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  • [詞書]ある所に、近江といふ人をいとしのひてかたらひ侍りけるを、夜あけてかへりけるを、人見てささやきけれは、その女のもとにつかはしける 坂上つねかけ 鏡山あけてつれは秋きりのけさやたつらんあふみてふなは かかみやま-あけてつれは-あききりの-けさやたつらむ-あふみてふなは 00844 [詞書]あひしりて侍る女の、人にあたなたち侍りけるに、つかはしける…
    30キロバイト (6,191 語) - 2023年9月2日 (土) 21:49
  • 心靜延壽 しづかなる心のおくにこえぬべき千年の山はありとこそけ 宴 よろこびのうたげするこそ嬉しけれもゝの司をうちつどへつゝ 夢 しばらくの眠のうちにいかにして遠むかしを夢にみつらむ 披書思昔 諌めてし人のことばもおもひいでぬかきのこしたる書をひらて 社頭曉 曉の露にぬれたる玉串をいまさゝぐらむ神のみまへに…
    173キロバイト (37,495 語) - 2023年8月19日 (土) 05:11
  • っと風が吹いて来たと思いますと、その風の中に声がして、 「髪長彦さん。髪長彦さん。私(わたし)は生駒山の駒姫(こまひめ)です。」と、やさしい囁(ささやが聞えました。  それと同時にまた笠置山(かさぎやま)の方からも、さっと風が渡るや否や、やはりその風の中にも声があって、…
    28キロバイト (5,398 語) - 2023年10月17日 (火) 13:47
  •  三郎は本堂の戸を睨(にら)んで歯咬(はが)みをした。しかし戸を打ち破って踏み込むだけの勇気もなかった。手のものどもはただ風に木の葉のざわつくようにささやきかわしている。  このとき大声で叫ぶものがあった。「その逃げたというのは十二三の小わっぱじゃろう。それならわしが知っておる」…
    74キロバイト (14,915 語) - 2021年5月20日 (木) 17:05
  • ゆくと、二十里ばかりの後に女は礼をいって別れた。そのときに彼女は又こんなことをささやいた。 「実はわたしは天の使で、これから東海の麋竺の家を焼きに行くのです。ここまで載せて来て下すったお礼に、それだけのことを洩らして置ます」 麋はおどろいて、なんとか勘弁してくれるわけには行くまいかとしきりに嘆願すると、女は考えながら言った。…
    49キロバイト (10,507 語) - 2019年2月26日 (火) 15:16
  • 事はない。動くものは必ず鳴ると見えるに、蛇の毛は悉く動いているからその音も蛇の毛の数だけはある筈であるが――如何(いか)にも低い。前の世の耳語(ささやを奈落(ならく)の底から夢の間に伝える様に聞かれる。ウィリアムは茫然(ぼうぜん)としてこの微音を聞いている。戦(いくさ)も忘れ、盾も忘れ、我身を…
    78キロバイト (16,502 語) - 2023年10月17日 (火) 13:43
  • ようやくそれらの混雑も沈まって行ったころには、かねて馬籠から戦地の方へ送り出した荒町の禰宜(ねぎ)松下千里も、遠く奥州路から無事に帰って来るとの知らせがある。その日には馬籠組頭としての笹屋(ささや)庄助も峠の上まで出迎えに行った。 「お富、早いものじゃないか。荒町の禰宜さまがもう帰って来るそうだよ。」…
    622キロバイト (119,815 語) - 2019年9月29日 (日) 05:04
  • よりし事かはとめでたし。大嘗会の悠紀方の御屏風、三神山、菅宰相為長仕まつられける。 いにしへに名をのみ聞て求めけん三神の山はこれぞ其の山 主基方、風俗の歌、経光の中納言に召されたり。 末遠き千代の影こそ久しけれまだ二葉なる岩崎の松当代かくめでたくおはしませば、通宗の宰相も左大臣従一位をおくられ給…
    424キロバイト (97,325 語) - 2022年10月1日 (土) 01:23
  • つけた村の衆が無事で帰って来た半蔵を見にあとからあとからと詰めかけて来る。松本以来の訓導小倉啓助は神坂村小学校の報告を持って、馬籠町内の旧組頭笹屋庄助(ささやしょうすけ)はその後の山林事件の成り行きと村方養蚕奨励の話なぞを持って、荒町(あらまち)の禰宜(ねぎ)松下千里
    731キロバイト (142,362 語) - 2019年9月29日 (日) 05:05
  • 取って、甘い私語(ささやき)を取り交(か)わしていた時、葉子が情に激して倉地に与えた熱い接吻(せっぷん)の後にすぐ、倉地が思わず出た欠伸(あくび)をじっと噛(か)み殺したのを逸早く見て取ると、葉子はこの種の歓楽が既に峠を越した事を知ったその夜は葉子には不幸な一夜だった。辛うじて築
    1.07メガバイト (224,993 語) - 2023年3月24日 (金) 10:36
  • (けむ)りが輪になってたなびいている。向うの隅に白襟(しろえり)の細君が品(ひん)のよい五十恰好(かっこう)の婦人と、傍(わ)の人には聞えぬほどな低い声で何事か耳語(ささや)いている。ところへ唐桟(とうざん)の羽織を着て鳥打帽を斜めに戴(いただ)いた男が来て、入場券は貰えません改札場の中はもういっ…
    134キロバイト (26,387 語) - 2023年10月17日 (火) 13:50
  • したように、その横鬢(よこびん)は私の頬へ触れていました。やんわりとした髪の毛の撫(な)で心地、………そしておりおり洩(も)れて来るほのかな囁(ささや、………長い間悍馬(かんば)のようなナオミの蹄(ひづめ)にかけられていた私には、それは想像したこともない「女らしさ」の極みでした。何だかこう、茨…
    576キロバイト (106,275 語) - 2023年10月17日 (火) 13:48
  • と千代子は箸(はし)を置いて手帛(ハンケチ)を顔へ当てた。  車に乗るとき千代子は杉の箱に入れた白い壺を抱(だ)いてそれを膝(ひざ)の上に載(の)せた。車が馳(か)け出すと冷たい風が膝掛と杉箱の間から吹込んだ。高い欅(けやき)が白茶(しらちゃ)けた幹を路の左右に並べて、彼らを送り迎えるごとくに細…
    677キロバイト (132,287 語) - 2022年4月2日 (土) 11:15
  • 児と有り難く思ひつるに、今此の児と見比ぶれば、同じ口にも言ふべくもなし」などと若大衆共口々にぞささやきける。長吏寺中に帰りけり。小夜更けて長吏の本より様々に菓子積みなどして、瓶子添へて、観音堂に送りけり。皆人疲れにのぞみつ。「いざや酒飲まん」ととりどりに申しけるを、武蔵坊、「あはれ詮無
    482キロバイト (112,842 語) - 2023年1月24日 (火) 19:22
  • )の無い声を出した。 「……この方の……お名前を……御存じですか」  私は今一度、少女の寝顔を振り返った。あたりを憚(はばか)るように、ヒッソリと頭を振った。  ……イイエ……チットモ……。  という風に……。すると、そのあとから追っかけるように若林博士はモウ一度、低い声で囁(ささや)いた。…
    1.34メガバイト (257,350 語) - 2023年10月17日 (火) 13:34