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Page:Gunshoruiju18.djvu/66

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ひ。そゝろことにつれをはなくさめつゝ。世にあるへき人かすとはおもはすなから。さしあたりてはつかしいみしと思しるかたはかりのかれたりしを。さものこせることなくおもひしる身のうさかな。こゝろみに物かたりをとりてみれとも。見しやうにもおほえす。あさましくあはれなりし人の。かたらひしあたりも我をいかにおもなく心あさきものと思おとすらんとをしはかるに。それさへいとはつかしくて。えをとつれやらす。心にくからんとおもひたる人は。おほそらにては。文やちらすらんなとうたかはるへかめれは。いかてかは我心のうちあるさまをも。ふかうをしはからんとことはりにて。いとあいなけれは。中たゆとなけれと。をのつからあまたイコヽニアリかきたゆるもあまた[イナシ]すみさたまらすなりにたりとも思ひやりつゝ。をとなひくる人も。かたうなとしつゝ。すへてはかなきことにふれても。あらぬ世にきたる心ちそ。こゝにてしもうちまさり物あはれなりけり。たゝえさらすうちかたらひ。すこしもこゝろとめておもふ。こまやかに物をいひかよふ。さしあたりて。をのつからむつひかたらふ人はかり。すこしなつかしくおもふそものはかなきや。大納言の君のよるは。御まへにいとちかうふしたまひつゝ物かたりし給しけはひの戀しきも。猶よにしたかひぬる心か。

 浮寢せし水の上のみ戀しくて鴨のうは毛にさえそをとらぬ

かへし。

 打はらふ友なき比のねさめにはつかひし鴛そよはに戀しき

かきさまなとさへいとおかしきを。まほにもおはする人かなとみる。雪を御覽して。折しもまかてたることをなん。いみしくにくませ給ふと。人々もの給へり。とのゝうへの御せうそこには。まろかとゝめしたひなれは。ことさらに