接の關係なき,命數法なるものを度外に置きたるに過ぎず.
然れども無限小數は實用上の計算に使用せらるゝことなく,又使用せらるゝを得ず.實用上吾人の最多く遭遇するは,誤差の範圍を豫定して,算法の結果の近似値を算出すべき場合なり,數は凡て十進命數法に於て與へらる.斯の如き場合には吾人は無限小數の展開の若干項を採りて,其他を省略す.是故に實用上の計算は凡て有限小數の計算なり.
, の展開は前の如しとして,其 位以下を「切り捨て」,和の近似値として
を得.此場合に於ては
なるが故に
卽ち誤差は を超ゆることなし.こゝに注意すべきは誤差の範圍 より