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聞えると、困つたことになります。おやめくださらないと、臣は切腹いたさなければなりません。」とお側のものまで申し出ました。「ではさつそく切腹せよ。まだ武人の切腹を見たことがないから、したしく見物するであらう。」との仰せであります。さすがの重宗も、すつかり恐れ入つて、深くおわびを申しあげたといふことです。かうして、幕府のさし出がましいふるまひを、きびしくお戒めになつたので、幕府も、だんだんつつしむやうになりました。
綱吉が將軍に任じられると、やがて朝鮮から、祝賀の使節が來ました。その際、靈元天皇は、
我國のかぜをやあふぐこま人も
ことしちさとの波ぢわけきて
とおよみになり、使節の來朝を國威のかがやきとして、お喜びにな