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(五)
ユークリツドの法式
又は より小なり. と との與へられたるとき,上の如き條件に適合すべき量 は限りなく多く存在せり. は未だ 及び と共に一定せりと言ふことを得ず.
玆に於てか次の疑問を生ず, なる定まりたる量より倍加及び等分によりて作り得べき量の範圍卽ち所謂 の有理區域は果してよく凡ての量を包括するか,或は又此範圍に含蓄せられざる量は實際存在すべきか.又若し此の如き量にして存在せば,其數値は如何.
(五)
ユークリツドは二つの量の公約を定むる方法を敎ふ.此方法は現代の數學に於ても甚重要なる者にして,ユークリツドの法式の名を以て汎く知られたり.
先づ , なる二つの量を與ふ,此中の一方例へば が他の一方 の倍量なる場合( を含む)は最簡單にして辨明を要せず. 若し より大にして,而も の倍量ならずば,(四)に於て說きたる如くにして