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Page:Gunshoruiju18.djvu/88

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つれの心を御らんせよ。又おほさむことの。いとかうやくなしことおほからすとも。かゝせ給へ。みたまへん。ゆめにてもちり侍らはいといみしからん。またもおほくそ侍る。この比。ほんこともみなやりやきうしなひ。ひいななとの屋つくりに。この春し侍にしのち。人のふみも侍らす。かみにわさとかゝしとおもひ侍そ。いとやつれたる。ことわろきかたには侍らす。こと更に御らんしては。とう給はらん。えよみ侍らぬ所ところ。もしおとしそ侍らん。それはなにかは。御らんしももらさせ給へかし。かく世の人ことのうへをおもひて。はてにとちめ侍れは。身を思ひすてぬ心の。さもふかう侍るへきかな。なにせんとにか侍らむ。十一日のあかつき。御堂へわたらせ給ふ。御車にはとのゝうへ。人々は舟に乘てさしわたりけり。それにはをくれて。ようさりまいる。敎化をこなふところ。山寺のさはうゝつして。大さん悔す。しらいたうなと。おほうゑにかいて。けうしあそひ給ふ。上達部おほくはまかて給て。すこしそとまり給へる。後夜の御たうしけう化とも。說相みな心々。廿人なから。宮のかくておはしますよしを。こちかひきしなことはたえて。わらはるゝこともあまたあり。ことはてて。殿上人舟にのりて。みなこきつゝきてあそふ。みたうのひんかしのつま。北むきにをしあけたるとのまへ。池につくり。おろしたるはしのかうらんをゝさへて。宮の大夫はゐ給へり。殿あからさまにまいらせ給へるほと。宰相の君なと物かたりして。おまへなれは。うちとけぬようい。內も外もおかしきほとなり。月おほろにさし出て。若やかなる君達。今樣うたうたふも。ふねにのりおほせたるを。わかうおかしく聞ゆるに。大くら卿正光のおふな