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みるかひなき物。いろくろくやせたるちごのかさいでたる。ことなることなきおとこのゆく所おほかる。物むづかりする。かたちにくさげなるむすめ。
あてなるもの。うす色にしらがさねもあてなり。梅の花に雪のふりかゝりたる。かりのこ。
まづしげなる物。
ほいなき物。あやのきぬのわろき。みやたてたる人のなかあしき。心とほうしになる人のざえなくてきよからぬ。思ふひとの物がくしする。とくゐのうへそしる。冬のゆきふらぬ。
したりがほなる物。こゆみいるにかたはらなる人のまぎらはししはぶきなどするに。ほゝえまるゝを念じて。おなじき物ををとたかくいあてたる人のけしきこそ。いみじくことしろしたるさまなれ。又こわきもののけうつしえたるげんざの氣色。正月ついたちの日。つとめてさいそにはなひたる下らう。よろしき人はさしも思ひたらず。ゐんふたぎいひあてたる人。きしろふ人あまたあるたびのくら人にこなしたる人の氣色。ぢもくにそのとしのいちのくにになりたる人。よろこびいひに人のゆきて。いとかしこくなりたまへるなどいふ。いらへはなにかはとことやうにほろひなりて侍ればなどはいへど。いとしりがほなり。またけさう人おほかる人のむすめに。えりてよせられたる