このページはまだ校正されていません
後光明天皇
ます。天皇は、たいそう御心配になつて、ただちにお見まひのため、お出ましの旨を仰せ出されました。すると、時の所司代板倉重宗が、幕府に問ひ合はせる間、しばらくの御猶豫を御願ひ申しあげましたので、「朕の外出がそれほど氣がかりならば、皇居から上皇の御所まで長廊下をつけよ。」ときびしく重宗をお戒めの上、したしく上皇をお見まひになりました。また、天皇が劒道をお好みになるので、重宗は「江戶に
ます。天皇は、たいそう御心配になつて、ただちにお見まひのため、お出ましの旨を仰せ出されました。すると、時の所司代板倉重宗が、幕府に問ひ合はせる間、しばらくの御猶豫を御願ひ申しあげましたので、「朕の外出がそれほど氣がかりならば、皇居から上皇の御所まで長廊下をつけよ。」ときびしく重宗をお戒めの上、したしく上皇をお見まひになりました。また、天皇が劒道をお好みになるので、重宗は「江戶に