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九

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無理數

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なるを知り，次に $E$ より短かゝるべき剩餘 $A_{1}=A-m_{0}E$ をば ${\frac {E}{10}}$ を單位と して計りて

$c_{1}{\frac {E}{10}}<A_{1}<(c_{1}+1){\frac {E}{10}}$

を得，次には又 ${\frac {E}{10^{2}}}$ を單位として剩餘 $A_{2}=A_{1}-c_{1}{\frac {E}{10}}$ を計りて

$c_{2}{\frac {E}{100}}<A_{2}<(c_{2}+1){\frac {E}{100}}$

を得，次第に斯の如くして

$m_{0}E+c_{1}{\frac {E}{10}}+c_{2}{\frac {E}{100}}+\cdots$

を得．例へば尺を單位として $A$ の長さ $m_{0}$ 尺有餘，次に尺を十分して寸となし，剩餘 $c_{1}$ 寸有餘，又更に寸を十分して分となし，此剩餘 $c_{2}$ 分有餘となす，分を十分して厘，厘を十分して毛となし，此手續きを繼續するに，剩餘は漸次減少して，實際に於ては，竟に人の感覺によりて識別せらるゝの範圍を逸するに至るべく，又實用上斯の如き微小の剩餘に注意すべき必要なしと雖，吾人の理想