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Page:Gunshoruiju18.djvu/83

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かりおれかゝりたるうたをよみいて。えもいはぬよしはみことしても。われかしこにおもひたる人。にくゝも。いとをしくも。おほえ侍るわさなり。淸少納言こそ。したりかほにいみしう侍りける人。さはかりさかしたち。まなかきちらして侍るほとも。よく見れは。またいとたへぬことおほかり。かく人にことならんとおもひこのめる人は。かならす見をとりし。行すゑうたてのみ侍れは。えんになりぬる人は。いとすこうすゝろなるおりも。物のあはれにすゝみ。おかしきことも見すくさぬほとに。をのつから。さるましくあたなるさまにもなるに侍へし。そのあたになりぬる人のはて。いかてかはよく侍らん。かくかたにつけて。一ふしのおもひいてとるへきことなくて。すくし侍ぬる人の。ことに行すゑのたのみもなきこそ。なくさめおもふかたゝに侍らねと。心すこうもてなす身そとたに思ひ侍らし。その心なをうせぬにや。物おもひまさる秋の夜も。はしに出ゐてなかめは。いとゝ月やいにしへをめてけんとみえたる有さまを。もよほすやうに侍るへし。世の人のいむといひ侍とかをも。かならすわたり侍なんと。はゝかられて。すこしおくにひき入てそ。さすかに心のうちには。つきせすおもひつゝけられ侍。風の凉しき夕くれ。きゝよからぬひとりことをかきならしては。なけきくはゝると聞しる人やあらんと。ゆゝしくなとおほえ侍るこそ。をこにもあはれにも侍けれ。さるは。あやしうくろみすゝけたるさうし曹司に。さうのこと和こんしらへなから心に入て。雨ふる日ことちたうせなともいひ侍らぬまゝに。ちりつもりて。よせたてたりしつしとはしらのはさまに。くひさし入つゝ。ひはも左右にたて侍り。おほきなるつしひとよろ