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エズラ第一書 第四章

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第四章

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1 そのときだい二のものすなはわうちからにつきてかたりしものはじ
2 『きみたちよ。うみりくとそのなかのすべてのものをおさむるはそのちからすぐれずや。
3 されどわうもつとつよし。かれはかれらのしゆにして、かれらをおさめ、いかなることにてもかれらにめいじ、かれらはこれにしたがふ、
4 かれたがひたゝかへといはば、彼等かれらたゝかはん。また彼等かれらてきもとつかはさば、きて、やまをも、石垣いしがきをも、たふをもこぼたん。
5 かれらはころすにもころさるるにもわうめいそむかず。彼等かれらもし勝利しようりなば、分捕物ぶんどりもののみならずほかのすべてのものをも、わうもとたつさきたらん。
6 軍人いくさびとにあらず、戰爭たゝかひ關係かゝはりなく、たがやすものもまたおなじ。そのきしものをふたゝらば、みなこれをわうもとたつさきたり、これにみつぎをさめん。
7 げにかれゆゐいつひとなり。かれころせといはばかれころし、ゆるせといはばゆろし、
8 てといはばち、あらせといはばあらし、きづけといはばきづき、
9 れといはばり、ゑよといはばゑん。
10 かくたみ軍隊みいくさみなかれしたがふ。かつかれよこたはり、くらひて、休息いこひをなす。
11 かれかれのまはりを見張みはり、何人なにびとらずしてそのつとめつくし、また事毎こと〴〵かれしたがふ。
12 きみたちよ。かくひと〴〵々にしたがはるれば、わうこそもつとつよものにあらずや。』かくいひてもだしぬ。

13 つぎに、をんな眞理しんりにつきてかたりしだい三のものすなはちゼルバベル)かたはじ
14 『きみたちよ。わうおほいにして、ひとおほく、さけまたつよからずや。されど此等これらをさめ、そのうへつは、をんなにあらずして何者なにものぞ。
15 をんなわうを、またうみりくとををさむるたみむ。
16 げにかれらはをんなよりづ、をんなさけづる葡萄園ぶどうぞのつちかひと〴〵々をやしなそだつ。
17 かれらはまたひとのために衣服いふくつくり、ひと光榮くわうえいくはふ。をんななくしてひとざるなり。
18 ひともし、金銀きんぎんおよびそのほかきものをにし、しとやかにしてうつくしきをんななば、
19 此等これらのものをこと〴〵いだしてそのをんなとれ、くちひらきたるままをこれにそゝぎ、金銀きんぎんまたはいかなるきものにもまさりてこれをわがものとせんとす。
20 ひとかれそだてしおのちゝおのくにとをはなれてそのつまく。
21 またそのつまとも生涯しやうがいすごし、ちゝをもはゝをも、くにをもわする。
22 これによりてなんぢら、をんななんぢらををさむるをるべし。なんぢらははたららうしてをんなもとにすべてのものをたづさくにあらずや。
23 ひとつるぎり、かすめ、ぬすまんがためとほき、うみかはとに船出ふなです。
24 また獅子しゝ暗闇くらやみあゆみ、ぬすみ、かすめ、うばひしものをその戀人こひびともとたづさく。
25 ひと父母ちゝはゝまさりてつまあいす。
26 おほくのひとをんなのためにまどはされてその奴隷どれいとなる。
27 おほくのひとをんなのためにほろび、つまづき、またつみをかせり。
28 なんぢいまわれしんぜざるか。わうはそのちからおいおほいならずや。すべての領土りようどかれるるをおそれざるや。
29 されどわれわうわうそばめアパメ、すなはたふときバルタコのむすめわうみぎするをしに、
30 かの女王をんなわうかしらよりかんむりりてこれをおのかしらいたゞき、その左手ひだりてをもてわうちぬ。
31 しかるにわうはそのときこれに見蕩みとれ、くちひらききたるままにてこれをながめ、かのをんなわらへばかれわらひ、かのをんなまゆひそむれば、なぐさめんとてこれにへつらひぬ。
32 きみたちよ。彼等かれらがかくするをて、いかでをんなつよからずといふをんや。』

