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280 つべきときたず、わかく、つよくして、怠惰たいだおちいり、意志いし思想しさうよわくしてことものうきもの、かか逸者いつしやみちず。

281 ことばつつしみ、せいし、不善ふぜんさず、此等これらの三を業道ごふだうより淨除じやうぢよせば、諸大仙しよだいせんたまへるみちん。

282 應念おうねんより智慧ちゑしやうじ、不應念ふおうねんなれば智慧ちゑほろぶ、非有ひうと、二しゆみちりて、智慧ちゑすがごとく、しかおのれしよせよ。

283 (6)煩惱ぼんなうの〕はやしれ、ひとじゆを〔る〕なかれ、はやしよりは危難きなんきたる、はやし下生したばえとをらば、比丘等びくら煩惱ぼんなうはやしなきひととならん。

284 男子なんし女子によしたいする煩惱ぼんなうすこしにてもたれざるところあらば、かれこころとらはる、にうむさぼこうし母牛ぼぎうけるがごとくに。

285 自己じこ愛念あいねんつこと、ぎうもつ秋時しうじはすを〔る〕がごとくし、善逝ぜんざいたまひし(7)寂靜じやくじやうみち涅槃ねはん增長ぞうちやうせよ。

286此處ここ雨時うじすごさん、寒暑かんしよあひだ此處ここに〔ぢゆうせん〕」と、愚人ぐじん思惟しゆゐしてちかづくことをさとらず。

287 ちくあいおぼれ、らくふけるものを、死王しわうらつること、ねむれる村里そんり大水だいすゐただよはしるがごとし。