」。庶方小侯,入天子之國曰「某人」,於外曰「子」,自稱曰「孤」。天子當依而立。諸侯北面而見天子,曰覲。天子當宁而立,諸公東面,諸侯西面,曰朝。

NDLJP:1047122/122くわんちやうはくふ、はうつかさどる。天子てんしひんするや天子てんしふ。天子てんし同姓どうせいなればこれ伯父はくふひ、異姓いせいなればこれ伯舅はくきうふ。みづか諸侯しよこうしようするに天子てんしらうひ、そとおいてはこうひ、くにおいてはきみふ。九しうちやう天子てんしくにりてはぼくふ。天子てんし同姓どうせいなればこれ叔父しゆくふひ、異姓いせいなれ ばこれ叔舅しゆくきうふ。そとおいてはこうひ、くにおいてはきみふ。ママ東夷とうい北狄ほくてき西戎せいじう南蠻なんばんる は、だいなりといへどひ、うちおいてはみづかしようして不穀ふこくひ、そとおいてはみづかしようして王老わうらうふ。庶方しよはう小侯せうこう天子てんしくにりては某人ぼうじんひ、そとおいてはひ、みづかしようしてふ。 NDLJP:1047122/124 天子てんしあたりてち、諸侯しよこう北面ほくめんして天子てんしまみゆるをきんふ。天子てんしちよあたりてち、諸公しよこう東面とうめんし、諸侯しよこう西面せいめんするをてうふ。〉

諸侯未及期相見,曰遇;相見於郤地,曰會;諸侯使大夫問於諸侯,曰聘;約信,曰誓;涖牲,曰盟。

諸侯しよこういまおよばずしてあひまみゆるをぐうひ、卻地げきちあひまみゆるをくわいふ。諸侯しよこう大夫たいふをして諸侯しよこうはし むるをへいふ。約信やくしんせいひ、せいのぞむをめいふ。〉

諸侯見天子曰「臣某侯某」;其與民言,自稱曰「寡人」。其在凶服,曰「適子孤」。臨祭祀,內事曰「孝子某侯某」,外事曰「曾孫某侯某」。死曰「薨」,復曰「某甫復矣」。既葬見天子曰類見。言謚曰類。諸侯使人使於諸侯,使者自稱曰「寡君之老」。天子穆穆,諸侯皇皇,大夫濟濟,士蹌蹌,庶人僬僬。天子之妃曰后,諸侯曰夫人,大夫曰孺人,士曰婦人,庶人曰妻。公、侯有夫人,有世婦,有妻,有妾。夫人自稱於天子曰「老婦」;自稱於諸侯曰「寡小君」;自稱於其君曰「小童」。自世婦以下,自稱曰「婢子」。子於父母則自名也。列國之大夫入天子之國曰「某士」,自稱曰「陪臣某」。於外曰「子」,於其國曰「寡君之老」。使(者)自稱曰「某」。

NDLJP:1047122/125 諸侯しよこう天子てんしまみゆるにしんぼうこうぼうひ、たみふときはみづかしようして寡人くわじんひ、凶服きようふくるときは 適子てきしひ、祭祀さいしのぞむに、内事ないじには孝子かうしぼうこうぼうひ、外事ぐわいじには曾孫そうそんぼうこうぼうふ。するにこうずと ひ、ふくするにほうかへれとふ。すではうむりて天子てんしまみゆるを類見るゐけんひ、おくりなふをるゐふ。諸侯しよこうひとを して諸侯しよこう使つかひせしむるとき、使者ししやみづかしようして寡君くわくんらうふ。 NDLJP:1047122/126 天子てんし穆穆ぼくたり。諸侯しよこう皇皇くわうたり。大夫たいふ濟濟せいたり。蹌蹌さうたり。庶人しよじん僬僬せうたり。 天子てんしこうひ、諸侯しよこう夫人ふじんひ、大夫たいふ孺人じゆじんひ、婦人ふじんひ、庶人しよじんさいふ。こうこう夫人ふじんあり、世婦せいふあり、さいありせふあり。夫人ふじんみづか天子てんししようして老婦らうふひ、みづか諸侯しよこうしようして寡小君くわせうくんひ、 みづかきみしようして小童せうどうふ。世婦せいふより以下いかみづかしようして婢子ひしふ。父母ふぼおいてはすなはみづかい ふ。列國れつこく大夫たいふ天子てんしくにるときはぼうひ、みづかしようして陪臣ばいしんぼうひ、そとおいてはひ、くにおいては寡君くわくんらうひ、使者ししやみづかしようしてぼうふ。〉

