Page:Gunshoruiju18.djvu/51

提供:Wikisource
このページは校正済みです

よしなからぬさまにしたり。心はへある本文うちかきなとして。いひあはせたるやうなるも。心々とおもひしかとも。よはひのほと。おなしまちのは。おかしと見かはしたり。人の心のおもひをくれぬけしきそ。あらはに見えける。裳からきぬのぬひものをは。さることにて。袖くちにをきくちをし。裳のぬひめにしろかねのいとをふせて。くみのやうにし。はくをかさりて。あやのもんにすへ。あふきとものさまなとは。たゝ雪ふかき山を。月のあかきにみわたしたるこゝちしつゝ。きらとそこはかと見わたされす。かゝみをかけたるやうなり。三日にならせ給ふよは。宮つかさ大夫よりはしめて。御うふやしなひつかうまつる。右衞門のかみは。おまへの事。ちんのかけはん。しろかねの御さらなと。くはしくはみす。源中納言俊賢。藤宰相は御そ。御むつき。衣はこのおりたて。いれかたひら。つゝみおほひ。したつくえなと。おなしことのおなししろさなれとも。しさま人の心々みえつゝ。しつくしたり。あふみのかみ。たかまさ。は。おほかたのことゝもやつかうまつらん。東の對の西のひさしは上達部の座。北をかみにて二行に。南のひさしに。殿上人の座は。にしを上なり。白きあやの御ひやうふともを。もやのみすにそへて。とさまにたてわたしたり。五日夜は。殿の御うふやしなひ。十五日の月。くもりなくおもしろきに。池のみきはちかう。かゝり火ともを木のしたにともしつゝ。年木ともたてわたす。あやしきしつのおのさえつりありく氣しきともまて。色ふしにたちかほなり。とのもりかたちわたれるけはひも。をこたらすひるのやうなるに。こゝかしこのいはかくれ木のもとことに。うちむれてをる上達部のすいしんなとやうのものともさ