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なるたゝみ一ひらばかり。もしはいとあをやかなるうはむしろなどをかりそめにうちしきて。三尺の木丁をおくのかたにおしやりたるぞあぢきなきことにこそたつべけれ。おくのうしろめたからむよ。人はいでにけるなるべし。うす色のうらいとこくて。うへはいとうすきが。ところ〴〵かへりたるならずは。こきあやのいとつやゝかなるなどが。いたくはならず。又あまりこは〴〵しくはあらぬを。かしらながらひききてぞねためる。ひとへはかうぞめき。すゞしなどにや。くれなゐのはかまのこしのいとながく。きぬの下よりひかれたるも。またしたゝかにゆはれぬなるべし。そばのかたにうちたゝなはれて。ゆるらかにをかれたるかみのほど。ながさをしはかられておかしうみゆるに。またいづくよりにかあらむ。あさぼらけのいみじうきりたちたるに。二あゐのさしぬきあるかなきかに。うすきかうぞめのかりぎぬ。しろきすゞしのひとへとほすこそはあらめ。くれなゐのいとつやゝかなるうちぎぬのきりにいたくしめりたれば。にほひもいとしみふかきをぬぎかけて。びむのすこしふくだみたれば。えぼうしをしいれたるさまもしどけなくみゆるが。あさがほの露おちぬさきに。ふみかゝむとみちのほども心もとなく。おふのしたぐさなどくちずさみて。わがかたへゆくに。こなたのかうしのあきたれば。人はおきてやとゆかしきに。みすのそばはすこしひきあげたるに。かくてふしたるさまや。めとまるらん。しばしみたちたるに。さくらのかみのほどにほゝの木のむらさきのかみはりたるあふぎのゑおかしうかきたるが。まなの手ならひところ〴〵したる。ひろごりながらあり。みちのくにがみのたゝう