天子不言出,諸侯不生名。君子不親惡;諸侯失地,名;滅同姓,名。為人臣之禮:不顯諫;三諫而不聽,則逃之。子之事親也:三諫而不聽,則號泣而隨之。

NDLJP:1047122/127 天子てんしにはづとはず。諸侯しよこうけるにいはず。君子くんしあくしたしまず。諸侯しよこううしなへばいひ、同姓どうせいほろぼせばいふ。 NDLJP:1047122/128 人臣じんしんたるのれいあらはにいさめず。たびいさめてかれざればすなはこれる。 おやつかふるや、たびいさめてかれざればすなは號泣がうきふしてこれしたがふ。〉

君有疾,飲藥,臣先嘗之;親有疾,飲藥,子先嘗之。醫不三世,不服其藥。儗人必於其倫。

NDLJP:1047122/129 きみやまひありてくすりめば、しんこれむ。おややまひありてくすりめば、これむ。は三せいならざれば くすりふくせず。 ひとするはかならりんおいてす。〉

問天子之年,對曰:「聞之,始服衣若干尺矣。」問國君之年:長,曰:「能從宗廟、社稷之事矣。」幼,曰:「未能從宗廟、社稷之事也。」問大夫之子:長,曰:「能御矣」;幼,曰:「未能御也。」問士之子:長,曰:「能典謁矣。」幼,曰:「未能典謁也。」問庶人之子:長,曰:「能負薪矣。」幼,曰:「未能負薪也。」

NDLJP:1047122/130 天子てんしとしへば、こたへていはく、これはじめてふくすること若干じやくかんせきなりと。國君こくくんとしへば、ちやうに は宗廟そうべう社稷しやしよくことしたがふとひ、えうにはいま宗廟そうべう社稷しやしよくことしたがふことあたはずとふ。大夫たいふへ ば、ちやうにはぎよすとひ、えうにはいまぎよすることあたはずとふ。へば、ちやうにはえつつかさどる とひ、えうにはいまえつつかさどることあたはずとふ。庶人しよじんへば、ちやうにはしんふとひ、えうに はいましんふことあたはずとふ。〉

問國君之富,數地以對,山澤之所出。問大夫之富,曰:「有宰食力,祭器、衣服不假。」問士之富,以車數對。問庶人之富,數畜以對。

NDLJP:1047122/131 國君こくくんとみへば、かぞへてもつ山澤さんたくだすところこたへ、大夫たいふとみへば、さいありちからみ、祭器さいき ふくらずとひ、とみへば、くるまかずもつこたへ、庶人しよじんとみへば、ちくかぞへてもつこたふ。〉

天子祭天地,祭四方,祭山川,祭五祀,歲徧。諸侯方祀,祭山川,祭五祀,歲徧。大夫祭五祀,歲徧。士祭其先。

天子てんし天地てんちまつり、四はうまつり、山川さんせんまつり、五まつり、としごとにあまねし。諸侯しよこう方祀はうしし、山川さんせんまつり、 五まつり、としごとにあまねし。大夫たいふは五まつり、としごとにあまねし。せんまつる。〉

凡祭,有其廢之,莫敢舉也;有其舉之,莫敢廢也。非其所祭而祭之,名曰淫祀。淫祀無福。

NDLJP:1047122/132 およまつりこれはいすることれば、あへぐることし。これぐることれば、あへはいすること し。まつるべきところあらずしてこれまつるを、づけて淫祀いんしふ。淫祀いんしさいはひし。〉

天子以犧牛,諸侯以肥牛,大夫以索牛,士以羊豕。支子不祭,祭必告于宗子。

NDLJP:1047122/133 天子てんし犧牛ぎぎうもつてし、諸侯しよこう肥牛ひぎうもつてし、大夫たいふ索牛さくぎうもつてし、羊豕やうしもつてす。 支子ししまつらず、まつるときはかなら宗子そうしぐ。〉

凡祭宗廟之禮:牛曰一元大武,豕曰剛鬣,豚曰腯肥,羊曰柔毛,雞曰翰音,犬曰羹獻,雉曰疏趾,兔曰明視,脯曰尹祭,槀魚曰商祭,鮮魚曰脡祭,水曰清滌,酒曰清酌,黍曰薌合,(梁)〔粱〕曰薌萁,稷曰明粢,稻曰嘉蔬,韭曰豐本,鹽曰鹹鹺,玉曰嘉玉,幣曰量幣。

