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品になるといふ見方がある。上品と「いき」とは共に有價値的でありながら或るものの有無によつて區別される。その或るものを「いき」は反價値的な下品と共有してゐる。それ故に「いき」は上品と下品との中間者と見られるのである。しかしながら、三者の關係をかやうに直線的に見るのは二次的に起つたことで、存在規定上、原本的ではない。
(二) 派手―地味とは對他性の樣態上の區別である。他に對する自己主張の强度または有無の差である。派手とは葉が外へ出るのである。「葉出」の義である。地味とは根が地を味ふのである。「地の味」の義である。前者は自己から出て他へ行く存在樣態、後者は自己の素質のうちへ沈む存在樣態である。自己から