Page:Kokkaron1905.djvu/72

提供: Wikisource
ナビゲーションに移動 検索に移動
このページは校正済みです


代人の思想と今人の思想と大なる差あるを見るべし。古人は妾を以て輕蔑すべき者となさゞりしが今人は以て不道德となすなり。古人は路傍に溺するを以て惡む可き行爲となさゞりしが今人は公德を失する行爲となすなり。故に法律は明文に於ては變遷なく、終始なしと雖も之に對する社會的感情は業に旣に變動しつゝあること少からず。乃ち個人精神に對する法律の價値は不斷變動す。法律の變動は此くの如くにして起るものなり。維新の際法律の變更せられしも亦人情の變遷に由るなり。

四 法律社會を指導す