およ宗廟そうべうまつるのれいには、ぎうを一げん大武たいぶひ、剛鬣がうれふひ、とん腯肥とつひひ、やう柔毛じうまうひ、けい翰音かんおんひ、けん羹獻かうけんひ、疏趾そしひ、明視めいしひ、尹祭ゐんさいひ、槀魚かうぎよ商祭しやうさいひ、 鮮魚せんぎよ脡祭ていさいひ、みづ清滌せいできひ、さけ清酌せいしやくひ、しよ薌合きやうがふひ、りやう薌萁きやうきひ、しよく明粱めいしママ ひ、たう嘉蔬かそひ、きう豐本ほうほんひ、えん鹹鹺かんさひ、ぎよく嘉玉かぎよくひ、へい量幣りやうへいふ。〉

天子死曰「崩」,諸侯曰「薨」,大夫曰「卒」,士曰「不祿」,庶人曰「死」。在床曰屍,在棺曰柩。羽鳥曰降,四足曰漬。死寇曰兵。祭王父曰「皇祖考」,王母曰「皇祖妣」。父曰「皇考」,母曰「皇妣」。夫曰「皇辟」。生曰父,曰母,曰妻;死曰考,曰妣,曰嬪。壽考曰卒,短折曰不祿。

NDLJP:1047122/134 天子てんしするをほうずとひ、諸侯しよこうにはこうずとひ、大夫たいふにはしゆつすとひ、には不祿ふろくひ、庶人しよじんにはす とふ。しやうるをひ、くわんるをきうふ。 NDLJP:1047122/135 羽鳥うてうにはかうひ、四そくにはふ。 こうするをへいふ。王父わうふまつるに皇祖考くわうそかうひ、王母わうぼには皇祖妣くわうそひひ、ちゝには皇考くわうかうひ、はゝには 皇妣くわうひひ、をつとには皇辟くわうへきふ。 けるにはちゝひ、はゝひ、さいひ、せるにはかうひ、ひ、ひんふ。 NDLJP:1047122/136 壽考じゆかうしゆつひ、短折たんせつ不祿ふろくふ。〉

天子,視不上於袷,不下於帶;國君,綏視;大夫,衡視;士,視五步。凡視:上於面,則敖;下於帶,則憂;傾,則姦。

天子てんしをばることかふよりげず、おびよりくださず。國君こくくんをば綏視すゐしし、大夫たいふをば衡視かうしし、をばること五 ばかりす。およることめんよりぐればすなはおごり、おびよりくだせばすなはうれへ、かたむけばすなはかんなり。〉

君命,大夫與士肄。在官言官,在府言府,在庫言庫,在朝言朝。朝言不及犬馬。輟朝而顧,不有異事,必有異慮。故輟朝而顧,君子謂之固。在朝言禮,問禮,對以禮。大饗不問卜,不饒富。

NDLJP:1047122/137 きみめいずれば大夫たいふならふ。くわんりてはくわんひ、りてはひ、りてはひ、てうりてはてうふ。朝言てうげん犬馬けんばおよばず。てうめてかへりみるものは、異事いじらざればかなら異慮いりより。ゆゑてうめてかへりみるを君子くんしこれふ。てうりてはれいひ、れいへばこたふるにれいもつてす。 大饗たいきやうにはぼくはず、饒富ぜうふならず。〉

凡摰,天子鬯,諸侯圭,卿羔,大夫鴈,士雉,庶人之摰匹;童子委摰而退。野外軍中無摰,以纓、拾、矢,可也。婦人之摰,椇、榛、脯、脩、棗、栗。

NDLJP:1047122/138 およは、天子てんしちやう諸侯しよこうけいけいかう大夫たいふがん庶人しよじんぼく童子どうしして退しりぞく。 ぐわい軍中ぐんちうにてきときはえいしふもつてするもなり。婦人ふじんしんしうさうりつ。〉

納女於天子,曰「備百姓」;於國君,曰「備酒漿」;於大夫,曰「備埽灑」。

NDLJP:1047122/139 ぢよ天子てんしるゝには百せいそなふとひ、國君こくくんおいては酒漿しゆしやうそなふとひ、大夫たいふおいてはさうさいそなふと ふ。〉

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原文:

この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。

 
翻訳文:

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