つらかに侍しか。ましていかなりけん。されとそのきはにみし人の有さまの。かたみにおほえさりしなん。かしこかりし。いまとせさせ給ふほと。御ものゝけのねたみのゝしるこゑなとのむくつけさよ。けんの藏人には。しんよあさり。兵衞藏人には。そうそといふ人。右近藏人には。ほうちうしのりし。宮の內侍のつほねには。ちそうあさりをあつけたれは。ものゝけにひきたをされて。いと〳〵をしかりけれは。ねんかくあさりを。めしくはへてそのゝしる。あさりのけんのうすきにあらす。御ものゝけのいみしうこはきなりけり。宰相のきみ。をき人にゑいかうをそへたるに。夜一よのゝしりあかして聲もかれにたり。御ものゝけうつれと。めしいてたる人々もみなうつらてさはかれけり。午の時に。空はれてあさ日さし出たる心地す。たいらかにおはします。うれしさのたくひもなきに。おとこにさへおはしましけるよろこひいかゝはなのめならん。昨日しほれくらし。けさのほと。朝露におほゝれつる女房なと。みなたちあかれつゝやすむ。御まへにはうちねひたる人々の。かゝるおりふしつき〳〵しきさふらふ。殿もうへも。あなたにわたらせ給ふて。月ころみすほう讀經にさふらひ。昨日けふ。めしにてまいりつとひつる僧のふせ給ひ。くすしおんやうしなと。みち〳〵のしるしあらはれたるろく給はせ。うちには御ゆ殿のきしきなと。かねてまうけさせ給へし。人のつほね〳〵には。おほきやかなるふくろつゝみとももてちかひ。からきぬのぬひものもひきむすひ。らてむ。ぬひ物。けしからぬまてしてひきかくし。あふきもてこぬかなゝといひかはしつゝ。けさうしつくろふ。れいのわた殿よりみやれは。つまとのまへに。宮の大