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Page:Onishihakushizenshu04.djvu/404

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の區別はヒュームの信じたるが如く唯だそが强くまた活きしたることの差等に存するにはあらずして前者には特殊の信念の伴ひて後者には其の伴はざるに在り、而して此の信念即ち吾人が感覺する事物を實在するものとし又記憶する事柄を甞て實在したるものとするこゝろはヒュームの說きしが如くに分析し去るべきものにあらず、また聯想の結果として說明され得べきものにもあらずして、更に分析すべからざる又說明すべからざる特殊のものなり。上に云へる外物の存在及び我れの存在を確實とすること、及び凡そ事物は吾人の其を知覺する如くに如實に在るものなりといふ種類の眞理は是れ即ち事實上の眞理にしてリードは其等として凡べて十二種を列擧せり。右は事實上に自明なる眞理なるがまた道理上の窮極眞理と名づくべきものあり、之れに屬するは何人も疑はざる論理上の原理及び數學上の公理のみならず又ヒュームの疑ひたる形而上學に於ける若干の原理例へば因果律の如きものあり。因果の關係是れ亦更に分析すべからざる特殊のものとして吾人の承認すべきものなり。

行爲に關する方面に於いても亦同じく若干の自明なる窮極的原理あり。例へば