Page:Kokkaron1905.djvu/54

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は禁止にあり拘束にあり。其以外は眼中に之れあるなし。適齡以上の結婚を以て主權者の意志を以て動機となし而して實行せし者となすは誤りなり。

個人意志は主權者の意志によりて拘束せられ。之によりて政府の系統成り、臣民の秩序立つ。一切の臣民が斯くして組織せられたるは何等か一の名稱なかる可らず。余は之を稱して國家となす。國家は個人意志作用の全體を蔽ふ者にあらず。その一部なり。國家の一員としての個人は其半面に外ならず。換言すれば國家は個人の半面を以て組織せられたる團體に外ならざるなり。社會に於る此秩序は社會の平安に缺