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な友人がありまして[1]商業界の情況は、先づ略ぼ承知して居ます、汝が彼等に御面會を望れますならば、私は御紹介を致しませう。[2]

  • 至極結構です、今後私は御尋ねせねばならぬ事が有らうと存じます。
  1. 至好的
    至ツテ入魂ナル
  2. 給您
    汝ノ爲ニ

第二章

  • 汝此間、[1]今度は五六個月滯在しなけばならぬと言はれたではありませぬか、[2]何故ナゼ此樣に早く又御歸りになるのですか。[3]
  • 私はもとは永らく逗留しなければならぬといふ積りでしたが、[4]只だ此度私共の店から電報が參りまして、[5]緊要な事件の相談があるから急ぎ歸れとの事ですから、早く歸らなければならないのです。
  • それでは、復た御來になるのは、何時になりますか。
  • 只今から確と言ふことは出來ませぬ、若し私が歸つて、只相談事を爲す計りならば、大抵秋の初には復た來ることになりませうが、[6]若も店で私を他の國へ派出する積であるならば、それはまあ來る事は出來ませぬ。
  • 私共は、矢張汝が早く又御イデになることを望みます。[7]
  • 私も矢張、又來ることを望みますが、私の思わく通りになるかならぬかは分かりませぬ。[8]
  • どうぞ、汝御忘れなく、御手紙を下さいませ。[9]
  1. 上囘
    先般、過般
  2. 這盪
    此度、此次
  3. 怎麽
    何故
    這麽
    如此
  4. モト
  5. 皆因
    只………ノ爲ニ
  6. 上秋
    初秋
  7. 還是
    ヤハリ
    吩望
    希望
    趕緊的
    急イデ、急ニ
  8. 由得我
    自分ノ思ヒ通リニ成ル
  9. 想着
    忘レズニ

第三章

  • 御親類の方が株券を募つて鑛山を御開掘になる事は、[1]少しは目鼻が付きましたか。
  • 全く爲れは爲る程だめです。
  • それは役所が許るしませぬか。[2]
  • 元來役所から開掘する人を募つたのです、何うして許さぬことがありませう。
  • 左樣でなければ、或は株式の募集がムヅカしいのですか。株も固より容易く募集は出來ませぬが、俳し只其の爲ばかりではないです、私が聞きましたには、彼等の彼の數人の重立つた人等が、[3]洋式で開掘しやうといふ者もあり、[4]舊式で開掘しやうと望む者もあつて、[5]意見が悉く一致しない、共故一時取極める事が出來ないのです。
  • 多分株券もマダ募らないのでせう。
  • 方法がマダ相談の調はないのに何うして株券を募れませうか。
  1. 募集
    股份
    株式
  2. 許可
  3. 頭目
    頭分
  4. 洋法
    新式
  5. 土法
    舊式
    開採
    開掘

第四章