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(三)
無限列數の極限存在の條件

證明せんと欲する定理なり.

の諸數は盡く なる間隙の中に存せるが故に, に集積點あり.若し に一個より多くの集積點あらば,其二つを と名づくるに の如何程の近くにも の諸數限りなく存在すべきが故に,附數 を如何に大となすとも 等の中 に如何程にても近き數あり.卽ち 隨て も亦決して の差より小なることを得ず.是故に なる場合に於ては は唯一個の集積點を有す,之を と名づくるに, は卽ち の極限なり.げにも先づ如何程小なる正數にてもよし,豫め任意に を與ふべし. なるが故に, を相當に選みて ならしむることを得,隨て は盡く なる間隙に入る. の集積點 は此間隙の中に位せざるを得ざるが故に なる間隙,況んや なる間隙は全く なる間隙を包括す,是卽ち が盡く絕對値に於て を超えざるを示せり.