33 そのときわう貴族きぞくたちたがひ見廻みまはしたれば、かれ眞理しんりにつきてかたはじ
34 『きみたちよ。をんなつよからずや。おほいにしててんたかく、すみやかにそのみちはしる。すなはてん周圍まはりめぐりて、一にちにしてふたゝおのところかへる。
35 此等これらのものをつくたまものおほいならずや。げに眞理しんりおほいにしてすべてのものよりもつよし。
36 全地ぜんち眞理しんりむかひてよばはり、てんはこれを祝福しゆくふくす。すべてのわざふるをのゝけど、眞理しんりにはたゞしからぬもの一つだになし。
37 さけたゞしからず、わうたゞしからず、をんなたゞしからず、すべてのひとらもたゞしからず、またかれらのわざたゞしからず。かれらのうちには眞理しんりなく、その不義ふぎによりてみづかほろぶ。
38 されど眞理しんりのこりて、つねつよく、またちて永遠とこしへに至らん。
39 眞理しんりひとかたよず、また差別さべつをなさず、すべての不義ふぎあくとをはなれておこなふ。すべてのひとそのわざをよろこぶなり。
40 また眞理しんり審判さばきうち不義ふぎなし。眞理しんりこそ萬世よろづよわたりてちからたりくにたりけんたりたるなれ。ああしゆくすべきかな眞理しんりかみ。』
41 かくいひてかれくちづ。そのときすべてのたみさけびていへり『眞理しんりおほいにしてすべてのものよりもつよし。』

42 ここにおいわうかれにいふ『なににてもなんぢしるししところまさりたるなんぢほつするものをもとめよ。われらこれをあたへん。なんぢもつとかしこしとられたれば、わが次席じせきしてわが從弟いとこばるべし。』
43 そのときかれわうにいへり『なんぢ誓約ちかひおぼたまへ。なんぢくにきたたまひしときなんぢちかひて、エルサレムをつることと、
44 エルサレムよりたづさられしすべての器具うつわものすなはちクロスがバビロンをほろぼして、ふたゝびこれを彼處かしこおくらんとちかひしときわかきしところのものをおくかへすことをやくたまへり。
45 なんぢまた、ユダヤがカルデヤびとによりてらされしとき、エドムびとはらひしみやつることをちかたまへり。
46 さればいましゆなるわうよ。わがなんぢもとむるところ、わがなんぢねがところは、なんぢよりづる寛大くわんだいほかならず。さればふ、なんぢちかひげ、なんぢくちをもてでんわうちかたまひしところはたたまへ。』

47 そのときダリヨスわうちてかれ接吻くちつけし、かれのために、すべての庫官こくわん方伯はうはく將軍しやうぐん總督そうとくふみしるして、かれらが、かれおよびエルサレムをきづかんとてかれともくすべてのひと〴〵々を、安全あんぜんにそのみちかしめんことをめいじたり。
48 かれまたケレスリヤおよびピニケにるすべての方伯はうはくおよびレバノンにものて、レバノンよりすぎをエルサレムにたづさきて、かれともまちきづけとおくれり。
49 しかのみならずかれ、その領土りようどりてユダヤにおもむくすべてのユダヤびとのために、その自由じいうにつきておくれり。すなは役人やくにん總督そうとく方伯はうはく庫官こくわんも、ひてかれらのうちることなく、
50 かれらの所有ものとなりしすべてのくにみつぎゆるされ、そのときエドムびとたもりしユダヤびと村々むら〳〵かれらにへされ、
51 またみや竣工しゆんこうまでかれらは年毎としごとにその建築けんちくのために二十タラントをあたへられ、
52 また十七幡祭はんさいさゝぐべきいましめあれば、日々ひゞだんうへさゝげらるべき其等それら幡祭はんさいのために、年毎としごとの十タラントをあたへられ、
53 またまちてんとてバビロンよりきたるすべてのものは、かれらのみならず、かれらの子孫しそんも、ともきたりし祭司さいしたちも、みなその自由じいうあたへられんがためなり。
54 かれまたかれらの負擔金ふたんきんと、祭司さいしたちがそれによりてつかへまつる祭服さいふくかれらにあたへんことをおくり、
55 レビには、みや工事こうじをはりてエルサレムのきづかるるまで、その負擔金ふたんきんあたへんことをおくれり。
56 またかれまちまもりしものに、土地とち報酬はうしうとをあたへんことをおくれり。
57 かれまたクロスがわかきしすべての器具うつわものをバビロンよりおくかへへしぬ。またクロスがめいぜしことをばすべて實行じつかうせしめ、これをエルサレムにおくるべきことをめいじたり。

58 若者わかものそこをでしとき、エルサレムにむかひて、かほてんげ、てんわう讃美さんびしていへり。
59 『勝利しようりなんぢよりきたる。智慧ちゑなんぢよりきたる。また榮光えいくわうなんぢのもの、われなんぢしもべなり。
60 しゆくすべきかな、われ智慧ちゑあたたまへるなんぢ。われなんぢ感謝かんしやす。我等われら先祖せんぞたちのしゆよ。』
61 かくてかれ其等それらふみをとりてで、バビロンにきたりて、すべてこれをその兄弟きやうだいたちにかたりしに、
62 かれらもその先祖せんぞたちのかみめたたへたり。そはしゆかれらに自由じいう解放かいはうとをあたへてかしめ、
63 エルサレムと、しゆ御名みなによりてばるるみやとをてしめたまへばなり。かくてかれ音樂なりもの歡喜よろこびとをもて七日なぬかあひだこれをしゆくせり。