Page:Kokkaron1905.djvu/66

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る公正なる標準たらずんばあらず。故に國家の機關に係屬する者は一般臣民よりも遙かに束縛せられ居るなり。臣民は其一方面に於て國家の一員たれども官吏は多少の特權あるにせよ、國家の一員たる外に機關の一員として束縳せられつゝあるなり。此故に官吏は其全人格を發揮すること能はず、小天地に跼蹐せざるを得ざるなり。故に官吏としての生活は單調子なるを常とす。

國家の機關は其全員が各々其職を成就するによりて成立し、國家の全組織は其全員が主權者の意志に從ひて活働しつゝあるによりて成立す。國家は則ち個人