このページは校正済みです
169
(五)
分數の乘法及除法
り.
整數 に整數 を乘ずるは, より を定むるに同じく, を 倍するは より を定むるに異ならず.一般に 及 を與へて
なる條件に適合すべき を定むるは卽ち除法の轉倒にして,此算法は特別の場合として整數の乘法及一般に數の倍加を包括す.是故に此算法を仍乘法と名づけ,,, の關係を表すに
なる記法を以てす.因子及積の語又此場合に襲用すべし. に を乘ずるは畢竟
なる比例式を解きて を定むるに歸着し, は , と共に全く定まる.
分數の乘法,除法は比例式解法の特例に過ぎず,其演算は次の如くにして整數