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いいます。

 もし国の仕事のやりかたが、民主主義なら、地方公共団体の仕事のやりかたも、民主主義でなければなりません。地方公共団体は、国のひながたといってもよいでしょう。国に国会があるように、地方公共団体にも、その地方に住む人を代表する「議会」がなければなりません。また、地方公共団体の仕事をする知事や、その他のおもな役目の人も、地方公共団体の議会の議員も、みなその地方に住む人が、じぶんで選挙することになりました。

 このように地方自治が、はっきり憲法でみとめられましたので、ある一つの地方公共団体だけのことをきめた法律を、国の国会でつくるには、その地方に住む人の意見をきくために、投票をして、その投票の半分以上の賛成がなければできないことになりました。

 みなさん、国を愛し国につくすように、じぶんの住んでいる地方を愛し、じぶんの地方のためにつくしましょう。地方のさかえは、国のさかえと思ってください。

十四 改正

「改正」とは、憲法をかえることです。憲法は、まえにも申しましたように、国の規則の中でいちばん大事なものですから、これをかえる手つづきは、げんじゅうにしておかなければなりません。

 そこでこんどの憲法では、憲法を改正するときは、国会だけできめずに、国民が、賛成か反対かを投票してきめることにしました。

 まず、国会の二つ